西アフリカぶるきなふぁそ親爺暮らし

2003年、50歳にて西アフリカのブルキナファソに渡りボランティア。歳月を経ていまではすっかりブルキナ親爺になりました。

中年派遣員奮闘記(その6)

2015-12-27 | 奮闘記

NO.6[ぺティデジュネ・朝食]

ワガドゥグの朝は清清しく、ここの人たちは皆早起きで6時頃は通りのバイクの音や、近くの家からラジオ放送が聞こえています、暫くの間まだ昨日までの疲れが残っているせいか微睡でいました。

眠さが心地よく感じられ薄目を開けて横を見ると昨夜の激戦の跡の蚊が壁に2匹ほど血にまみれて張り付いております。

「6箇所も刺しやがってこれでマラリアになったら最悪だぞ~。」などと寝惚け声でつぶやきながら部屋を出ると、Sさんも丁度起きて来て「おはようございます、昨日はお疲れだったでしょう。昨日は眠れましたか?」という爽やかな問いかけに思わず「おはようございます。はい良く眠れました。」と答えてしまいました。

少ししてSさんから今日の日程を聞き、何か朝食をという事で外に出ました。朝の通りは昨日の夜と風景が変わり皆活動的で、なんとなくアフリカの人達の活気が感じられ、通りを歩いて行くと道端にある屋台風の椅子に人が何人か座っています。

Sさんがそこでサンドイッチでも食べますか、と言うので早速その椅子へ腰を卸しテーブルを見ると、沢山の蝿が群がっているではありませんか。いくら追い払っても蝿の一匹一匹がそこにいるのが当然の様に馴れなれしい有様で、周りの人達もあまり気にしていない様。

日本でもそうですが屋台と言うのは一般庶民が気軽に利用出来るというのが良いところ、Sさんが「カフェオレ飲んで見ますか、ちょっと日本では味わえないですよ。」という事でSさんにお願いして頼んで頂きました。

まずカップが置かれ、コーヒーカップでは無くアルミニュウム製の給食のカップに似た形の器に練乳を並々と入れ、そこにネスカフェを小さじでサラッと入れ、そして熱いお湯を注ぎカップの上に蝿よけの皿をかぶせて出来上がり。口に含むとコーヒーの味より練乳の方の甘さと香りが先に来てホットコーヒー牛乳の様です。

次はサンドイッチで、屋台のおっさんが長いフランスパンを片手に持って器用にナイフで縦に切り込みを入れ、細切にした玉ねぎと卵を混ぜフライパンに載せてマギースープの粉末を少々加え炒めてパンに挟むと、これが結構美味いのです。

蝿もこの甘いカフェオレが大好きと見えて蓋代わりの皿をとって飲もうとすると空かさず飛んで来ます。そのうち蝿と人間のカフェオレ争奪戦の様相になって来て敵は大群、こちらは二人。最初は追い払ってハエが逃げる時にカフェオレを飲むという頭脳プレイで交わしていましたが、蝿も学習能力があるのか戻って来る速度がだんだん速くなっているように感じたのは気のせいでしょうか。

朝食も済み、昨日行ったホテルの側の所でSさんはインターネットカフェで本部との交信、私は昨日知り合ったラミンと片言の英語でボディーラングウェッジを交えながらコミュニケーションを図っておりました。

ブルキナファソでも多くの日本製の車やバイクがたくさん走っていてカメラ、パソコンなどの日本製品の話をしているうちにラミンの人柄がだんだん解って来ました。彼は自尊心が強く日本に興味を持ち、ほかの物売りの人とはちょっと違う個性を持っていて、「昨日の荷物の事は心配ない。また俺が一緒に空港へ行ってあげるよ。今日の飛行機で必ず来るから大丈夫安心しなさい。」などと話をしていると、ふと日本にいる時にブルキナファソの人は穏やかだと聞いていた事が思い出されます。


次回をお楽しみに・・・・



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