今日も寒かったですが 風は止んでいました。
花粉の薬 いつから飲もうか。
さて 輪渡颯介の「狐憑きの娘」を読みました。
輪渡颯介には 古道具屋皆塵堂シリーズと
浪人左門あやかし指南シリーズがある。
この「狐憑きの娘」は後者のシリーズの第4作目である。
剣の腕が立つために 江戸で浪人ながら道場の指南役を務める平松左門。
左門は酒と怪奇談が大好きである。
そして 彼の楽しみの一つに 弟子である苅谷甚十郎に怪談を聞かせて怖がらせるという
やや趣味の悪いものもある。
左門は怪談の裏に潜む真相を調べ それを生計の足しにしている。
川に釣りに行った3人の少年が 川で血まみれの侍の屍体を見てしまったことから物語は始まる。
逃げるときに溺れかけた少年 長太を助けたのは 若い娘 弓枝と
甚十郎と同郷の侍 関谷雄之助であった。
弓枝は 少年たちの手習いの師匠の娘で 狐憑きのうわさがある娘だった。
長太が10日間寝込んでいる間に 一緒に釣り行った二人が川で殺されていた。
二人は 上半身を川に突っ込んで死んでいたという。
巷では 幽霊が現れ 子供たちを水の中に引きずり込むために迎えに来ると噂になっていた。
はたして 幽霊とは 彼らがあのとき見た血まみれの侍なのか。
これを読んで感じたことは 本当に輪渡さんは 怪談が好きなのだ・・・ということ。
動物好きの漫画家さんの漫画に 意味なく動物が出てくるように
輪渡さんの作品には これ意味あるのか・・・と思うほど 怪談が出てくる。
しかも 怖い。
デビュー作の「掘割で笑う女」では 若干空回り気味な気もしたけれども
あっというまに
「この怪談・・・ここに出てくる必然性あるのか。あるのか・・・そうか・・・」
と 納得させられてしまうくらいに 上手くなっているから始末が悪い。
甚十郎は 左門に
『人柄は申し分ない。道場で人望も集めている。
出自もいい。完ぺきだ。ただし一点を除いて。』
と 言わしめる人物。
彼の唯一の欠点は 怖がりである点である。
何より幽霊が 尋常じゃなく怖い。
次男坊である彼は 婿に入る先を選ばなくてはならないが
彼の怖がりは 国中に知れ渡っていて なかなか縁談がまとまらない。
甚十郎に同情する。
彼を怖がりにしたのは 彼の剣術の指南役である二人 国元の水内兵馬と江戸の平松左門。
二人とも剣術には優れているのに 怪談と酒が大好き。
そして 二人とも何より 甚十郎を怖がらせるのが大好きなのである。
怖がりの人の周りには なぜか怖い物好きの人が集まるものなのである。
自分も甚十郎と同じ立場だから良く分かる。
そして 彼らは 怖がりのものが怖がっているのを見るのが好きなのである。
そんな人と付き合うのは止めなさい?
そうですよね。
でも彼らにも それ以外の欠点がなく それ以外ではむしろいい人たちなのである。
むしろ人生的には恩人の領域だったら?
縁を切れない。
怖い映画に引きずられて行こうが 怖い本をプレゼントされようが・・・
甚十郎頑張れ!
私もがんばるよ!
物語は ミステリーです。
次回作がそろそろ出ないかなあと期待しています。
面白いので 是非どうぞ!
いがぐりおは 時代劇好き?
いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/
花粉の薬 いつから飲もうか。
さて 輪渡颯介の「狐憑きの娘」を読みました。
狐憑きの娘 浪人左門あやかし指南 | |
輪渡 颯介 | |
講談社 |
輪渡颯介には 古道具屋皆塵堂シリーズと
浪人左門あやかし指南シリーズがある。
この「狐憑きの娘」は後者のシリーズの第4作目である。
剣の腕が立つために 江戸で浪人ながら道場の指南役を務める平松左門。
左門は酒と怪奇談が大好きである。
そして 彼の楽しみの一つに 弟子である苅谷甚十郎に怪談を聞かせて怖がらせるという
やや趣味の悪いものもある。
左門は怪談の裏に潜む真相を調べ それを生計の足しにしている。
川に釣りに行った3人の少年が 川で血まみれの侍の屍体を見てしまったことから物語は始まる。
逃げるときに溺れかけた少年 長太を助けたのは 若い娘 弓枝と
甚十郎と同郷の侍 関谷雄之助であった。
弓枝は 少年たちの手習いの師匠の娘で 狐憑きのうわさがある娘だった。
長太が10日間寝込んでいる間に 一緒に釣り行った二人が川で殺されていた。
二人は 上半身を川に突っ込んで死んでいたという。
巷では 幽霊が現れ 子供たちを水の中に引きずり込むために迎えに来ると噂になっていた。
はたして 幽霊とは 彼らがあのとき見た血まみれの侍なのか。
これを読んで感じたことは 本当に輪渡さんは 怪談が好きなのだ・・・ということ。
動物好きの漫画家さんの漫画に 意味なく動物が出てくるように
輪渡さんの作品には これ意味あるのか・・・と思うほど 怪談が出てくる。
しかも 怖い。
デビュー作の「掘割で笑う女」では 若干空回り気味な気もしたけれども
あっというまに
「この怪談・・・ここに出てくる必然性あるのか。あるのか・・・そうか・・・」
と 納得させられてしまうくらいに 上手くなっているから始末が悪い。
甚十郎は 左門に
『人柄は申し分ない。道場で人望も集めている。
出自もいい。完ぺきだ。ただし一点を除いて。』
と 言わしめる人物。
彼の唯一の欠点は 怖がりである点である。
何より幽霊が 尋常じゃなく怖い。
次男坊である彼は 婿に入る先を選ばなくてはならないが
彼の怖がりは 国中に知れ渡っていて なかなか縁談がまとまらない。
甚十郎に同情する。
彼を怖がりにしたのは 彼の剣術の指南役である二人 国元の水内兵馬と江戸の平松左門。
二人とも剣術には優れているのに 怪談と酒が大好き。
そして 二人とも何より 甚十郎を怖がらせるのが大好きなのである。
怖がりの人の周りには なぜか怖い物好きの人が集まるものなのである。
自分も甚十郎と同じ立場だから良く分かる。
そして 彼らは 怖がりのものが怖がっているのを見るのが好きなのである。
そんな人と付き合うのは止めなさい?
そうですよね。
でも彼らにも それ以外の欠点がなく それ以外ではむしろいい人たちなのである。
むしろ人生的には恩人の領域だったら?
縁を切れない。
怖い映画に引きずられて行こうが 怖い本をプレゼントされようが・・・
甚十郎頑張れ!
私もがんばるよ!
物語は ミステリーです。
次回作がそろそろ出ないかなあと期待しています。
面白いので 是非どうぞ!
いがぐりおは 時代劇好き?
いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/