娘の卒業式はコロナ騒動とともに その① ←前編はこちら
タイ国際航空(TG)のバンコク⇔福岡が全便休止に
まさかの7か月間、10月24日までの欠航に驚き仰け反った
福岡のみならず、バンコクと日本の地方を結ぶ線は軒並み休止だという
これは痛恨の一撃だ
東京と関西の空港に集中させて渡航者のスクリーニングを行うのだろう
TGも思い切った方策を繰り出したもんだ
早速TGの東京オフィスへ電話するが、これが何度やっても繋がらない
回線がパンク状態?
どうせ国際線の変更なのだから直接タイから変更してもらうのが早いと思い、仕事場のLHに電話した
なんだか、外出するのが嫌そ~~な感じのLHに下からお願いして
TGオフィスまで行ってもらった。
あっさり25日の関西便に変更してもらえて、これで一安心。
「でかしたLH! やるときゃやるな」
スムーズな展開に何か引っかかるが、やっと娘と遊びに行く気分になれた。
登ると? 登らんと?
スパイダーマンのようにへばり付く娘
命綱はあれど、高さがあるので相当怖いはず
写真を見た伯母ちゃんが一言
「現場監督?」
しかしこれで問題は終わらなかった
その晩タイ国政府から緊急発表があり、タイ国への入国条件が厳しくなるという
①コロナ検査で陰性である証明書(渡航72時間以内検査)
②10万ドル相当の保障がある医療保険
その二つなくして航空会社は搭乗券を発券してはならないという御触れ
失効日を確認して絶句した
21日の午前0時とある
「明後日やん!」 っていうか1.5日しかない
本日中にコロナ検査しないと間に合わないが、
そもそもの話、どこで検査を受けるの?
そして翌日に結果がでるの?
万事休すだ!もう諦めるしかない
「いつタイに戻れるのかなぁ……」
ビヨヨーンとトランポリン
久しぶりに汗かいて、何度も何度も飽きずに飛び跳ねた
まともに遊べたのはこの一日だけだったね
日付は変わり3月20日
ネットのタイカテを調べても「事実上の渡航禁止」という悲観的な内容ばかりだ
今できることは、来るべきタイ渡航に向けて、まずはコロナ検査方法を把握すること
なんとなく保健所で申し込めそうだと知る
ではと、近くの保健所に電話してみると「本日の業務は終了したしました…」ってなアナウンス
ええーー?なんで? 金曜日なのに?
その日が祝日だと知らなかった
ショック!! 国家存亡の危機に際して「土日祝日」が関係するとは…
で、緊急連絡先という番号があったので電話してみると
「こっちはですね、それ部署が違うっていうか、我々もよく分からないのですよ~」ってな寝言のようにハッキリしない返事
「あれ? だって、緊急連絡先ですよね?」
「月曜日まで待ってもらって、もよりの保健所の方へお問い合わせくさい」という素っ気ない返事で切られた。
ええーー? 月曜まで待つ緊急なんてあるの??
これには心底驚いた、この国にはコロナ危機が存在しないのだろうかと
23日の月曜日にコロナ検査の申し込みをして、いつ検査を受けられるのか、そして結果が出るのは何日後?、少しも情報が掴めなくてイライラする。
もし23日にそのまま検査にありつけたとして、次の日に結果が出れば予約済みの関西から飛ぶことができるが、それは最高のシナリオ
結果が遅れた時はどうするのか?
また、もし仮に結果が陽性だった場合は当然隔離されちゃうわけで、
そんときゃどうすればいいの?
まさかマンション閉鎖で消毒、 アスレチックも閉鎖、卒業式に参加した数百人も隔離して検査に??(;'∀')アハハ
考えても考えても予測のつかない迷宮に迷い込むのみ
そのあと知った日本国の方針
熱や咳といった症状がまだ表れてない人には新型コロナ検査を行わないのだそうな
↑こちらは4月4日の記事より
「じゃあ、やっぱり事実上の渡航禁止じゃん…」
どうりであの緊急電話の逃げ腰な態度…
タイ国から飛んできたと知ってビビったのだろうか。
そういえば胃腸科のドクター、なかなか出てこなくて待たされて、やっと来たと思えばスパッと引っ込んだが、そんな事か??
そして、夕方のタイ国政府からの発表がお約束の朝令暮改
新ルール執行を一日延ばして22日に変更するという
「またまたドタバタやってんなァ~」
そりゃそうだろよ、いきなり明後日からだと誰だって間に合わない
とはいえ、たった1日遅らせたところでどうなるわけでもなし
投げやりな気分で21日(土)の朝を迎えた
まだ薄暗い中、なんとなくブログを開いてみるとコメントが入っていた
「お!メンカームさんからやん、どれどれ?…」
「私だったら執行前に飛ぶ」ですと?
