op's weblog

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まだ追いつかないサクッとレビュー:ベイビーステップ(38)

2016年04月11日 17時00分33秒 | Weblog
正直テニスのことに触れたくない今日この頃なのだが、筋トレも練習もしていなければ、(ぼく個人の特性としても)当然こうなるという状態なわけで、その状態でいきなり無理をしてまたケガをしたくないので、とうとうダブルス用に軽く扱いやすそうなモデルを輸入しました。


さて、イチャイチャから始まるこの巻、やはりヒロインの方が服や部屋の様子もリアリティがあるかな、ぐらいしか言えることがないので先に進む。

準々決勝で難波江の対戦相手である渡邊が
「クソ・・・・こっちが何とか流れを掴んだと思えば・・・・いつの間にかプレースタイルが変えられてる」
「しっぽが掴めねえと思ってるうちにやられてるんだ・・」
「冗談じゃねえ・・確かに弱点はないが大したショットもねえ・・・・落ち着け・・」
と苛立ちと焦りを募らせたまま競り負ける気持ちは結構わかる。結局難波江のように「強い」プレイヤーは、物凄くおおきな「容量」を持っている。だから
「力 脚力 経験で劣る分は戦略で埋めるしかない」
がうまくできてしまうのだ。つまりパワーにしろフットワークや持久力、経験に基づくプランにせよ、テニスの試合におけるそれぞれ戦術の一つでしかない。そこでたくさんある戦術に対して自分のエネルギーを最適配分してしまうのだ。どんなレベルであっても、まず自分のプレイをしっかりすることにかなりのエネルギーを割かれるので、より「上位の視点からの思考」に使えるエネルギーは限られてくる。この「思考」の品質や範囲を向上・拡大しようとすれば尚更だ。できる奴はこれができるのである。主人公程ではないが、「頭のタフネス」が人並み外れているのである。

この巻では、そんな難波江の模範例を先に見せておきながら、本作ではとても珍しいことに対照的な主人公の例を次の試合で見せている。「似た者同士」であるはずの二人の差はどこにあるのか?この先に明らかになってゆくことではあるが、すでに次巻も出ており、連載はさらに先に行っているので書いてしまうと、「目標をどこに置くか」である。門馬の、プレイヤーとしての姿勢をチラチラ見せてきた意図はそこにある。主人公は非人間的な(笑)メンタルタフネスでもってここまで来れてしまったが、芯の部分はまだ子供だったということだ。まあこれは環境の違いもあるので、門馬や池と比較するのもかわいそうではある。


それにしても、普通のスポーツ漫画ならこの密度でここまでくると、とっくに作り手が燃え尽きてるか、ネタ切れになってるよなあ。実際その状態で連載続けてる「人気作品」があちこち見受けられるけど、本当はここまでできるんだよね。スポーツのフィクション作品も。それだけの見返りが得られているかちょっと心配にもなるけど、作品の質も作る側の体制や意識も他の仕事のような?進化ができるし、しているのだな、と。

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