湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

佐賀県の食材を使う料理屋さん

2019-02-28 22:35:09 | 日記
先日、ちょっとお祝いの席にお呼ばれした。


小さな町だけど
その中で一番だといわれている割烹料理屋さんがある


佐賀出身の主人=料理長さんが
佐賀県や、その近辺のものを取り寄せて
創作日本料理を作ってくれると評判の店で、
前から憧れていたお店だった
その名も『さが伴』(さがはん)



魚は唐津や肥前、大分からのものを使い
牛肉はもちろん、佐賀牛。

なかなか食べらる機会のない関サバや関アジが出てくることも
お客様からの信頼もあついところだろう


私が行った日は
関サバではなく、肥前からの有名なサバらしい。教えてもらったが忘れてしまった。


お刺身はさすがに透き通り、おいしさは格別だった。
魚臭さは全く無し。
油の程よい甘さが口にのこり
とろけてなくなるようだった。




クワの形を形取った陶板でいただく佐賀牛も、レアな焼き加減にしておいて
あつあつの陶板で自分の好きなように焼けるのは有難く、じゅうじゅうと
煙をたいて、目と鼻と口を満たしてくれるのは、なんとも美味しい上に楽しいところ。




コースなので
次から次と繰り出されていく。

野菜のメインのものは
じゃがいもの蒸し饅頭といわれているもので、いわゆる『じゃがいも餅』に
佐賀牛の角煮が隠されているものだ。
これも楽しいお品となっている。
中身を探りながら、箸をすすめることができる。




前菜に
ごま豆腐と菜の花のおひたし
アワビの姿バター焼き
牡蠣のクリーム茶碗蒸し

最後は
モズク雑炊
コーヒーゼリー

お腹いっぱいにして頂いた次第で

自分のお金ではなく
まさに、『ゴチになりました』



と、言うわけで
家でできるものを再現するのが
これまた、私の趣味のようなもの


美味しいものはもう一度!

じゃがいもの蒸し饅頭ならと。

しかし、中身は佐賀牛の角煮とは行かず
鶏のそぼろを入れてみた。
作りすぎてしまった、鶏そぼろは、明日のお弁当に入る予定。





お店のものは、少し味が濃い目だったため
少し薄味にて。

けれど、なんとか近づくことができました。


お店の方は必ずコースにはこれが出るらしく、季節により、じゃがいもが、かぼちゃに変わるそうだ。


それじゃ、また、私はかぼちゃでチャレンジしたいなぁ〜なんて。


食べに行く楽しみと
こうして後からの楽しみと。

一般庶民、いやいや私の
ささやかな楽しみなのです。
















この季節に思うこと

2019-02-27 10:55:40 | 日記
東の隅っこの
この場所ときたら
春の足音は
そこまで来てるというのに

西から順番に
移動してくる暖かい風は
重苦しい雲には
まだまだ勝てなくて


分厚い雲が居座ってしまう
だから、
これからの数十日の長さといったら
憂鬱をともなって
スカッと晴れる日が少ない


そのせいか
ほかの場所よりも
春だ春だと言いながら
春から初夏までが
亀の歩みのように遅い


夜明けは早いのに
春は遅い

いつまでも
冬物の洋服が仕舞えないでいる


この土地は大好きだけど
この時期はあまり好きじゃないの

まして
あの忌まわしい大きな揺れに見舞われた時期に差し掛かる


今朝のニュースで
30年間にまた大きな揺れに見舞われるらしいと発表された

どこにいても揺れる日本

それは重々承知はしてる

あの時
二度にわたる大きな揺れが来た時に
耐えた家屋は
その後数年にわたるかなりの揺れで
歪みが生じ
今度あの時みたいな揺れが来たとしたら
耐えきれるだろうか、、、。