ん~執行前? 今晩の0時から執行だから、確かに今のところはコロナ診断書も10万ドル保険も必要なし
検査してもらえるかどうかも分からない証明書を待つよりも、こっちの方が確実だ
「しかし飛行機あるかな…、まずは25日予約TG関西発の再変更が可能かどうかだな」 と未練がましく生きたチケットを捨てきれない。
「ダメならTG券は捨てて、JALでもANAでも都合の良い便を新たに購入する」
「どっちみち国内線のチケットを先に買う必要があるが、とんでもない出費になって来たぞ~(;'∀')」
「まずは、タイムテーブルを並べて可能なフライトを炙り出そうかな」
あれこれ段取りを考え込んでいると、寝ぐせ頭の娘が心配そうな顔でこちらを覗き込んでいるのに気づいた。
「どうしたの? 何かあったの?」
「いや、まだ決まりじゃないけどね、もしかすると、パパーは今日タイに行っちゃうかも~…」
「ええ~!!、遊ぶ約束は~?」 とひっくり返りそうになる娘だが、しばし考えて
「ち、チャンスがあるなら、行った方がいいよ」と改まった顔で背中を押してくれた
「よし、決まりだ!」
娘を通訳にしてLHをチェンマイ空港まで行かせたいが、案の定反応が鈍い。
なんとか説得して空港へ向かわせたいが、まだタイ時間6時だしチケットオフィスは閉まったままだというので「今すぐ行ってくれー!!」と絶叫
「だって、空港には行ったことがないし…」と言い訳したらしいw
(チェンマイ空港がコロナの巣窟だと思っていて足が竦んでしまったのか、或いはコロナマン日本人が帰ってくるってんで恐れおののいたか?)
LHの鈍い動きを待っていてもしょうがないので、まず特急か快速電車に乗るのが先
手元にあるのは機内持ち込みカバン、それにお土産を詰め込んでスクランブル発進だ!!!
布団は敷きっぱなしでドダダダと慌ただしく走って靴を履いていると、娘とお婆ちゃんの二人が玄関まで見送りにきてくれた。
振り返ると赤くなった目に涙がチビビッと出てる丸い顔がドアの隙間から見えた
「お婆ちゃん、〇子をよろしくお願いします」
「〇子、布団を押し入れに入れてくれ、そしてお婆ちゃんのお手伝いをよろしくな」
ドアが閉まるまで手を振る二人を後にしてエレベーターのボタンを押した。
5年ほど前の写真
ここからはAISの通信用シムカードSim2Flyが役に立つ
やっとこさ娘からのLINE通話が入ったのが電車の中だった
日本の電車の中では通話禁止だと思うが、周りをキョロキョロしながら通話した
「TGはダメなんだって、関空から替えられないと言ったよ」
「わかった、ありがとな」 予想以上に通訳として機能した娘を労った。
しばらくしてLINEが矢継ぎ早にピンポーンピンポーンと鳴り、姉から国際便の状況が送られてくる。
どうやら関西と羽田からは無理そうなので成田に絞られたが、「あと5席しかないよ」という姉からの連絡に慌ててしまい判断が鈍ってしまう。
「ま、まずは福岡から成田行きの飛行機を探してネット決済だ」 揺れる電車の中で何度もボタンを押し間違えながら検索
ANAの片道切符の値段に目玉が飛び出るほどビビってしまった私は、反射的に成田行きの便では一番安いジェットスターを購入してしまった。
そして地下鉄を乗り継ぎ福岡空港国内線新ターミナルに到着
「なんだこりゃ?、これ福岡空港なの?」
思わずバンコクのCS「ターミナル21」にあるような長いエスカレーターに乗ってしまい、くるっと反転下りのエスカレーターに乗る
まずはANAのタウンターを探した、本日の客席状況を確認したかったのだ。
ところがANAスタッフからは「自分でネットで調べてください」と冷たくあしらわれた。
「そんな簡単な情報もくれないのか?」
ケチくせーなーと思うが、自分がまだチケットを購入していないので客とはみなされない=サービス対象外なのだろう。
仕方なくANAマイページで当日券を検索
なぜか往復券よりも片道券の方が10魔ん円も高いという値段設定に驚愕
(よく分からんぞ、このシステム)
成田空港の形状は知らないし、もしもの事を考えて、二つある便のうち余裕を持って後の便、6時30分発をチョイス
10万円安い、いや、いつものTGよりも10万円高い往復券をネット決済した。
そしてJetStarにチェックインして搭乗ゲートへ
金欠アンパンマン&ドトールでちょっと一息
12年ぶりの国内線ターミナルは大都会の雰囲気に満ちていた
初めてのJetStar
普通に良い飛行機でした、安いからといって手抜き感なし
ブオーーと風のカーテン
空港のお手洗いはアメリカのいちゃもんに屈せず
それとも能天気すぎ?
以後は足早に
その後は、成田空港のANA発券カウンターでひと悶着あって
なんとかチケットを発券してもらえて
搭乗ゲートで知ったのは乗客総勢7人のみだという事
満席に近いのはひとつ前のフライトだった
搭乗してみると、なぜか日本人は一人だけ
エコノミー席はガラガラだし
なんでエコノミーを売ってくれないの??
まさか カモщ(゚Д゚щ)カモーン?
空席が墓石に見えたANA機
日本人が乗っていない理由は到着時刻にあった
入管を通るときに日付が替わっているので新しい入国制限に?
スワンナプーム国際空港に到着してドアが開いたのが0時ジャスト
長い長い通路を全力疾走で酸欠
0時04分のイミグレーション突入と続くが
残念ながらその顛末を記した文章は消滅した
スワンナプーム国際空港
あの光の向こうにゴールが
タイ人の噂ではコロナの巣窟とされる空港内で徹夜して
次に日はPM2.5の巣窟
暫定世界一空気の汚いチェンマイに帰還できたが
皆からはバイキン扱いされて自主隔離14日間に入った