命のカウントダウン(健康余命3605日)

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インフルエンザの流行も収まって来ました。

2023-04-02 23:04:31 | インフルエンザ
4月になりましたね。
奈良県中部では桜は散りそめ、通勤や往診で川沿いを走ると桜吹雪に包まれます。バックミラーの中の白い乱舞に見とれてしまう私です。
新型コロナ感染症、東京では一時的に少し増えたとかいう報道もありましたが、誤差範囲でしょう。新年度の移動や、新学期の開始などで、いま少しの増加はあるかもしれません。しかし、既にオミクロン株に罹患した方が4割ほどおられます。ですから、新たに強力な変異株が出てこない限り、次の波はなかなか来ないと言うのが私の予想です。(多分、冬まで来ません!)

一方のインフルエンザも今シーズンの流行は終焉に向かっている様です。
今シーズンの主力株はAH3亜型(A香港)でした。いつものシーズンですと、シーズンの終わりにB型の小さな流行が見られることが多いのですが、今シーズンは今のところそれもみられていません

今シーズンは、若年層の感染者が多い印象でしたが、やはり、そうだった様です。

10歳未満が過半数で、15歳意未満で7割を超えていた様です。
これは、ここ数年インフルエンザの流行が無かったことで抗体を持っていない若年者が増え、その結果、「生まれて初めてインフルエンザと遭遇」する若年者が増えた結果だと思われます。裏を返せば、「けがれた大人は強い」という事です。結局のところ・・・・・こんなこと言ったらあかんのかなぁ・・・・・


 ワクチンも無駄ではないけれど・・・・
 実体験が何より強い!!
 新型コロナもインフルエンザも
 ワクチンは、あくまでも疑似体験
 本を読んで色々な疑似体験をしたつもりにはなれても・・・
 実体験しないと人間は「体に染みて」は、分からない
 それが、バーチャルではなくリアルに生きていく意味ではないのか
 70前にして、私はそう感じています。

インフルエンザが出てきました。

2022-11-04 22:44:22 | インフルエンザ
ジワジワと新型コロナの新規感染者数が増加して来ていますね。
そんな中、インフルエンザもジワリっと首をもたげてきたようです。
まだまだ、感染の波が来たと言うには全く及ばない数字ですが、それでも、昨年同期の7.5倍無視できない数になって来た様です。

奈良県中部、田原本町にある無床診療所の坂根医院にも、今シーズン初のインフルエンザ患者が現れました。発熱外来に39℃台の高熱を主訴に来院された10代後半の女性で、咽頭痛は強くなく、周囲にコロナ患者もおられませんでした。大阪に通っておられる方でしたので、コロナと同時にインフルエンザの検査も施行した所、コロナ(-)インフルエンザA(+)でした。

その時に使った検査キットがこれです。ニチレイバイオサイエンスのSARSコロナウイルス抗原キット インフルエンザウイルスキット 
新型コロナとインフルエンザ、二つの抗原定性検査が同時にできて、便利!!なのですが・・・・

このキット、とても不出来な検査キットです。購入してはなりませぬ。
使い難さ満点です!!。最大の欠点は、溶解液の粘度が異様に高くて、液が浸み込んでいくスピードが超遅い!!途中で展開が止まることもしばしば。
それだけで十二分に失格なのですが、検査液の入ったチューブが妙に硬くて、変形させ難いのも欠点です。新型コロナとインフルエンザの検査が分離されているところは、使い方によっては利点にもなります。良い所はそこだけかもしれないですね。あと、検査の感度は悪くないと思います。そこも及第点かな。
それにしても、検査液が異様にネバネバなのは全くいただけないです。購入した100キット出来るだけ早く使い切ってしまいたいとだけ思っております。

話は検査キットに対する文句から現況に戻りまして・・・・
本日2022年11月4日坂根医院では6名の新型コロナ新規陽性者と1名のインフルエンザA患者を診断しました。
新型コロナ患者のうち1名が70代の高齢者で、パキロビッドパックが処方できない薬を服薬されていたのでラゲブリオを処方しました。(パキロビッドパック、ラゲブリオは、どちらも重症化因子を持った軽症、中等症の患者さんに投与できる経口の重症化、入院を予防できる薬です。 パキロビッドパックの方が効果は高いのですが、飲み合わせの悪い薬が多くて手続きが面倒なのです。奈良県の医師会長は、忙しくて面倒な事していられないから、全例ラゲブリオ処方と言っておられました。でも、へそ曲がりな私は、忙しくてもパキロビッドパック:ラゲブリオ=9:1で処方しています。)
インフルエンザAの患者さんに対しては、イナビルを処方しました。
他の「重症化因子を持たない 軽症新型コロナ患者さん」に対しては、対症療法、症状に対して症状を和らげる解熱剤、鎮痛剤、うがい薬、トローチなどを処方しました。
イナビル、高価な薬ですが、効きます。
今シーズン、インフルエンザ流行るかもしれませんね。
インフルエンザワクチンを打つ、打たない、色々な考えがあると思います。掛かってからも薬ありますしね。
もしもワクチンを打とうと思われるのであれば、早めに打つ方が良いと思われます。オーストラリアでは、一か月ほど早目に流行ったようですのでね。