東のすみっこは
いわば
日本が折れ曲がる場所


そこに
地震を鎮めると言われる石が
クサビのように埋め込まれ
大ナマズの頭を押さえていると言われている


きっと
その石を拠点にして
また、曲がってしまうかもしれない大地


西に大きな揺れの予感もあり
東に大きな揺れの予言もあり


パタパタと折り鶴を生み出した国


願いを込めて
伝えなきゃいけない人には
しっかりと
思いを伝えておかなきゃって


今日も冬空の冷たい風を受けながら
ふと思うこと


深い灰色の空を見上げて









大阪市中央公会堂のポストカード

2019-02-26 11:38:35 | 日記
私が中学校の頃
兄が難しい病の上に
肺炎を結核と誤診されて
自宅から車で一時間半ほどの病院に
数ヶ月入院することになったことがある。


そこは専門病院で
先の病院の誤診とわかったものの
肺炎がひどく
そのまま結核の回復期の病棟へ入った。


あの高校野球で有名なPL学園の近く
高層階の病院の窓からは、
PL教団の慰霊の塔が見えていた。


全て灰色を纏ったその塔は
異彩を放ち
一眼でなんとも言えぬ悲しみに包まれそうに見えた。


母は不自由な体の兄に付き添い
私は家事一切を任されることになった。

家族4人が一緒に暮らし始めて
四年目のことだった。

父と私は仕事や学校から帰宅すると
私の作った夕飯を食べ
すぐに病院へと車を走らせていた。

ほぼ毎日。

苦しいとか
寂しいとか
そんな気持ちは一切なく
学校の部活は休み
近くのスーパーで買い物をし
夕飯をつくる。
父が車を飽きもせず毎日走らせる
往復3時間。
兄と母に会って安心したら帰りの車の中は
父との会話で溢れていた。

そんな生活を続けている最中に
小学校から続けていた珠算の塾の推薦で
最優秀なんちゃら(忘れてしまった)
大阪市の中之島にある中央公会堂で
表彰されることが決まった。

もちろん、大勢の中の1人と言うことになるが、後にも先にも
大きな舞台で名前を読み上げられ
表彰を受けるなんぞは
そのときが最初で最後。

浮き足立って、泣いて喜んだのは
うちの父で。
その表彰の日は、休みを取って一緒に行こう。
そして、病院に見せに行こうと言ってくれた。

なんだか照れ臭くもあるけれど
父がそんなに喜ぶならと
2人でいそいそと
よそ行きの服をきて
大阪市中央公会堂に行ったことが
十数年たった今も
昨日のように思い出される。


2年ほど前だったか
大阪に遊びにいくと言う親友に
中之島付近に行ったなら
中央公会堂と言う、東京駅を設計された
辰野金吾氏の建物があるからと
私の思い出も添えて話をしていた。


