op's weblog

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レビュー:2014年のテニス(但し自分自身の)

2015年01月01日 23時28分30秒 | Weblog
他にやらなくてはならないこと、心配すべきことは色々あるのだが、正月だし。

昨年は戦績という観点から言うとかなり期待はずれに終わったというしかない。最大の原因はやはり新しいラケットをプレイに活かしきれなかったことだろう。

一昨年末にプロスタッフ・ミッドにスイッチし、確実に向上したのはボレーだった。340gのフレーム重量、そしてフェイスを形作る枠の部分が小さく硬めなことでインパクトの際スイートスポットを少し外しても「ヨレ」にくい。ラケットヘッドの加速を殆ど意識せずに、意図した所に打てるためミスが減ったし球質のレベルも格段に上がった。
同じ理由からバックハンド・ストロークも球威が増した。が、フォアハンド・ストロークとサービスという攻撃の起点となるショットに問題が出てしまった。

どちらのショットもラケット変更後しばらくは明らかに球威が増し、いままでとは違う角度に打ち込むこともできた。それがしばらく経つと知らぬうちに球威が落ちていってしまった。その落ち方がゆっくりだったので、初夏以降はなぜ相手を思うように追い込めないのか原因がわからないまま戦い方を変えずに続けて(負けを無駄に増やし続けて)しまった。

原因に気づいたのはサービスのフォームが崩れやすくなってきたからだった。重くなったラケットを思い通りに扱えるよう、さらに重い [K]PS 88を譲り受けて素振りを繰り返してきた。にもかかわらず、トスとスイング~インパクトのタイミングが微妙にズレるようになったのだ。ストロークと違い、ほぼ静止状態のボールをヒットするサービスは、ヘッドスピードが命である。だから、一度軽い(といっても日本向けでも320gのフレームである)Six.One Tour90で何球かサービスを打ち、その後プロスタッフ・ミッドに戻して打ってみた。ビンゴ。結構なスピードのサービスになった。重量への対応にばかり目がいってしまうと、神経系がスピードの感覚を忘れてしまうのだ。パワー系のトレーニングの後にはスピードを戻すトレーニングが必要という原則を初めて体験したということだ。

問題の原因はもう一つあった。まだそれほど寒くない時期にストリングをナイロンのモノマルチ(1.25mm)にして感触がよかったので、張るのも楽だし安い糸なので儲かったと思っていたのだが…近年ずっとポリエステルとのハイブリッドを使ってきた人間には、気温の変化に非常に左右されやすいナイロンのみのパターンはきつかった。陽気が良い時は快適に打てる優れものなのだが、10℃を下回ったり、30℃を越える環境では極端に固くなったりゆるくなったりする。冬は打ち味の変化をテンションの変更で緩和しようとしてみたが、満足ゆく結果にならなかった。それでも実は固くなる分には、スピンが少しかかりやすく、コントロールもしやすくなるので、戦い方を変えれば何とかなる(ということに年末近くになってやっと気づいた)のだが、高温への対応は難しかった。こちらの対策は結局テンションの変更プラス、スイングスピードのアップだったのだが、これも気づいたのは年末近くになってからだった。まあ、一番簡単な対策はポリエステルとのハイブリッドにすることで、ポリエステルの糸はナイロンより温度や湿度の影響が出にくいし、ノッチもできにくい分、縦横ナイロンの場合より、糸のずれがひどくなりにくいようだ。最近はナイロンでもコーティングによって丈夫な製品も多い様だが、値段もかなり上がってしまうので張るときの手間を我慢してハイブリッドにする方が、安価で済むし、僕が欲しい特性が得やすい。


一方、そんな散々な年でも収穫はあった。一番大きな変化はメンタルだった。秋の一番大きな大会から、何故か「ドライな判断」(あくまで「当社比」ね)ができるようになってきたのだ。自分の戦術がうまくいかないときは「理由が何だろうが、今日はこれではうまくいかない」と、いつまでも固執せず次の策に移行し、ポイントを稼げるようになった。ポイントが稼げるとさらにメンタルもいい状態で安定しやすくなるので、相手の動きもよく見えるようになった。反対に相手の得意なパターンでポイントやゲームを取られ続けても、以前より落ち着いて対応できるようになってきた。メンタルが安定するとその分脳みそもエネルギーを食わない。だから幾分疲れにくくなったような気がする。また、ストロークでは、ボールをヒットする瞬間に無駄な力を入れなくなった。例えばバックハンド・スライスを打つときに「もっとスピンをかけてやろう」として、当たる瞬間に「グイッ」と力を追加すると…間違いなく失敗した。ストロークでボールを叩くためのパワーは、あくまでスイングでつくり、スイングのスピードはインパクト直前で急に変えてはいけない。という基本がやっと身についたのかも知れない。


まあ、こんな感じで苦労した一年を経験して、何というか今までより楽にゲームができるようになってきた。もちろん技術的な課題も色々残っているのだが、それによる影響も今までより小さく抑えられる気がする。仕事をはじめ、今年は色々変化が出てきそうだが、テニスとの関わり方もちょっと変わってきそうだ。

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