不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

ベジタリアンの食卓

2019-11-24 17:47:11 | 日記
以前にも書いたとおり、息子がベジタリアンになりました。

ベジタリアンにも色々あるそうで、肉と魚がダメな人もいれば、
魚はオーケーという人もいます。

逆に卵や牛乳といった動物性の食品が全部ダメという人もいます。
つまり動物には一切頼らないというわけで、
そこまで厳しい制限をする人の場合はビーガンと呼ばれるようです。

息子は最初の頃は、市販のルーで作ったカレーでも
「肉を入れてなければいい」
という感じだったのですが、だんだんうるさくなってきて、
「ルーにゼラチンが入ってるからダメ」
などと言うようになりました。

不登校中に拒食もしたことのある息子なので、私も何か食べさせねばと必死です。

かつお節でとった出汁もダメ。
チキンコンソメもダメ。
そういった出汁の入っている市販の食品全般がダメ。

他の家族は普通に肉も魚も食べたがるものですから、
毎日の料理を用意するのがとても難しくなってしまいました。

豆を加工して肉のような食感にした「ソイミート」というのが売っていたので、
ひき肉の代わりに使ってみました。

マーボー豆腐にマーボー茄子。
オイスターソースは使えませんが、これは成功しました。

餃子は家族の分は肉で、息子の分はソイミートで作りました。
「うまい」
と言ってくれましたが、二種類作るのがちょっと面倒臭かったです。

コロッケは家族の分もひき肉を入れず、玉ねぎ炒めと塩コショウだけ入れることに。
これも好評でした。

炒め物は野菜をまず炒めて、息子の分を取り分けてから肉と炒め合わせます。
フィレ状の肉もスーパーで買ってみましたが、息子は野菜だけのほうがいいみたいです。

ひき肉ではなく、唐揚げ用のソイミートも取り寄せてみました。

乾燥しているソイミートをゆでて水にとって絞り、
おろしにんにくとおろししょうがを入れた醤油に漬け込みます。
味が染みたら片栗粉をまぶして揚げるだけ。

これも
「うまい」
と言って食べていましたが、2週間後くらいにまた作った時にはなぜか手を付けず。

酢豚みたいに炒め物に混ぜてもみましたが、
息子と夫は食べたものの娘は手を付けませんでした。

1キロも買っちゃったのに、どーすんだ!

なんだか離乳食を作っていた幼児期に戻ったみたいです。
まさか赤ちゃんみたいにに手をかけさせるのが楽しいからじゃないでしょうね?


働かない人は増えているのか

2019-11-17 16:16:53 | 日記
「『子供が働くのが普通』じゃない世界を目指して」
新聞を読んでいたら、そんな言葉が目に飛び込んできました。

私はむしろ、小さいうちから少しずつ子供を働かせたらいいんじゃないかと思うのです。

「将来働くために、子供時代はたくさん勉強しなければいけない」と言う人もいますが、
教育は充分受けたのに働くことのできない若者はたくさんいます。

私の息子は中2の夏休み明けから不登校になり、高校を卒業した今もブラブラしています。
本人は「来年大学を受験するのだから、浪人だ」と言っていますが、
たとえ合格したとしてもほとんど外にも出られないので通学は無理じゃないかと思います。
通勤はなおさら無理でしょう。

べつに朝から晩まで働かせる必要はありません。勉強しながらでいいのです。
そもそも勉強が嫌いな子供だっています。
教育を受けたいのに受けられない子はかわいそうだと思いますが、
受けたくない教育を受けさせられる子も大変です。

「学校に行くのが子供の仕事だから」と決めつけられて、
行きたくもない学校に通わされ、興味もない勉強を押し付けられるのです。
それは無理に働かされるのと同じくらい残酷なことじゃないでしょうか。

働けない若者にとって、ネックになっているのは何でしょう。

実は私も、若者ではありませんが、新しい仕事を決める時にやたらに二の足を踏むタイプです。

その大きな理由は自信のなさです。
職場になじめる?
勝手がわからなくておろおろしていると職場のお荷物になるのでは?
できない人に優しく教えてくれるほど周囲の人は暇ではないのでは?
いろんなことが心配になってなかなか一歩を踏み出せません。

実際に働いてみると、職場の人たちは意外に親切だったりしますが、
そうじゃなかったらどうしよう、と思ってしまうのです。

職場に限らず、自信のない人にとって、新しい環境はハードルが高いのです。

もし小さな頃から働き始めていたらどうでしょう。
小さな子は職場のお荷物になっても普通だし、優しく教えてくれる人もいるはずです。

でも自分より高学歴の成人が新入社員として職場にやってきたりすると、
優しく教えてあげることに抵抗があるのではないでしょうか。
(ふん、使えない奴だ。俺より高学歴のくせに……)
というひがみとか、場合によっては
(こんな高学歴の人に教えるなんて差し出がましいのでは?)
という遠慮もあるかもしれません。

