昨日も24名の新規陽性者を抗原定性検査、院内PCR検査で確認、HERSYSで即日報告しました。色々な報告書や紹介状の返事、介護保険関連の書類作りなどもあって、医院を出たのは午後10時前でした。家に帰ってご飯を食べて、眼がくらむように寝入りました。ブログアップが今朝になりました。
奈良の片田舎でも多くの新規陽性者が来院されましたが、昨日の全国の新規陽性者数は249,830人 で過去最多、多くの道府県でも過去最多を記録しました。
でも、増加率は鈍って来ております。
全国の実行再生産数は1.04（前日比マイナス0.04）と、増えてはいるけれど増え方は減って頭打ちに近づいている様です。
このままでいくと、多分ですが以前から言っていた様にお盆前後、新規感染者数30万人前後でピークを迎えるのではないでしょうか。その後はケンタウロスの動向次第？ どうなるのでしょうねぇ？？
オミクロン株のBA5で形成されている第7波、感染者数は増えても重症者数はそんなに増えていません。死者数も第6波以下で推移しています。これも予想通りですね。
それは、感染者の主体が40代以下が多数を占めているからという事もあるのでしょう。発熱外来をやっていても、来院される方の殆どが40代以下の方で、子供を含む家族感染が多いという印象です。軽症の方が殆どです。
ご家族の感染などで濃厚接触者となったが、無症状やごく軽症の方がPCR検査を希望される事も多いです。陽性に出る事もありますが、陰性の事が多いです。（特に無症状の方） 濃厚接触者で検査陰性になった場合、翌日も同様に心配は続くわけです。それで、陽性になるまで毎日PCR検査を受けに来られる方もおられます。こんな方が現在の医療ひっ迫の一因となっています。
濃厚接触者であるならば、最低3日間は外出出来ませんから、その間は様子を見てください。検査は目的をもって受けてください。
PCR検査に関しては、下のグラフの一番上の黄色い部分、医療機関内での検査が徐々に増えて来ています。これは、検査のスピードアップ、治療の迅速化につながっているものと考えます。（院内でのPCRは即日、遅くても翌朝までには結果が出ます。一方、民間検査会社に検査を依頼すると、早くて翌日、現在の様に感染者が増えている状態だと2，3日かかることが多いです。）
経口重症化予防薬のラゲブリオやパキロビッドパックは、発症後5日以内に投与を開始しないといけない薬です。症状が出た翌日に来院され、検査に3日もかかったら、投与の機会を失ってしまいます。検査の迅速化は非常に重要なポイントです。
昨日、坂根医院では、ノバ・バックス社のワクチン接種も行いました。初回（12歳以上）、2回目（12歳以上）、3回目接種（18歳以上）の方が対象です。（4回目の接種に対してノバ・バックス社のワクチン使用は認められていません。）ノバ・バックス社のワクチンは、効果の割に副反応が少なく、優秀なワクチンだと思うのですが、何しろ知られていません。希望者が少ないです。
昨夜も10人分のワクチンのうち、半分以上を廃棄せざるを得ませんでした。
特に12歳以上でワクチン未接種の方、このワクチンは、ファイザー、モデルナのワクチンにまれにあると言われている心筋炎の副作用が無いとされています。私はお勧めしています。次回の接種日は未定です。希望者がおられたら接種日が決まるという状態です。よろしかったら田原本町ワクチンセンターまたは坂根医院にご相談ください。
以上、色々と述べました。まとめると
１，新型コロナの第7波はピークを迎えようとしている。感染者数は過去最多ではあるが重症化率は低い。濃厚接触者でも症状が無ければ、慌てて受診し、PCR検査お願いします！とパニクる必要は皆無。無症状者、軽症者の大量受診が医療を崩壊させています。
２，PCR検査、検査を受けても結果が出るのが遅ければ、治療が間に合わなくなる可能性もある。（その日のうちに結果が出る医療機関を選びましょう）
３，新型コロナワクチンには新たに ノバ・バックス社の組み替えワクチンが登場している。12歳以上の1，2回目、18歳以上の3回目接種に認められており、効果が高い割に副反応が少なく、お勧めです。
４，新型コロナ患者さんはどこにおられるか分かりません。突然あなたの周囲に、それも何の予告も無く出現します。患者さん自身、最初は自覚されていませんから、全く分かりません。その方が新型コロナ陽性だったと分かった時にパニックにならない様、重症化を防ぐことのできるワクチンを可能な回数接種しておいてください。
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