義母からスイカが送られてきてしまいました。私はあわてて夫にラインを送りました。
――おばあちゃんからスイカ
――了解。後でお礼しときます
早くお礼を言わないと、義母のほうから電話がかかってきてしまいます。
私は義母が怖いので、夫から電話を入れておいてほしいのです。
この前義母のことを“いい人”だと書きましたが、私は現在義母と付き合いがありません。
義母が突然キレたからです。
流行のアドラー先生の教えに、もろ手を挙げて賛成は致しかねる私ですが、
「目的があるから人は怒る」という指摘には、思わず膝を打ちました。
以前は年末年始はもちろん子供の春休み、夏休み、そのほか普通の週末でも、
暇を見つけては家族で義母の家に遊びに行っていました。
あれは忘れもしない、息子が学校に行かなくなる前のお正月でした。
大晦日から義母の家に遊びに来ていた私たちは、2日の晩に私の姉夫婦とホテルのビュッフェに行きました。
私たちの家は都心から遠いので、義母の家に泊まるついでに
東京での親戚付き合いを済ませてしまうことにしていました。
「遅くなるから、先に寝ててくださいね」
と出がけにも言い、最寄り駅に帰り着いた時にも夫が
「先に寝てね」
と電話を入れたのに、帰ると義母は起きていました。
中1にもなって私と一緒に寝る息子が、
「お母さん、眠い」
とせかすので、私は先に2階に上がらせてもらうことにしました。
「あら、シロがオシッコしたよ」
と義母が言いました。
シロはうちの飼い猫で、泊りがけの旅行なので連れてきたのです。
普段息子が寝る時間を過ぎていたので、私はリビングで飲み直している夫に
「シロがオシッコしたよ」
と言いました。
夫は聞こえなかったのか、返事をしません。
オシッコをしたと言ってもちゃんと猫トイレにしたので、
(一度息子を寝かせてから、戻ってきて片付ければいいか)
と思い、私はそのまま2階に向かいました。
布団に入り、息子がすやすやと寝息を立て始めた頃、階下から義母のすごい怒鳴り声が聞こえてきました。
「あれじゃ、駄目だよ」
何事かと私は耳をそばだてました。
――おばあちゃんからスイカ
――了解。後でお礼しときます
早くお礼を言わないと、義母のほうから電話がかかってきてしまいます。
私は義母が怖いので、夫から電話を入れておいてほしいのです。
この前義母のことを“いい人”だと書きましたが、私は現在義母と付き合いがありません。
義母が突然キレたからです。
流行のアドラー先生の教えに、もろ手を挙げて賛成は致しかねる私ですが、
「目的があるから人は怒る」という指摘には、思わず膝を打ちました。
以前は年末年始はもちろん子供の春休み、夏休み、そのほか普通の週末でも、
暇を見つけては家族で義母の家に遊びに行っていました。
あれは忘れもしない、息子が学校に行かなくなる前のお正月でした。
大晦日から義母の家に遊びに来ていた私たちは、2日の晩に私の姉夫婦とホテルのビュッフェに行きました。
私たちの家は都心から遠いので、義母の家に泊まるついでに
東京での親戚付き合いを済ませてしまうことにしていました。
「遅くなるから、先に寝ててくださいね」
と出がけにも言い、最寄り駅に帰り着いた時にも夫が
「先に寝てね」
と電話を入れたのに、帰ると義母は起きていました。
中1にもなって私と一緒に寝る息子が、
「お母さん、眠い」
とせかすので、私は先に2階に上がらせてもらうことにしました。
「あら、シロがオシッコしたよ」
と義母が言いました。
シロはうちの飼い猫で、泊りがけの旅行なので連れてきたのです。
普段息子が寝る時間を過ぎていたので、私はリビングで飲み直している夫に
「シロがオシッコしたよ」
と言いました。
夫は聞こえなかったのか、返事をしません。
オシッコをしたと言ってもちゃんと猫トイレにしたので、
(一度息子を寝かせてから、戻ってきて片付ければいいか)
と思い、私はそのまま2階に向かいました。
布団に入り、息子がすやすやと寝息を立て始めた頃、階下から義母のすごい怒鳴り声が聞こえてきました。
「あれじゃ、駄目だよ」
何事かと私は耳をそばだてました。