今シーズン、インフルエンザが日本で流行るとすれば、ほぼ間違いなく流行るのはA香港だと私は思っています。 ワクチンは外していません。効果はあると信じております。それでも、打たなくても、特効薬はあるしねぇ、悩ましいですね!!

痛くないワクチン接種を目指しています。

2022-10-15 22:02:29 | インフルエンザ
新型コロナのワクチン接種に加えて、インフルエンザのワクチン接種が増えてきました。(この記事は2019年11月27日の記事の焼き直しです)

私は、インフルエンザを始めとする全ての予防接種で可能な限り痛みを少なくしたい、可能であればゼロにしたいと思っています。

注射は痛い。そこを何とかしたいです。痛いことが目的ではなくて、薬液を体内に入れる事が目的なのですから・・・

注射の痛みは、注射の部位(場所)、注射の角度、注射液の内容、注射液の注入速度、注射針の太さ、注射針の切れの良さ、注射される方の痛さに対する感受性や精神状態、性格や年齢などが大きく関係します。

注射針は、細いほうが痛みは少ないのは勿論です。蚊の嘴程に細くすれば、刺されたかどうか分からないのは、皆さん自分自身の人体実験で検証済みですよね。でも、細すぎるとうまく目的の部位に注射液の注入がし難かったりします。

蚊の嘴を模して、痛くない注射針をテルモが作りました。34Gというゲージです。特殊な針で、糖尿病にしか使用できません。
特殊な技術を使っていますので、高価です。しかし、世界一痛くない注射針はナノパスは日本製(テルモ)だという事を知って下さい。

それほどではなくとも、これまで当院(奈良県田原本町の坂根医院)では、予防接種にはなるべく細い針(通常は27G)を使用してきました。ツベルクリンなどの皮内接種に使う注射針ですが、インフルエンザワクチンなどの皮下接種にも十分使えると私は思っています。


当院では、薬液をシリンジに吸う時は別の針(23G)を使っています。
下の写真、上の青い針(23G)は薬液をシリンジに吸い上げ専用で、
下のピンクのキャップの針(27G)に付け替えて注射します

こんな面倒な事をするのは、同じ針で薬液を吸うと、注射する針を薬液の入った瓶のゴムに刺した後で患者さんの皮膚に刺すことになって、針の切れ味が落ちて、痛みが増すからです。
当院の様に、薬液を吸う針と注射する針を別にしているところは少数派だと思う。面倒ですからねぇ。

注射の痛みに鈍感な医療機関は多くて、予防接種に23G(青色)を使っているところも多数あります。というか、それが多数派で標準でしょう。もっと太いものを使っているところもあるらしくて、何を考えておられるのか?とは思いますが、経済性もあるのかもしれません。細い針はチョット値段が高いことが多いです。

予防接種に使うのは、細めの針の方が良いですが、静脈注射や採血では、話が変わってきます。適材適所なのです。

27G、30Gなどという細い針では採血は出来ません。採血したら血球が壊れてしまいます。当院では、採血、静脈注射には、22Gを使用しています。これはまあ一般的だと思います。献血など、大量に採血する時は、普通18Gを使うようです。適材適所であります。

医療用注射針は、サイズによって注射針の根元の色が決まっています。
その昔は、全金属製の針を煮沸消毒などして複数回使用していたが、今ではそんな代物にお目にかかることはまずない。
全てディスポーザブル:使い捨てです。医療廃棄物が多く出るのが欠点ですが、今さら全金属針には戻れないです。

当院では、輸血には18G、採血や静脈注射、点滴には21~22G、筋肉注射には23Gそして皮下注射に27Gを使用しています。これは太さだけの話で、同じ太さでも用途によっていろいろな針の種類が存在します。長さ、針の角度、翼状針、通常針など

