命のカウントダウン(健康余命3605日)

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アーカイブ

2023-02-04 22:30:00 | 坂根医院
NHKが、2023年2月1日で放送開始70年を迎えたという事で、記念番組を放送していた。

NHKTV放送70年の歴史、その記録に残っている名場面を「アーカイブ」として放映していたのだが、70年の記録の中で、どうしたって外せない人が何度も登場し、その偉大さを改めて思い知った。
それは黒柳徹子さんです。私が生まれる前からこの業界におられたのですねぇ。そして、登場以来現在に至るまでずっと放送業界の最先端を突っ走り続けておられるのだから、その偉大さは凄すぎて「筆舌に尽くしがたし」としか言えません。
その超人類ペネロープ黒柳徹子様なのですが最新の画像では、顔が腫れている様に見えました。腎臓か心臓に問題でもお持ちなのでしょうか?心配ですよね。そろそろ90歳だと思うので、内臓機能にも問題出て来て当然なのかもしれません。

それはさておき、考えてみれば我が坂根医院もこの2月2日で開業25周年を迎えたのでした。
これまで、海外職員慰安旅行などでの自己都合でお休みをいただいたことは何度もありますが、私自身の体調不良で休んだことは一度もありません。丈夫な体に生んでくれた育ててくれた、父母に感謝です。

上の2枚の写真は、左(上)が10年、右(下)が5年ほど前の画像です。そしてこの下の写真が、本日、2023年2月4日に撮影した画像です。
相変わらずの 野中の一軒家です。
25年前開業した当初、ある先輩に、「開業は、周囲300mに何軒の家があるか、その住民の年齢構成で成功するかどうかが決まるのや。お前、何考えてるねん?」と、言われたことがあります。
我が坂根医院の周囲300mは市街化調整区域かつ優良農地で、一軒の家もありませんでした。(今も住宅は無いです)
私が何故、此処で開業したかと言うと・・・・土地が広くて安かったからです。市街化調整区域で、医療施設かガソリンスタンドか・・・そんなものしか建設できない土地でしたから。

まあ、そんな辺鄙な土地に、安普請の医院を建てて、今まで25年間もよく無事に診療続けて来れたものです。神に感謝致します。幸いにも??不運な症例には当たりませんでした。予防接種をした直後にショックを起こされて、その後不幸に亡くなってしまうなどと言う症例、いくら注意していても避けきれないこともあるのです。それは、ある程度運もあるのです。

 開業5年目くらいの時、子供さんの発熱(高熱)、急性胃腸炎症状(主に下痢)に対し、カロナールとホスミシンを処方したことがありました。そのお子さんが数日後にスティーブンス・ジョンソン・症候群と言う重い全身疾患を発症されてしまいました。
疾患の性格上、カロナールかホスミシンが原因の可能性が高いと思われました。症状が重かったので、天理よろづ病院小児科に入院していただきました。一時は皮膚粘膜壊死症候群(TEN)にまで悪化する寸前で、ステロイド大量投与で何とか命はとりとめ、その後、手指爪の変形などは残ったものの、大きな後遺症も残らずに退院してくれました。ご本人も、ご両親も、薬を処方した私に文句ひとつ言われませんでした。本当にありがたかったです。

そして、彼は、その後も数年に一回程度、発熱などで顔を見せてくれます。来院されると、採血などの検査はするのですが、薬を出すことは出来ず、経過観察となります。こちらとしては、顔を見せてくれるので、信頼関係は構築できているのだろうと、思っています。有難い事です。

坂根医院の25年、勿論、その他にも盛り沢山のアーカイブに満ち満ちています。7年の間、自力で呼吸することも食事をされることも無く、人工呼吸器と中心静脈栄養という特殊な点滴で過ごされた方もおられます。その方が発熱されたりすると、すぐさま重症化してしまうので、大量、多種の抗生物質投与が点滴で必要になり、もともと高い保険点数が跳ね上がって、そのせいで個別指導の憂き目に遭ったこともありました。

がん末期の方の在宅医療でも・・・・患者さんの数だけの物語がありました。

来院してくれたお一人お一人が、「坂根医院のアーカイブ」になっているのだと思います。それを考えると、想像すると、これまで頑張ってきて良かったなと少しくほっこりとするのです。嬉しく、ありがたいことだとすべての行幸に感謝する次第です。


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4 コメント

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Unknown (marurobo36)
2023-02-05 00:59:09
25周年素晴らしいです。
色々なご苦労有ったみたいですね。
命を預かる職業ですから 常に息を抜く暇もない状況
ホント お疲れ様です。
いつ船で出発されるつもりかは、わかりませんが、
それまで 頑張って下さい!!
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Unknown (camper)
2023-02-05 02:43:35
マルさん、ありがとうございます。
船での出発は・・・・・
精霊流しになってしまうのかもしれませんねぇ
まあ、それでも良いです。
精いっぱいジタバタと生きて果てたいと思っています!!
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Unknown (kikokikonoriko19888888)
2023-02-05 06:45:17
ご自身の足跡をしっかりと、、アーカイヴ、、、
まさに、、坂根先生の一代記を想像しています。

注射一本でも、、、、コワイ、、医療の壁を乗り越えて
チーム医療の成せる業だと思いました。
在宅で死ねるという事の贅沢を、、、思い知りました。
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Unknown (camper)
2023-02-05 22:51:55
花鳥風月さん、コメントありがとうございます。
医療行為は怖いですよねぇ。
処方した風邪薬や注射したワクチン一本ででも、人は死に至ることも大いにあり得ます。双方に何の落ち度も無くてもです。

今後も、医療行為の怖さを自覚しながら、恐れながら、医療を続けていきたいと思っています。鈍感力もが無ければ、医師なんて続けていけないのかもしれませんねぇ
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