コロナ医療従事者 家族にも中傷 子どもの登園断られる/患者から「うつすな」 北海道の受け入れ施設
新型コロナウィルスの感染が広がる中、道内で感染した患者を受け入れる医療機関などで、看護師や医師、その家族が心ない誹謗(ひぼう)中傷にさらされる事例が出ている。該当する病院に勤務しているだけで近隣住民から避けられ、子どもの通う保育園から登園自粛を求められた人も。専門家は「根拠のない偏見は従事者を疲弊させ、医療体制の崩壊など悪循環を招く」と警鐘を鳴らしている。
「頼りにしてくれる患者さんのためにと現場では気を張っていますが、このままでは心が折れそう」。感染者が入院する医療機関で働く道内の30代の女性看護師は吐露する。
女性が働く部署は、感染者の治療には関わっていない。それでも勤務先を知る同じマンションの隣人は、乗っていたエレベーターを急に降り、早く行けと黙って手で促してくる。病院内でも外来患者から「ここって感染者が入院してるんでしょ。うつさないでね」と言われたことは一度や二度ではない。
一方、勤務する病院側は感染者の受け入れ態勢を整えるため、院内の各部署からスタッフを招集。女性の職場は反動で人手が減り、いつも以上に多忙になった。「みんな疲れがたまっている。そんな中、普段なら受け流す一言がグサリと刺さる」
別の受け入れ病院では、職員の子どもが友達から「おまえの家族は○○病院に勤めているから汚い」などと言われたという報告があった。勤務を理由に保育園から登園の自粛を求められ、仕方なく両親に預けて勤務する職員もいるという。勤務する40代の女性看護師は「家族が傷つけられるのは本当につらい」と話す。
新型ウイルスを巡っては、横浜港で集団感染が発覚したクルーズ船内で治療に当たった医師らが、職場で「ばい菌」扱いされるなどの問題事例が判明。これを受け日本災害医学会は先月、「偏見や先入観に基づく批判は許されない」との抗議声明を出した。
「今、誰よりも感染防止に神経をとがらせているのは医療者だ」。道内の感染症指定医療機関で働く別の40代の女性看護師は言う。新型ウイルスの治療に携わっていないが、帰宅すると玄関前でコートを脱ぎ、手洗いの後に顔まで丁寧に洗う。通勤時も公共交通機関の手すりは絶対に触らない。
そもそも指定医療機関は、感染者病棟が他の病棟と分かれ、動線は感染者と重ならない。治療を担当する医師や看護師を専従にするなどウイルスを感染症病棟から持ち出さない対策もとっている。
女性は「正しい情報を知り、冷静に判断してほしい」と訴える。
北海道医療大の塚本容子教授(感染管理)は「今は市中の誰もが感染している可能性があり、医療者が殊更に可能性が高いわけではない。根拠のない攻撃が広がれば感染防止や治療にも影響が出かねない」と指摘。その上で道や各病院に対し、「医療者を守るため、院内の安全対策などに関する情報を積極的に発信する必要がある」と訴える。
北海道新聞
感染症指定医療機関で働く医療関係者は、一般人に比べると、確かに、COVID-19に罹患する可能性は高いでしょう。
だからと言って、逃げ出すことなく、そこで仕事に従事しておられる方を・・・・・
危機になると・・・・人間性がむき出しになりますね。
風評差別をするという行為は・・・・「自分は陽性だ!うつしてやる!」と叫んで飲食店をはしごした愛知県の男性と・・・私にはおなじほどのバイオテロ行為に思えてなりません。
私は、悪い事なんかしていない・・・・想像力の欠如 度し難し
イヤな流れです。。。
マスコミも、こんなところに力点を置いて報道してくれたらと、思うのですがねぇ!!