巨人は29日、田中貴也捕手(28)が楽天にトレードで移籍すると発表した。両球団によるトレードは今季3例目。交換要員はなく、金銭トレードとみられる。
というニュースなのだけれど・・・すみません、この選手の事は全く存じ上げないのですが・・・・金銭トレードって人身売買とは言わないのですね そんな、人聞きの悪い事言っちゃいけないのかもしれませんが・・・そう感じたもので
wikipediaによると・・・・人身売買(じんしんばいばい)とは、人間を物品と同様に売買すること[1]。現代ではこれに類する行為に対して、多様な実態と法的位置づけの、広い範囲に用いられている。
「人身や行動範囲を強く拘束するような契約を、当人の了承を要さずに他人間でかってに売買し、それが人道的に悪質であるもの」
広義の「人身売買」ではあるのでしょうが、「悪質」にならない様に、エラーイ人が色々と策をめぐらしているのでしょうね。
トレードと言えば、私が真っ先に思い浮かべるのは「江川事件」です。
上記の写真では手を繋いでおられますが・・・・トレード当初は、お二人とも 大変だった様です。
小林繫さん、2010年、57歳で急性心筋梗塞で急死されました。ダンディーな方でした。恨み言もあまり耳にしませんでした。ひょっとすると・・・そういう方だから・・・トレード要員に選ばれたのかもしれませんが・・・(当時の阪神は、小林よりも西本を要求したという話もあります・・・・)
江川選手と私は同一世代です。(江川さん1955年、私は1954年生まれ)
私が一浪で慶応大学に入学した年、江川さんも受験され、合格ならず、法政大学2部に入学されました。
「どうしてお前を入れて、江川を落とすんだ!」
出身高校に合格の挨拶をしに行った時、知り合いの先生にそう言われました。
そんな事言われても、受けた学部も違うし(文系と理系)・・・・私が受かったから彼が落ちたわけでもないだろうしねぇ。
東京6大学野球:慶應VS法政戦で、当時の江川選手の投球を目にしたことがあります。
正真正銘の化け物でした。
当時の慶應の打線で何とか対応できたのはキャッチャーの堀場秀孝選手(クラウン→広島カープ)くらいで、他の打者は、江川投手が本気を出すまでもなくきりきり舞いさせられていた印象があります(あくまでも素人の感想です)。
私が見に行った試合では、江川選手は、慶応打線を完全に舐めているように感じました。のらりくらりとエコ投球し、走者を出した時にだけ「本気」・・・手元でホップする、桁違いの剛速球(浮き上がってくる変化球とも呼ばれた)を投げました。連日の様に登板していましたから、エコ投法しないと、体がもたなかったのだと思います。
ゼロ対ゼロの緊迫した投手戦の末、9回表に彼に打順が回ってきたとき私は悪い予感がしました。慶応の応援席も、選手も監督も同様の思いだったと思いますが、意地でも投手を敬遠するわけには行かなかったのでしょう。
江川選手は投手としてずぬけた存在であることは言うまでもないのですが、打撃も並み外れていて、6大学の3冠王を取りかけた事すらあります。
案の定、彼はホームランを放ち、1:0で慶応の負け。私たちは、神宮の帰りに新宿のビアホール ライオンで、「あいつさえいなければ!」と、憂さを晴らした覚えがあります。
そんなことを思い出しましたが、それが一体何年の事なのか、分らないでいます。記録を見ても分からないです。
江川選手の凄さ、怪物 としての印象が強い余り、記憶が歪められているのかもしれません。間違っていたらごめんなさいです。
まあ、金銭トレードが人身売買じゃないかと感じたことから、トレード→江川事件→江川選手の怪物さ加減に話は飛んでしまいました。
江川選手、法政大学1,2年の頃は、上級生の酷い虐めにあっていたとの事です。江川事件で、プロ野球に入ってからも悪役イメージが付きまとって、世間の風当たり強かったですよねぇ。
プロ野球選手になること自体、間違いなく並外れた才能の持ち主ですよね。才能に恵まれて、運よく憧れのプロ選手になっても、行きたい球団に行けなかったり、自分の希望とは関係なくトレードされたり、結構大変なのですねぇ。
大学時代の江川卓は、確かに「怪物」でした。でも、図抜けた才能の持ち主であるがゆえに、否応なく波乱に晒されました。
最近、有名人の自死が相次いでいます。才能がある故の悩み、有名人であるがゆえに相談しにくい事、弱みを見せられないこともあるのかもしれないですね。羨ましい才能は、悩みを解決するどころか、呼び込んでしまっているのかもしれません。
日本人特有の同調意識の高さが、出る杭を打ってしまうのかもしれないとも感じています。他人の人権に配慮する気持ちを社会全体で高めれば、もう少し住みよい、生きやすい社会になるのかもしれない。コロナ禍の中、そんな気がしてならない私です。