西アフリカぶるきなふぁそ親爺暮らし

2003年、50歳にて西アフリカのブルキナファソに渡りボランティア。歳月を経ていまではすっかりブルキナ親爺になりました。

中年派遣員奮闘記(その4)

2015-12-22 | 奮闘記

NO.4[はじめて観る首都ワガドゥグ]

どこの街にもその街の匂いがあるもので、北京へ行ったときは中華料理の香辛料の香り、ハワイは潮風とサンオイル、ロスアンジェルスはアスファルトとGRASSの香り、とそれぞれに特色があるものです。

それではワガドゥグの香りは、と目を瞑り胸いっぱいに何回か深呼吸してみると1回目は自動車やバイクの排気ガスの香り、2回目は汚水の香り、3回目は近くにいたお兄さんの汗とワキガの香りでした。

Sさんに空港での事情を説明すると空港の近くのホテル・イビという側に民芸品やインターネットカフェなどの在る賑やかな所があります。

そこには何人かの人達がいて皆道路を挟み、向かいのホテルの方を向いて団欒している様で、風体はラスタマン風の人、本や雑誌を抱えている人、新聞の一点をじっと見詰めている人、長い髭のイスラム風の人、だんだん近くになるに連れその人達がこっちを見ております。

ウワー前を通るのはいやだなーと思い、なるべく視線を避けてやり過ごそうとSさんの体に身を潜めるように歩いて行くと、何とSさんは加速しながらそちらに方に近づいて行くではありませんか。

側に行くと皆ニコニコ「カカオー、カカオー」と言って握手指パッチンをしております。

この国の言葉で「カカオー」が挨拶と思い「カカオ~」と小さく震える声で握手をすると笑顔で「アンシャンテ、コマサヴァ、ボンナリヴェ!」と、とても気持ちよく迎えてくれました。

どうやらみんなSさんの友達だったみたいで、後でよく考えてみると挨拶と思っていた「カカオー」はSさんの名前「タカオ」だと判明しました。中でもちょっと小柄でフランクな感じの人で名前はラミン。

Sさんが何やら英語で話をすると、もう一度確認に空港へ行って見て下さい、という事でラミンと二人して空港に向かいました。空港までは1キロ位でしたが、クタクタに疲れ果てた私にとってはとても辛い道程です。

ところがラミンはとても歩くのが早く、無言で歩く私に気を使ってか「俺は何キロ歩いても疲れないよ」、とか「ここからマラソンするか」とか気の遠くなるような言葉を投げかけてきます。地元の利を生かし細い裏道をスイスイとすり抜けていくラミンの後を汚水の小川を避けながら、もつれる足を最大限に動かして必死で追いかけました。

再び空港へ戻り職員の説明を聞き明日の飛行機で着くとの事でひと安心、また地獄の道程をどうにか引き返して来たのが午後7時ごろでした。

それからSさんと共に駐在事務所に乗り合いタクシーに乗り行く事になり、このタクシーがまたまた凄く古い型のベンツが多くて色は薄緑、艶は無くガラスはひび割れ、まるでシーラカンスのような容姿です。ディーゼルエンジンなので真っ黒い煙を出してガラガラと勇ましい機械音を立てて走ります。

日本のタクシーは普通メーター料金ですが、ブルキナ の乗り合いタクシーはルート内であれば200フランセファー(4〇円)で、電車やバスが無いのでこの乗り合いタクシーが市民の足となり大活躍していて、乗車定員が無く何人乗っても大丈夫で多い時には7人も乗ります。

まあ日本の電車の通勤ラッシュも同じようなものかもしれません。

と言うことで幾多の難関を乗り越えて無事に駐在事務所に到着出来たわけです。



次回をお楽しみに・・・・



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