まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「旅者の歌」小路幸也

2014-01-15 20:24:36 | 読書のすすめ
今日も寒かったですね。
ついに三連休も終わってしまいました。

さて 小路幸也の「旅者の旅 始まりの地」を読みました。

旅者の歌 始まりの地
小路幸也
幻冬舎




『七日七晩もの間、神はこの固い大地に多くの星を落すことにした。
星は天から真っ逆さまにこの堅い大地に落ち、大きな窪地を作った。』

そして その窪地に雨が降り注ぎ、川と湖を作り、周囲は高く聳える山々となった。
川と湖は固い大地を柔らかく肥沃な土地に変え、そこに多くの実りをもたらした。
神は、実りを刈らせるために窪地に人を創り、山に野獣を創った。
そのどちらにも虫を創り、川に湖に魚を創った。

このような創世記の末に、窪地は「シフィル」の地と呼ばれるようになり町となった。
そこに住む者は自らを「住者」と呼ぶ。
外の世界と隔離された平和で豊かな土地。
シフィルの地では豊かな実りが約束され、獣もここまでやってこないため争いがない。

シフィルで最も尊ばれるのが智慧である。
すべての智慧を得る「話者」の中でも年老いたものが 
この地の約束事や決まり事をまとめ、彼らが裁判官となり、為政者となり、王でもある。
誰かが亡くなればその次に控えているものがその立場を継ぐが、世襲制ではない。

そんなシフィルの地に生まれた「話者」修行中の
14歳の少年ニィマールがこの物語の主人公だ。
この地に生まれたものは 7歳14歳21歳の三回の誕生日に「試しの檻」というところに
一晩泊まることになる。

争いも闘いもないこのシフィルの地の唯一の試練。
それは この「試しの檻」で 人間ではない「野獣」に変身してしまうことがあるということだ。
ニィマールと婚約者のジェイラと ニィマールの双子の兄姉トゥールとティアラ。
この4人は同じ晩に「試しの檻」にそれぞれ入る。

その結果 ニィマールに変化はなかったが ジェイラとトゥールとティアラは
体が野獣に変化し 心は人間のままという「離者」になってしまう。
シフィルの「話者」の長は ニィマールたち4人にほとんど誰も越えたことのない山を越え
「離者」から人間に戻る方法を探すため 山越えの知識を持っているヌイの町へ行けと命じる。

名前を捨て 「リョシャ」となるニィマール。
「離者」となってしまった三人。
彼らは 山の向こう地にたどりつき 失った体を取り戻すことはできるのか。

ニィマールも 「離者」に変化してしまうジェイラとトゥールとティアラも
起きたこと冷静に受け止め 生まれ育った土地を離れ 淡々と旅を開始する。

「若いというのはエネルギーに満ち溢れている事だ。
 どんな状況になってしまっても自分たちの死というものを考える事など出来ない。
 そういうものだ。
 だからこそ、四人は旅立つ決意ができた。」

うーーん。若いころってそんなものかもしれませんね。
毎日新しいことが起こっても 対応できるパワーを持っている。

途中で あれれ?こりゃもしかして?
と 思いましたが やはり・・・・

これは ほんの序章でした。
四人がこれからどうなるのか非常に気になります。

続きが早く読みたい!

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コメント (2)
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