不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

人はなぜ人生相談をするのか

2019-12-30 10:34:59 | 日記
今朝の新聞の人生相談にこんな悩みが寄せられていました。

『成人した息子を溺愛している。
先日帰宅が遅れただけで暴言を吐かれたが、「出ていけ」と言いたくても言えない』

それに対するコメンテーターの答えはこうでした。

『息子がルールに従えない大人になったのはバカな両親のせいだ。強制的に家を追い出せばいい』

知識人なんだし、元農水次官の事件報道くらいは聞いてると思うんですけどね。
子供は追い出せば自立するってもんじゃないんです。
むしろそばに置いて、親として注げる愛を全部注いでこそ自立するんじゃないですかね。
ただ私自身の息子がまだ自立できないでいるので、私が何を言おうと説得力はありませんが……。

このコメンテーターは結婚と離婚を何度も繰り返している人だそうです。
家庭を重視しない人なのでしょう。こういう人が、子供がトラブルを起こした時に、
「俺は何もしてないもん」
と言い逃れをするんでしょうね。うちの夫みたいに……。

本当は、子供に「何もしない」ということこそが問題じゃないかと思いますが。
こういう人に家庭の問題を相談するほうが間違いでしょう。

相談者は、なにも息子の追い出し方を聞いているわけではないでしょう。
「出ていけ」と言えないのは、相談者がバカだからではなくて、
息子が現時点では自立困難で、だからこそ溺愛するしかないのでは……。

人はなぜ人生相談をするのでしょう。ほとんどの回答が的外れに思えるのに。
「真剣に相談してこんな回答が来たら、私だったらうつ状態になるか、悪くすると自殺するかも」
と思うような回答ばっかりです。

本当は、新聞の人生相談なんかで悩みが解決すると期待している人はいないのかもしれません。
これはただの面白い読み物で、この相談者だって今頃
「ほら、おかあさんの投稿が載ったよ!」
「なんだよ、これ俺のことかよ、ひっでーなあ」
などと息子さんと盛り上がっているかも。そうだったらいいんだけど。

なんだかんだ文句を言いながらも、私は新聞の人生相談を読むのが大好きなのです。

アスペルガーの子は殺しても罪が軽いのか

2019-12-22 07:27:36 | 日記
先週このブログのタイトルを「不登校の息子の大学受験」としましたが、間違いです。
正しくは「ヒキコモリの息子」ですね。息子はもう高校を卒業したので……。

しかしこうして文字化してみますと、「不登校」より「ヒキコモリ」のほうが圧倒的に深刻味が増しますね。
大人になっても立ち直れないで、もう手のつけようがない感じがするのでしょうか。

元農水次官がヒキコモリの長男を刺殺した事件の判決が出ました。懲役6年に異例の保釈。
これで、アスペルガーの子は殺しても罪が軽いという判例ができたわけですかね。

池袋暴走事故で母子を死亡させた元官僚の事件が思い出されます。
あの時は「上級国民」とか言って叩かれたのに、このお父さんには世論の同情が多く集まったとの報道も聞きました。
官僚や元官僚が事件を起こすと、世間の目は冷たいのが普通なのに、これも異例と言っていいでしょう。

「ヒキコモリの子供を持って、かわいそう!」
というわけでしょうか。

妻はうつ病で娘は自殺、と言えば、『悲劇の主人公』みたいに聞こえますが、
それが全部アスペルガーの息子のせいみたいに聞こえちゃうのも気になります。

実は私も、自分はアスペルガーなんじゃないかと思っています。
そして私みたいな人間が、世間の人にどれほど気も狂いそうな思いをさせるか、体験してきました。
そのうえ小児性欲まであるときては、これほど恥ずかしい子はめったにいないでしょう。
よく親に殺されなかったなと不思議です。

