<アメリカンドリームを象徴するような指揮者レナード・バーンスタイン>
バーンスタインの名前を知らない人でもミュージカル『ウエストサイド・ストーリー』という名前を聞いたことが無い人は少ないでしょう。このミュージカルの音楽は指揮者で作曲家のレナード・バーンスタインの作品です。
バーンスタインは大指揮者・ブルーノ・ワルターの代役で急遽ニューヨークフィルハーモニーを指揮して大成功を収めて衝撃的なデビューを果たします。
彼の活動は音楽の素晴らしさを世界中の人に知ってもらいたいという考えで一杯でした。世界中のオーケストラを指揮して若い人に熱心に指導する人生でした。
バーンスタインのレパートリーは非常に幅広く、特にベートーベン、ブラームス、マーラー、チャイコフスキーなどの交響曲の解釈に優れていました。
指揮をしている時は全身全霊でオーケストラに向かい、いつも全身から流れ出る汗はものすごい量なのです。これは頭も体もフルに使う体力仕事であることが映像を見ているとすぐに解ります。
実は昨日のクラシック音楽を聴くグループでこのバーンスタインが人生最後となる演奏会を収めたCDを初めて聴きました。
タングルウッドでの最後の演奏会。病気の状態がかなり深刻な状況の中で最後の気力を振り絞って演奏をしていることが音楽から聞こえてくる。
ベートーベンの交響曲第7番の3楽章あたりから腕が上がらない状況だったという。それでも最後の4楽章まで曲を振りぬいた!
もう最後のコンサートになることを本人も聴衆も分かっている雰囲気が演奏から聞こえてくる。
感動で何も言うことがありませんでした。素晴らしい人生とはバーンスタインのような人に贈られる言葉なのだと思いました。
演奏会終了後ほどなくバーンスタインは亡くなりました。
バーンスタインのように自分も悔いのない人生を送りたい。