ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

2024年11月 小町座怒涛の三本の芝居!

2024-11-14 | 演劇
小町座は、11月は今週から、週末は三本の芝居の本番が続きます。しかも、二本が新作。我ながら、よく書くねえ…と思いつつ、それより大変なのが、セリフを覚えるキャストたち。関わる全員が「できるのか!」と…今も思っていますが、それぞれの形がようやく見えてきました。以下、告知をします。皆様、ぜひ、お越しください。

①奈良町にぎわいの家「百年語り」vol.4  11/17(日)午後1時半〜 無料  出演 井原蓮水 荒木涼介


●二人芝居「きりぎりす、ないた」(太宰治『きりぎりす』より) 
登録有形文化財の大正時代の町家で、近代の文学を戯曲化して演じるこのシリーズは、昨年までの三年間は、岡本かの子(小説家・歌人・芸術家、岡本太郎の母)の作品を一人芝居にして上演しました。そして、今年はなんと…現代でも人気の高い、太宰治の作品から作りました。太宰の書く女性の語りは「え?本当に男の人が書いたの?」というくらい、女以上に女?!なんですが、そんな短編の一つ、「きりぎりす」を二人芝居に脚色、夫と妻の微妙なやりとりを、なんと高校二年生と昨年まで大学生だった若いメンバーが演じます。これってかなり難しい芝居…と書いた私が思うんですが、17歳と22歳、セリフを覚えるのには苦労していましたが、画家とその妻というキャラクターが二人にあっていたのか、いや、この二人の若者たちが特別なのか?100年前の若い夫婦の感覚が、決して古くなく、現代によみがえってきます。若い二人の芝居をぜひ、応援ください。


●朗読「カチカチ山」(太宰治『御伽草子』より)  出演 西村智恵
日本昔ばなしも、太宰の手にかかると危ない危ない…子ども向きのお話とはとてもいえない、ドキドキ感があります。ご存じ、悪い狸をやっつける正義の兎の話が、実は…。ということで、こちらは原文をまま生かした構成で、小町座、西村智恵が朗読。物語の語り部と狸と兎、三者の演じ分けをお楽しみください。

②奈良市アートプロジェクト「言祝奈良」 まちなか舞台 参加公演が二本!
 
●寅さん鹿さん   11/23(土) 10:55 と 11:40 の二回公演 奈良市三条通り商店街 旭水公園   出演 荒木涼介
商店街ということで、物売りの語り芸ができないかと考え、書いてみた作品ですが、15分程度の短いものを、若手が一人で演じます。寅さんならぬ
鹿さんが、奈良の物産を紹介し、誉めるんですが…さあ、それは何でしょう。お買い物のついでにぜひ、立ち寄ってください。

●ピクニック  11/24(日) 14:15~  奈良市役所前南庭    出演 西村智恵 満田智子
市役所前の芝生の広場、せっかくなのでピクニックを…と書き始めましたが、さて、どんなピクニックになるのか…。二人芝居ですが、キャストの決定が遅れ、稽古を始めたのが10月の終わり。本番まで一か月もない中、三回目の稽古の時には、台本も持たず、それなりに形になってきていて…長いこと、私の演出につきあってくれている面々だからこそ、とつくづく感謝しました。が、リサーチ兼ねて、現場の市役所前で演じてみると…大宮通の車の音、風が吹いて小道具が飛ぶ、などいろいろなことが…。さて、どうなるんでしょうか、ドキドキしながら、皆様、ぜひ、リアルな野外のお芝居にぜひ、立ちあってくださいませ。

ということで、週末が二週続けて本番、皆、緊張感もちながらの稽古です。
全力でオリジナル劇をお届けしますので、ぜひ、お越しください。いずれも申し込み不要です。