数ヶ月毎にいく美容院
もう、そこの美容院には
25年ほど通っているかな。
昔から、美容院を変わるのは好きではなく、担当も1人
一つ年下の男性の美容師さんなのだが、気分にムラがある(笑)
しかし、腕は良いと私は断言できるので、彼の気分は、彼の能力と差し引きさせてもらっている。
だから
もしかしたら、私の方が、お喋りには気を使うかもしれない。
彼は美容師というより寡黙な職人さんといったところ。
ある日の美容院でのこと
たわいない世間話のあと、
その美容師の彼は私に聞いて来た。
『あんかけ焼きそばって好き?』
『ええ、大好きで、自分でもよく作って食べるよ』
『あれって、あんがトロリとかかってるでしょ?
最後まで、そのあんがトロリとしてる?』
おかしなことを聞いてくるもんだー。
私は、胸を張って
『最後の方は、あんがスープみたいになるから、お皿をもって、かき込むようだよね』
『そうでしょー?やっぱりー同じだねー。そう思うでしょー?けどね、世の中の多くの人は、最後の最後までトロリっとしてるんだよ』
『?? どう言うこと?』
『あんが冷たくなって、スープみたいになると思ってるでしょ?間違いなんだってー。俺たちは少数派なんだよ』
『えー、なに?なに?私達って、少数派って、他の人は、スープみたいにならないの?マジ??』
『マツコがテレビでやっていたのを見たんだよ。唾液の中の酵素が強い人は、お箸に唾液がついて、それで、あんかけを食べたら、スープみたいになるんだってー』
生まれてこの方、
人が食べる『あんかけ焼きそば』を最後の最後まで見つめたことはなく、自分には自分の前で起きてる事象を疑いもしなかった。
まさか、唾液の酵素(アミラーゼ)が、そんな残念な結果を及ぼすなんて、、、、。
美容師の彼も
この年になるまで
あんかけを最後まで、あんかけらしく食べきれないことに不思議だとは思いつつ、当たり前のことだと思っていたらしい。
かくして、気分屋の彼と盛り上がる(笑)
どうやら、唾液アミラーゼは、
トロミ成分の炭水化物である、デンプンをほんのふた口ほどで
全体のトロミを水のように分解してしまうらしい(すごいね)
恋人同士がいて、
あんかけ料理の一品をシェアし合う。
どちらか1人、アミラーゼ酵素が強いと、お箸で料理の取り方次第では、あんかけ料理があんかけでなくなるってこと(笑)
そう言うことって、あんかけ焼きそばのことだけではなくて
世の中の出来事だって同じ。
我が身に、起こってることは、
そのまま受け入れるから不思議だとも疑わないし、反対に、それが違うと言われても、ピンと来ない。
深く考えないと、そのままの流れに沿っていく。
栄養学的に、
小難しいことは分からないが
この酵素が多い人は、太りにくいとか、、、、
クラッカーを食べ始めて
人より早く甘さを感じる人は、アミラーゼ酵素が強い人らしいとか、、、
詳しく知りたい人は、是非、検索を(笑)
美容院での話の盛り上がりの最後は、
『じゃ、どうしたら、俺たちは、あんかけ焼きそばの最後の一本の麺を
トロミを絡めながら食べられるんだろう』
『取り箸で、あんかけ焼きそばを取って、ひと口分づつ、取り皿を変えながら食べてみたらいいんじゃない?』
『ああ、わんこ蕎麦方式ね』
美容師の彼と
そんな会話をしたけれど
やっぱり、今日も、一皿そのまま食べて、
最後は、スープ焼きそばだったー。
いつか、やってみよう
『あんかけ焼きそば』のわんこ蕎麦バージョン食い