新入社員のほうも、性格にもよりますが、
子供のように無邪気には周囲に助けを求められないでしょう。

大人になってから勉強を始めるのが難しいように、
大人になってから急に働くのは難しいんじゃないでしょうか。

だけど働かない人って本当に増えているのでしょうかね。
私が子供の頃は女の人は結婚後は仕事を辞めて家事と育児に専念する人が多かったと思います。
誰もかれもが働かなければいけないみたいな風潮にいつのまにかなってるけど、
男女ひっくるめれば働かない人は別に増えてないんじゃないのか。

掃除だって高額を支払って外注する時代です。炊事も然り。
自分でやれば節約できた分外で働いたのと同じことですよね。


つまはじきにされて、困ることって何だろう

2019-11-10 11:27:51 | 日記
数日前、「至急」という但し書き付きで回覧板が回ってきました。

内容を見ると、我が家の向かいの家のおじいちゃんが亡くなったとのこと。

我が家は田舎で周りに農家も多く、昔のしきたりなのでしょうか、訃報が回覧板で回ってきたりするのです。

普段は挨拶程度の付き合いなので、私は行く気はありませんでした。
我が家は子供が生まれてからここに引っ越してきたので、昔ながらの付き合いはないのです。
同じくらいの子供のいる家とはわりと親しく付き合っていましたが、
息子が不登校になってからは自然と疎遠になってしまいました。

人付き合いの好きな夫はもしかしたら行くかと思って知らせたところ、
「どうせ行かないから時刻とかは(メモしなくて)いいよ」
とのこと。

私もそれきり忘れていました。

その週末。
家族で居間でくつろいでいると、近所の人々が喪服で家の横をぞろぞろと通っていくのが見えました。

しまった。みんな来たのか。
どうせ農家同士の付き合いかと思っていましたが、私たちと同じ頃に入居してきたファミリーの姿も見えました。

(今から着替えても間に合わないだろうな)
と思って、結局私は見て見ぬふりをすることにしました。

元々コミュ障の私は、ママ友とラインとかもしていません。
「お葬式どうする?」とか聞ける関係性がないのです。

もし我が家で誰か死んでも、私は近所に回覧を回したりしないと思うのです。
みんなを呼んでお葬式とかもしたくありません。やるとしても家族と親戚でひっそりと済ませたい。
うちにも来てほしくないから、こっちも行かなくていいんじゃないでしょうか。

でもこれってやっぱり「非常識」と思われてしまうのかなあ。
回覧を回してくるということは、みんなに来てほしいということなのかな?
それとも「なんとなく、みんながやっているから」?

こういう時平気な顔をしていれば周囲は気にしないと思うけど、不安になります。
私だけが礼を欠いているのではと……。

近所づきあいをしない家、常識のない家だと思われたらどうしよう。
息子はヒキコモリだし、親だけでも普通の近所づきあいをしていなければ、
危険人物の烙印を押されてしまうかもしれません。
近所でつまはじきにされてしまうのでは?

いや、だとしても近所でつまはじきにされて困ることって何だろう?

それがわからないから世界は居心地が悪いのです。

短期バイトを選ぶ理由

2019-11-03 10:41:12 | 日記
Mさんが辞めたことを知ったあとしばらくして私も倉庫を辞めました。

Mさんを傷つけた罪悪感に耐え切れなくなったこととか、
倉庫にいると私自身がMさんを思い出してつらいこともありました。

息子がベジタリアンになったことも理由の一つです。
息子も食べられるものを日々準備しなければならず、
それまでのように朝適当に料理を作って行くことが難しくなってしまったのです。

けれど最大の理由は翻訳のオファーが入ったことでした。
以前にちらっと書きましたが、私は10年間家で翻訳の仕事をしていました。
仕事が少なくなったので、倉庫でアルバイトを始めたのです。

2カ月くらい翻訳をやって、そのあと小説を書いて、また暇になったので渋々バイトを始めました。
12月いっぱいまでの短期バイトです。

そのバイトで、昨日帰りがけに社員さんが
「ありがとうございました」
と私に声をかけてくれました。
私はなぜ「ありがとう」なのだろうと思って辺りを見回しました。
他の人に言ったのではないかと思ったのです。でも周りにそれらしき人はいません。

「えっ私?」
私は自分の顔を指差して聞き返しました。
「はい」
と、社員さん。
「いや、私、もともと土曜日来る人やし」
と私。人手が足りなくて特別に頼まれて出勤した人だと勘違いされたのかと思ったのです。
「いえ、遅くまでありがとうございましたっていう意味で」
と社員さん。私はいよいよ訳が分からなくて、
「いや、私、元々7時までだし」
と言ってしまいました。

あとで思ったのですが、そういう時は
「いいえ。お先に失礼します」
とにこやかに言えば済むんじゃないかと。
「お礼を言われる筋合いはない」
などと気色ばんで言う必要はないのです。
こんなふうだから周りの人とうまくいかないんじゃないかなあ。

私は最初はうまくやれているようでも、だんだんにこんな会話からボロが出てしまうのです。
『変人』というレッテルを貼られないうちにさっさといなくなりたい。
それが私が短期バイトを選ぶ理由です。