集団に上手に溶け込める人は、『集団は素晴らしい』と信じて疑いません。
そういう人は私を集団に組み込もうとして躍起になります。

それがいいことだと信じているのです。善意のつもりなのです。
そっちが多数派でこっちは孤立無援ですから、およそ勝ち目がないわけです。

アスペならではの魅力とか才能とかを認めてもらえない環境にいると、
「自分はダメなんだ」と思うしかありません。
私はおかげで今でも苦しい自己否定の地獄の中にいるのです。

ただ、正直、家族ならともかく他人までなんでそんなに私のことで発狂するのか分かりませんけどね。
私みたいな人を肯定しちゃうと、自分の価値観が崩れ去ってしまうんでしょうかね。

たとえば私がこの事件の主人公で、夫がうつ病で娘が自殺して、息子を殺したりしたら、
それまでどんなに献身的に息子に尽くしていても、『鬼のような母親』と呼ばれるんじゃないかと思います。

夫のうつ病も娘の自殺も、私に原因があると思われるんじゃないでしょうか。
私が官僚OBじゃないから、とかじゃなくて、母親だから。
子供に起こることはすべて受容して献身するのが、母親の当然の姿だと思われているから……。

さしずめ夫は『異常な妻に人生を狂わされた悲劇の夫』くらいな扱いでしょうかね。


不登校の息子の大学受験

2019-12-17 09:30:39 | 日記
不登校の息子が大学を受験したいと言い出しました。

いや、急に言い出したというわけでもなく、以前から
「就職したい、でも大卒じゃないと会社に入れない」
とよく口にしてはいたのです。

本当は、高卒だと就職できないなんてこともないでしょう。
「就職したいけど、合法的に先延ばししたい」
の間違いじゃないの?と思ったりもしますが、家の外に出る気になったこと自体は
結構なことなので、もちろん反対はしません。

通信制高校をやっとのことで卒業した息子は、
予備校に通わなかったのはもちろん模試すら一度も受けたことがありません。

とりあえずセンター試験の出願はしたものの、志望校も決まっていないありさま。

高校に調査書を発行してもらうため、冬休みに入る前に電話しなければなりません。

もう卒業しちゃったのでいつから冬休みか知りませんが、
「今日あたり電話しないとヤバいんじゃないの?」
という感じです。

一歳上の娘の時とは大違い。
中堅の進学校に特待生として入った娘の高校生活は吹奏楽と勉強に明け暮れる毎日で、
学校帰りにお茶することさえ校則で禁じられていました。

センター利用とか、複数学部の同時出願とか合わせると、30校近く受けた計算になります。

しまいには担任から電話がかかってきて、
「学校で費用は持つので、ここもあそこも受けてください」
と言われた時には開いた口がふさがりませんでした。

学校の宣伝のために、合格数を水増し(?)するためなんですね……。

そんなわけですから学校側も合格のためのバックアップは惜しまず、
予備校に通う暇もないほど無料で補習を行ってくれました。

みごと有名校に合格した娘ですが、法学部志望だったのに、進学したのは経済学部。
「なんで??」
と聞いたら、
「合格した中で、一番偏差値が高いから」……

(受験って何だろう)
と思わされた一幕でした。

さて息子の受験はどうなりますやら。
ていうか、たとえ合格したとしても、通学することはできるのでしょうか……。


まじめに、性欲について

2019-12-10 10:09:19 | 日記
小説が強制非公開を食らったことについては今も釈然としない思いでいます。

「小児性欲についての小説を読んだら、子供を性的な存在として見る人が増えて良くない」
とでもよくないとでも言うのでしょうか。

小説を読まなくてもロリコンはロリコンだし、性犯罪をやる奴はやるのです。
抑圧したって欲望はなくなりません。むしろ本やビデオで満足を得られれば、
犯罪にまでは及ばない人もいるんじゃないかと思いますがどうでしょう。