上記の表で一番細い針が27Gで、30Gは乗っていない。特殊用途?
でも、予防接種に使っている先生がおられて、「十分使えます」
と教えていただいたので、試しに100本取り寄せた。
注射用の針は進化していて、昔は実用にならなかった細い針が使えるようになってきているそうだ。
しかし高い!27Gの針付きシリンジと、30Gの針だけがほぼ同じ値段。
シリンジ代を加えると、価格は、ほぼ2倍。そのうえ、針とシリンジの袋をそれぞれ破く手間もかかる。
これが27G


そしてこれが30G
値段も手間もかかるけれど、患者さんの痛みが和らぐならと試したのだが・・・
27Gと30Gでは、あまり変わらない様に思える。それよりも薬液の注入速度と注射部位のほうが痛みに影響するようだ。
それで、27Gに戻りました。安くなったら、また、考えます!!

先日、所さんの目が点 で紹介していた。注射部位を事前にツネって刺激しておくとか、注射されているときに注射されていないほうの手で、他の場所をツネって注射の痛みを誤魔化すなどの方法も意外に有効らしい。

あと、注射する部位に局所麻酔剤のテープを貼ったり、局所麻酔クリームを塗っておくという手もある。ただ、これは1時間以上経たないと有効ではない。当院では水いぼの除去の際にこの手を使うが、注射では面倒なので使っていない。



今後も、「痛くない予防接種」を目指して学びを続けるつもりです。
患者さんをリラックスさせることもとても重要
注射の意義を理解していただくことも有意義なのだそうです。

点鼻タイプのインフルエンザ生ワクチンのフルミスト、早く日本でも認可されるといいですね。
それに貼り薬タイプのインフルエンザワクチンも開発されているのだそうです。
今後も多角的に「痛くない予防接種」「痛くない注射」の情報を集めて出来るだけ痛みのない治療や予防に挑戦し続けようと思っています。


今シーズンのインフルエンザとインフルエンザワクチン

2022-10-01 22:06:10 | インフルエンザ
10月に入りました。奈良県中部の我が坂根医院でも、本日からインフルエンザワクチンの接種を開始しました。

一昨年、昨年と日本でのインフルエンザ罹患者は、ほぼゼロレベルでした。
坂根医院でも一昨年2人、昨年ゼロ、今年の夏に2人の罹患者がありましたが、例年に比べたら、殆ど「誤差」でした。

その2シーズン、南半球でも殆ど流行しなかったとの事です。ですが、今年の夏(南半球では冬)、オーストラリアで流行を認めました。
例年よりも流行のピークが早かった様です。
流行した型はA香港でした。
それで、来たる2022-2023シーズン、日本でもA香港が流行するのではないかと言われています。本年夏に、大学生で2人のA型インフルエンザを診断したのですが、その後10月1日までインフルエンザ患者は認めておりません。高熱があったりする「インフルエンザかもしれない」患者さんに対してしかインフルエンザの検査をしていないので見逃し例もあるかもしれませんが、今のところ流行っている実感はありません。

しかし、9月下旬に大阪の幼稚園で学級閉鎖が出ました。幼稚園、小学校、中学校、高校で大阪市内でインフルエンザでの学級閉鎖は1年7か月ぶりとの事です。
大阪市内では2019年秋から20年春までのシーズンに173施設で学年閉鎖、610施設で学級閉鎖となった。しかし、新型コロナウイルスの流行が本格化した20~21年のシーズンは1施設で学年閉鎖となっただけで、21~22年のシーズンの学年・学級閉鎖はゼロでした。

今シーズン、インフルエンザ流行るかもしれませんね。でも、インフルエンザには治療薬もあります。重症化因子を強く持っておられる幼児、高齢者や担癌患者や免疫が低下している方等を除いては、そんなに焦る必要はないのではないかと思っています。

そして、今シーズン、インフルエンザワクチンは不足しません!!焦らずに余裕を持って考慮の上、必要と思われたら接種してください!新型コロナワクチン接種との接種間隔は、考慮不要(同時も可能、間隔が何日でも可能です)

そして、13歳以上なら、接種は一回で十分ですよ!!!


インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンの接種間隔について

2022-09-16 00:22:33 | インフルエンザ
新型コロナワクチン、他のワクチンとの接種間隔は2週間以上あける事が必要ですが、インフルエンザワクチンとだけは、接種間隔に関する考慮が不要である旨令和4年7月22日に間隔の規定が撤廃されました。インフルエンザワクチンと、新型コロナワクチンに関してだけは、同時に接種しても3日後に接種してもOKだそうです。しかし、新型コロナワクチンとその他のワクチンでは、13日以上の間隔が必要です。