東大法学部で東アジア外交史の先生が、こんな講義をしていた。
法が治める国と、法で治める国とは違うと。
そうなのだ。
法が治める国では、何人たりとも法の内側にあり、法の下側にあり、法に反することはできない。
が、法で治める国では、法の外側に存在し、法の上に存在し、法に反しても処罰されない人たちが出てくる。
さて、日本はどっちであろう?
とにかく起訴便宜主義などといって、逮捕されても起訴されない人たちがいて、執行猶予だなんて、有罪判決を受けても何年かシャバで暮らして問題を起こさなければ、「有罪判決」を受けたことがなかったことになってしまう制度があるのがこの国だ。
このことだけで、この国が、法が治める国なのが、法で治める国なのか明らかであろう。
もっとも、このおかしさに気づいても、法制改革は、憲法改正をするより支持者を集めるのが困難だし、霞ヶ関には反対勢力がうじゃうじゃいる。
とてもじゃないけど、法制改革を目玉に選挙に打って出る政党も候補者もいない。
悲しいことだ。