むしろ子供の性欲について当事者の声を聞くことで、
苦しんでいる子供を救う端緒になりはしないでしょうか。

同性愛者は今でこそ市民権を得ていますが(いまだに興味本位で「イジられる」存在ではありますが……)
私が子供の頃、つまり40年くらい前は、まだ世間的には『異常者』という目で見られていた気がします。

BLマンガの先駆ともいうべき『風と木の歌』が連載されていたのもこの頃で、
このマンガのファンだと言って周囲の大人に大いにひんしゅくを買ったのをよく覚えています。

性的嗜好については実体験として書くには抵抗のある人が多いだろうし、
私の小説も臨床心理学的に貴重な文献と捉えてもらってもいいくらいだと思うのですが。

昔読んだ星新一のショートショートで、性欲を失いつつある人類が、
懸命に子供にエロビデオを見せて性教育をするみたいな話がありました。
性欲は悪ではなく、生物の繁殖の原動力なのです。

人は一夜にして子供から大人になるわけではありません。性欲だって徐々に発達してきます。
「とにかく子供に性はダメっ!」
というのは、『子供は純真無垢なもの』と思いたい大人の願望でしかありません。
大人の願望に気づいた子供はおのれの性欲を恥じ、隠そうとします。そうして自信のない子に育つのです。

これは不登校にも共通する側面があります。
『子供は友達に囲まれているのが幸せ』という大人の思い込みに応えられない子供は、
必死に集団にとけ込もうとして壊れていくのです。

私のことを分かってくれる人も少数ですがきっといるはずです。
そういう人に私の小説を読んでもらえればうれしいです。
同じ小説を複数のサイトで発表するのは、読者が多いほど私に似た人に読んでもらえる確率が上がると思うからです。
私はニンゲンが嫌いなわけではなく、集団にとけ込むのが下手なのです。

小児性欲のために大人から嫌われ、罪悪感にさいなまれながら育った子供はたくさんいると思います。
同じ思いで苦しむ子供たちのために、か細い声を上げていきたい。

我が子が性的存在であると認めがたい気持ちはわかります。
私も娘の性器いじりを目撃した時は衝撃でした。

それを思えば、私の親の対応はまだマシな方だったのかなとも思いますが……。

強制非公開をくらいました

2019-12-01 10:54:55 | 日記
また告知です。
アルファポリスというサイトで『絵本大賞』にエントリーしています。
よろしかったら投票お願いします!

『おどんとぐりふすはきょうもおさんぽ』
https://ehon.alphapolis.co.jp/content/detail/1652

カンブリア紀の生き物たちをちょっと大人向けの絵本にしました。

私はアルファポリス以外にも小説を投稿しているサイトがもう一つあるのですが、
そこで発表しようとした小説が『強制非公開』をくらいました。

投稿ガイドラインに抵触するため公開を許可しないということです。
おそらく、あらすじの紹介文に『小児性欲』と書いたのが引っかかったのではないかと思います。

このブログでも書いたかもしれませんが、小児性欲と小児性愛は違います。
私が書いたのは、小児を対象とする性欲の話ではなく、小児が抱く性欲についての話なのです。

サイトの運営側は本文は読まずに
「あー、小児と性?ダメダメ」
と短絡的に判断されたのかもしれません。
または本文も読んだけれど、
「えっ、小児の性欲?ダメダメ」
と短絡的に判断されたのかもしれません。

事実を書いちゃダメなの??

小児にも性欲はあります。現実に私が体験したことですから間違いありません。
小説の内容も、子供時代に空想したことが中心で、犯罪を助長するようなものではありません。
テーマがテーマなので性的描写が頻出するのは事実ですが、
前作『エマをもつむすめ』のほうがよほどエグい描写が含まれていたと思います。

子供は性的存在であってはならないという誤った神聖視が、
小児性欲者を追い詰めるのではないでしょうか。

いつまで子供をタブー視するの?

小説を発表する場は他にもあるので、いいんですけどね。

よろしかったらこちらの作品も合わせてお読みください。

『オナンの子』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/672080184/715296448