不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

ガンかもしれない

2020-08-05 18:22:38 | 日記
私は今禁酒しています。

大腸ガンかもしれないからです。

私は結婚して以来30年間、ほぼ毎晩お酒を飲んでいました。
禁酒したのは妊娠中と、過敏性腸症候群に苦しんでいた数年間だけ。
よく噛まずにたくさん食べる癖もあってか、大腸にはトラブルを抱えがちでした。
ここ数年急に便秘がちになったことも気になっていました。

ある朝普通に排便してお尻を拭いた時のことです。
「あれっ、なんか赤いのが紙に付いてる」
思わずトイレットペーパーを二度見する私。
「これは……血?」
ほんの少しでしたが、それは紛れもなく鮮血でした。

長いこと座りっぱなしで翻訳をしていた頃に痔を患った経験もあるので、また痔かもしれないと思いました。
(肛門が痛いわけではないけど、何かの拍子に切れたのかもしれない)
けれどその日から、毎朝便に血が混じるようになったのです。

マンガ家の内田春菊さんが大腸ガンにかかったという記事をしばらく前に読んだばかりでした。

「いや、病院行けよ!」
と突っ込みたくなるでしょうが、ちょっと待って。
病院に行けば治療を勧められてしまいます。
悪くすれば手術させられてしまうかも。

私は自分が引き受けたわけでもないことを粛々とさせられるのが嫌いです。
けれど口下手な私が、医者の前で手術や治療を果たして断り切れるかどうか。

考えてみれば、人間はどうせ死ぬのです。
3年寿命が延びたとしても、そのほとんどを病院のベッドの上で過ごさざるを得なかったとしたらどうでしょう。
それは生きたと言えるのか。

周りの人と和気あいあいとやることは苦手だったけれど、空気を読まない分だけ好きなことをやれました。
翻訳した本も出版され、子供も育て上げました(一人はヒキコモリだけど……)。

理想通りの人生だったとは言えないまでも、
「私なりには、よくやった。まあまあの人生だった」
と思います。
もしも一つも思い残しのない人生だったら、それはそれでつまらないのではないでしょうか。

もっとも、遅ればせながら禁酒なんかしているところを見ると、達観したようなことを言いながら、
私もまだまだ人生に未練があるんでしょうかね。

ALSの患者が安楽死した記事を読みました。
安楽死させてほしいというSNSの書き込みに応じた赤の他人に、お金を払って殺してもらったというのです。
私も最期は悪あがきせずに死なせてほしい。
殺した人は今は犯罪者扱いでしょうが、そういうニーズは増えていくと思うんです。

「52歳じゃ、早くない?」
と言われそうですが、私の父は47歳で自殺しました。それ以来私は
(47歳までは生きる)
と、なんとなく心の中で思っていました。気がつけばその年齢をとっくに超えているのです。

私が親の死に何の感懐も抱かなかったように、子供たちも自分の人生を生きていくでしょう。
そう思うと、私が人生を懸けたことは何だったのかなとちょっと不思議なような気もします。
このように人は生きて死んでいくのか。

禁酒して一カ月くらい経ったと思いますが、まだ便秘と血便は続いています。