暦は大寒。暦通りの寒さが続きます。さて、今年の宮中での歌会始も終わりましたが、にぎわいの家では、ヤママユ編集委員の喜夛隆子さんを講師に、はじめての短歌、ということで、気楽に歌の世界を感じ、作歌してもらう会を開きました。にぎわいの家の離れは、十五人が丁度向かい合うのにいい空間で、お顔も声も近くに感じます。喜夛先生が作って下さったレジュメは、現代から万葉集までセレクトして下さり、皆で声に出して読み、先生に解説していただきました。一部、紹介すると、
なんとなく 今年はよい事あるごとし。 元旦の朝晴れて風無し 石川啄木
これは本当にわかりやすいですね。まるで今年の穏やかな正月元旦のようです。
大寒の朝のスプーンのひいやりとみどりごが飲むりんごの果汁 俵万智
まさに今、大寒の歌。このように身近に季節の感覚をとらえられるのも、短歌ならではかなと。
たのしみはまれに魚煮て児らがみなうましうましと言ひて食ふとき 橘曙覧(たちばなあけみ)
江戸時代の歌ですが、なんとも実感がありますね。「まれに」魚を食べる、それはすごいご馳走で、子どもたちが「うましうまし」と食べる…。こうした動画のような生き生きとしたシーンが31文字で残っている…有り難いことですね。
霜柱立てる土より引きぬきし太き大根(おおね)の首のさみどり 喜夛隆子
冬の畑の情景が生き生きと。(喜夛先生の畑のお裾分けを私も時々いただきます!)
さて、我らの師、前登志夫の歌は三首紹介あり、その中でも「今」をきりとった歌として
何といふ初夢なるや人間の手に負へぬほどロボット生るる 前登志夫
ちょっと怖い歌ですね。詩人は既に未来の世界の現実を詠み込んでいます。優れた文学者は、予言者でもあり。
さて、短歌鑑賞に続き、次は実作体験を。前先生の歌より上句をお借りして、それに続けて下句を作っていただきました。一部ご紹介すると…。
草の上にわれの家族の集まりて
~笑顔はじける日だまりの中
~風を待ちつつ凧あげ準備
~おんごろの穴じっとみている ※おんごろ…もぐら
~フィーバーせしは遠き日のこと
~花を見上げる空を見上げる
皆さん、なんとも素直に楽しく詠んでくれました。
さて、前先生の本歌は…
草の上にわれの家族の集まりて夏至の青梅積みあげしむかし
また4月に「はじめての短歌VOl.2」を企画しますので、どうぞご参加ください。
なんとなく 今年はよい事あるごとし。 元旦の朝晴れて風無し 石川啄木
これは本当にわかりやすいですね。まるで今年の穏やかな正月元旦のようです。
大寒の朝のスプーンのひいやりとみどりごが飲むりんごの果汁 俵万智
まさに今、大寒の歌。このように身近に季節の感覚をとらえられるのも、短歌ならではかなと。
たのしみはまれに魚煮て児らがみなうましうましと言ひて食ふとき 橘曙覧(たちばなあけみ)
江戸時代の歌ですが、なんとも実感がありますね。「まれに」魚を食べる、それはすごいご馳走で、子どもたちが「うましうまし」と食べる…。こうした動画のような生き生きとしたシーンが31文字で残っている…有り難いことですね。
霜柱立てる土より引きぬきし太き大根(おおね)の首のさみどり 喜夛隆子
冬の畑の情景が生き生きと。(喜夛先生の畑のお裾分けを私も時々いただきます!)
さて、我らの師、前登志夫の歌は三首紹介あり、その中でも「今」をきりとった歌として
何といふ初夢なるや人間の手に負へぬほどロボット生るる 前登志夫
ちょっと怖い歌ですね。詩人は既に未来の世界の現実を詠み込んでいます。優れた文学者は、予言者でもあり。
さて、短歌鑑賞に続き、次は実作体験を。前先生の歌より上句をお借りして、それに続けて下句を作っていただきました。一部ご紹介すると…。
草の上にわれの家族の集まりて
~笑顔はじける日だまりの中
~風を待ちつつ凧あげ準備
~おんごろの穴じっとみている ※おんごろ…もぐら
~フィーバーせしは遠き日のこと
~花を見上げる空を見上げる
皆さん、なんとも素直に楽しく詠んでくれました。
さて、前先生の本歌は…
草の上にわれの家族の集まりて夏至の青梅積みあげしむかし
また4月に「はじめての短歌VOl.2」を企画しますので、どうぞご参加ください。