ジルとうなぎの 風に吹かれて気ままにキャンプ

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RENOGYのヒート機能付きリチウムは優秀

2022-02-02 |  サブバッテリー

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高く、軽量で寿命が長いといい事ばかりだが、その反面、低温下ではバッテリーの能力が極端に落ちる。

低温下での放電は大きく能力低下を招くが、充電はバッテリーにダメージを与えるので、多くのLiFePO4は0度になるとBMSが充電をシャットアウトする。

どの程度の寒さが、どれだけ悪影響を及ぼすかというのはちょっと横に置いといて、今回は、低温対策を施したRENOGYのヒート機能付きのリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(100Ah)のヒート機能についてのテストを行う。

これは2月1日のヤフーの北海道の天気予報だが、やっぱり寒い。 

旭川はマイナス14度で日中でもマイナス2度とかなり寒い。

北国が寒いのは当たり前だが、九州でもこの季節にはちょっと高い山に行くとすぐに0度以下になる。 

 

 

 

RENOGYのリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(100Ah)は60Wのヒーターが内蔵されている。

バッテリー温度が5℃以下のときに充電を行うと、BMSが温度を判断してバッテリーに内蔵されたヒーターに通電する。

バッテリーが10度以上になるまでヒーターに電気を流すしてダメージを防ぐ。

 

 

リチウムバッテリーは軽いと言ってもこれは11.8kgある。

これだけの重さだから、冷やすも温めるにもかなりの熱量が必要になるというのは想像がつく。

言い換えたら、温めにくく冷めにくい。

おまけにリチウムバッテリーは樹脂製のBOXに入っていて周囲は10mmくらいの空気層があって断熱されているのと同じ。

 

 

低温テストは家の冷凍庫を使う方が冷えるが、カミさんが駄目だと言うのでキャンプ用のエンゲルの35リッターを使用する。

これはマイナス18度までしか下がらないが、これでカチンコチンになるまで冷やす。

横にしたのは温度ムラを少しでも無くすため。 

予めマイナス18度になっているのを確認して、バッテリーを設置。

BMSデータはBluetoothで読んで、ヒーター通電用に配線する。

 

 

あとは1時間毎に冷蔵庫の温度、バッテリーに貼った温度センサー、BMSのバッテリー温度を読むめばいい。

何となく実験をやっているという雰囲気になってきたぞ。 

 

 

 

スマホの画面はBMSのデータを表示中。

 

 

 

これはデータをプロットしたものだが、マイナス18度の冷蔵庫に入れて、23時間経過してようやくマイナス15.9度になった。

あと1日放置すれば、マイナス18度近くまで下がると思うが、そこまで待てないので30時間経過した段階でヒートテストを行うことにした。

 

 

 

下のグラフは、マイナス15.9度にカチンコチンに冷えたリチウムバッテリーに充電して、時間経過とバッテリーの温度変化を見たもの。

バッテリーはマイナス18度の冷蔵庫に入れたまま、14.4V 7Aで充電する。

充電開始してから、45分でBMSの温度がマイナス15.9度から0度になった。(この時はヒーターだけで全く充電されてない。)

充電開始してから、64分でBMSの温度がマイナス15.9度から5度を超えて、充電が開始された。(この段階でもヒーターはON)

充電開始してから、81分でBMSの温度がマイナス15.9度から10.5度を超えて、ヒーターが遮断。(ヒーター電力も充電に回る)

 

結論

リチウムバッテリーをマイナス16度の低温から、充電可能な5度まで1時間程度で昇温というのはかなり優秀。

それも何の操作も必要なく、BMSが勝手に判断してやってくれるので手間がかからない。

車の寒冷地仕様車と同じで、リチウムバッテリーの寒冷地仕様といったところ。

 

感想

これはハッキリ言ってかなり優秀。

ヒーター機能付きをどうしようかと考えているのなら、選んで問題ないと思う。

ヒーターが付くだけで16,000円高いので、それだけのメリットがあるのかと少し疑問に思ったが、ヒーターを自作してもかなりのコストが掛かるし、コントロールも面倒で、これだけ短時間で昇温できるのはバッテリー内部にヒーターがあるから。

生セルを使ったリチウムはアルミシェルと樹脂製があるが、アルミシェルはヒーターを巻いて温度コントロールすれば何とかなるにしても、樹脂製は大容量のものもあって、おまけに熱も通しにくい。

うちの400Ahのリチウムはコンパネの箱に入って約60kgの固まりなので、これか一度冷えたら、芯まで温めるなんて簡単には出来そうにない。

以前北国のキャン友さんからヒーターの相談を受けたが、バッテリーBOX内にヒヨコ電球を入れたらと笑い話もある。 

リチウムバッテリーの設置場所は、低温に弱いことを考えてできるだけ人がいる場所のほうがいい。

多くのキャンカーはFFヒーターが付いているので、旅に出たら車内の温度はそんなに下がることはないが、それでも暖房設備がない車は毎日車内の温度が下がるので、少しコスト高だがヒーター付きの方がいいかも。

ヒート機能が付いてないリチウムバッテリーは、0度以下になって突然充電できなくなったら、その対応が大変なのは容易に想像できる。

BMSに通信機能が付いてないリチウムは突然遮断したら何が原因か調べようが無いので、そう言った意味でもBluetoothが使えるものがいい。

長年使うリチウムバッテリーだからイニシャルコストは少し高くても後悔しない選択をしたい。

 

 

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コメント (22)
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