まさか、そこに本当に行くことを
まったく想定せずに
辰野金吾氏の業績を絡めて話をしていた。


親友は、私の話と言うよりも
建物に興味があったらしく
わざわざ中央公会堂へ足を運んだらしい。


たまたま、その年は
中央公会堂が築100年をむかえるアニバーサリーの年にあたっていた。


これはラッキーだと
親友は中央公会堂のポストカードとピンバッチを私へのお土産にと買ってきてくれた。


ポストカードで見た
あの、、、父と一緒に行った大阪市中央公会堂の姿。


懐かしさと親友の優しさで
胸が一杯になった。


いつか、額に飾ろうと大切に持っていた。


その私が表彰された時に一緒に
喜んでくれた家族はもう居ない。


だから
ただの額縁ではない
私の思いを飾ろうと
ずっと思っていた。


白い薔薇は父に捧げよう

黄色のミモザは
黄金の世界へに捧げよう

そうして
プリザーブドの花をつかって
フレームフラワーと言われるもので
ポストカードを飾ることにした。


不器用だけど
不器用なまま


初めてつくるからこそ
私の一生懸命な気持ちが込められるのだと思いながら、、、、、。


見ていてくれるだろうか。


かつて
仕事に四苦八苦していた頃に
大阪の地でタクシードライバーで
食いつないでいた父には
この建物は見慣れた光景だったと思う。


だけど
きっと喜んだあの日から
父にも特別な場所になったんだと思いたい。


しばらく
ご仏壇に供えてから
リビングに飾ろうと思う。









サンブンノイチの幸せ

2019-02-25 00:05:10 | ポエム
水晶玉に手をやって
全てを見ているような君だって
水晶玉の歪みを見つけたなら

見たい
知りたい
なんとかしたい

そう思うに違いない

だけどね
全てを知ることはできないんだ

人が人である以上
違って当たり前のことを
違って欲しくなくても
その違いも全て
君と僕だということ




水晶玉に手をかざし
全てを知りたいと思うような君だって
水晶玉の濁りを見つけたなら

見たい
見えたい
なんとかしたい

きっと思うに違いない

だけどね
全てを同期させることできないんだ

君と僕である以上
違って当たり前のこと
違って欲しくないことも
その違いも意味さえも
君と僕だということ


見たい
知りたい
なんとかしたい


好きとか嫌いとか
多分ごちゃ混ぜにしょうとする
違うんだよ
見えてないからこそ
見えてないところが
すごくすごく
愛おしくて
大切なことなんだよ


傷ついたかい
傷ついたでしょう
人の言葉は刃だね
聞きたくない言葉が突き刺さる


知らぬ間に
当たり前のように
人の言葉は刃だね
傷つけたほうも言葉が胸を刺すから


その痛みを乗り越えて
何にも頼らなくていい
君の確かな目で見れるはず


どこにだって見つけられるさ


一杯のコーヒーにだって
幸せは見いだせる


水晶玉を持たなくても
幸せは見いだせる


きっと
きっと


サンブンノイチの幸せが
ハンブン以上の幸せに
なれますようにと願っているよ








予測不能の友達②

2019-02-22 09:09:22 | 日記
それは
いきなり朝のLINEから始まった

『今日、私の仕事場に来れる?』

はぁ、、、いきなりか、、。


半笑いで何事かと尋ねたら
前に話していたブローチが出来上がったから、取りに来てはくれないかと
そんな予測不能の彼女からのLINEだった。


今日の予定、よてい、、、。


注文したブリザーブドフラワーの花材が
午前中に届くようになっていたので
午後からなら動ける。


しかし、
そこはやはり私も主婦である。


ようやくの晴れ間に干した洗濯物

気になって仕方ない。


それじゃぁって
その洗濯物を取り込んでから
夕方、彼女の仕事場に行くことに
約束を取り付けた。


いつものことながら
仕事中は、クールビューティ
凛とした佇まいでのお姿


手を上げて合図を送ると
『そこで待ってろー』とばかりに
奥の方に消えていくお姿


女性とはいえ
私が男性ならきっと目を奪われる


いかんせん
私には予測不能なこの彼女を
恋人にするだけのキャパはない


少し待ってると
『ほら! 持っていけー』
愛想なく手渡してきた割には
顔が思い切り優しい


互いに目で合図する

『あとから、またLINEで』

テレパシーか⁈


そうして
手渡されたもの

数日前にここでも書いたブローチ


私の母が最期まで来ていたパジャマに
付いていたボタンと
処分しきれないまま残した服のボタン


そして
母が一時は大切にもっていたアメジストのブレスレット
解けたまま一つ一つの紫玉を
組み合わせて出来たブローチ


手に取ると
その当時の母が思い出された
あのパジャマを着て微笑んでいる


声が聞こえるようだ
『綺麗なものを作ってもらえたね、
私が欲しいわぁ。よかったなぁ』


実際に
つかっていたものをリメイク

こんなこと
思いもつかなかったこと


普通に
そのまま遺すより
こうして新しい形で
私が使うほうが
何倍も心が豊かになる


作ってくれた彼女の思い
うけとる私の思い
無くしたと思っていた面影と
一緒にいるような思い

有り難くて
ご仏壇に供えて
母にしっかり見せたあと
私の宝石箱に仕舞っておく


取り出してみて
また思い

使ってみて
また、寄り添うのよ