今日の陽性率7/11 64%

今日の新型コロナ発熱外来、抗原検査数11例、PCR２例

PCRは、抗原検査で陰性ではあったが、偽陰性の可能性があるなと思った2症例です。いずれも陰性でした。

抗原検査数11人、そのうち7人が陽性でした。陽性率64%です。

来院された患者さん、駐車場に車を止めていただいて、電話で症状などを聞いてから、ドライブスルー形式で先ず抗原検査をします。陽性なら保健所にHERSYSを通じて報告、併せてFAXでも報告します。

陰性でも「怪しいな」と感じたらPCR検査に回します。院内ですれば1時間で結果が出ますが、検査キットが残り少ないです。院外の検査会社に出すと、検査結果が出るのに3日程度かかります。

陽性の場合、患者さんの年齢や持たれている疾患（悪化因子）、その時の状態に応じて、ラゲブリオの投与を考えます。そして、現在困っておられる症状に対して、解熱剤や咳止めなどの処方をします。時には、救急搬送する場合もあります。

今日、新型コロナ陽性と診断した患者さんのうちおひとりが救急搬送になりました。

午前の診療でコロナと診断した60代男性、午後3時過ぎに電話が掛かってきました。「息苦しい」との訴えでした。訪問診療中だったのですが、切り上げて患者さんのお宅に伺いました。コロナ陽性の方ですから、伺ったアパートの外で診察。息苦しいと言われていましたが、サチュレーションは96%ありました。それで、「不安感で喉が詰まったような感じがするのかもしれませんね」と言ったのですが・・・・「いや、息が出来なくなるのです。」と、言われます。

今、なってきましたと言われて・・・・ゼイゼイと喘鳴が聞こえ、サチュレーションも94%まで低下しました。でも、その時は94%が最低で、すぐに98%にまで上昇し、喘鳴も消失しました。聞くと、10年以上前までは喘息発作が出る事もあったが、ここ10年ほどは全く症状もなく、薬も使っていないとの事でした。4時半の午後診療開始時間を過ぎてしまってもいたので、少し様子を見ましょう。コロナ感染で喘息が再発している様ですから、それに対する薬を処方します。と言い残して医院に帰り、10分ほど遅刻して午後診療を開始しました。

午後診療を開始して間もなく、その患者さんから電話がありました。「苦しいです。息が出来ません」「救急車を呼びましょう。呼んでください」私も119に電話をし、コロナ陽性の患者さんが呼吸困難を訴えている事、喘息の既往があり、その再発が疑わしい事、不安感も強い事、本日午前中にCOVID-19の診断をしたが、既にHERSYSを通して保健所には連絡済であることなどを説明しました。

コロナ陽性の患者の場合、救急車は保健所の指令が無いと動けません。奈良県の救急医療は相当に崩壊しています。1番目は、救急隊から保健所に電話を掛けても繋がらない事にあります。繋がらなければ指令が受けられませんから、救急車は動けません。

2番目に、たとえ電話がつながったとしても、受け入れてくれる病院がありません。多くの病院で院内で新型コロナのクラスター感染が発生、外来患者の受け入れを止めているところが多いのです。

3番目には保健所機能がパンクしてしまっている事です。一生懸命仕事されているのでしょうけれど、感染患者への連絡は、忘れた頃に掛かって来る（5日から7日後）し、放っておけば在宅死されたかもしれない患者さんにラゲブリオ、デキサメタゾン投与して漸く回復して酸素も外せるなと言う時に入院してくださいという電話が入る。「もう、元気になりました」と、言われたのですが、「そんな人が危ないのです、これから急変もあり得ます」などと、大嘘をついてまで自分が引いたレールに乗せようとする。

そんなだから、救急隊も保健所を全く信頼していない様です。今日もひと悶着あったのですが、ホット過ぎる話題なので、今日は書かない事にします。

そんなこんなで、腰痛を抱えた67歳の引退希望の前期高齢者内科医は、

こんな薬を使用上限まで服用しながら、働き続けております。

ガタガタになるまで引退できそうにないなぁと思っていたのですが

今現在、もう既にガタガタでございますがな！！