父の四十九日法要を終えて、
猛暑も過ぎて
2つの台風も過ぎた。
ざっと探ってしまえば、眠っている間の話のようでもあり、
ほんの少し暇を弄べば、受けていた傷の一つ一つが、
「どうやら他人事ではなかったらしいぞ」
と語り掛けてくれているようでもある。
そしてありがたい事に、仕事は短期小ロットという案件に恵まれてあたふたさせてもらっている。
まだまだ短期的にも中長期的にも儲かっているとは言えない。
会いたい人達にも会えていない。
名ばかり社長からも、まだまだ抜け出せてもいない。
そんな中で薄明かるい兆しは幾つか確認できている。
これが不安材料になったり、希望の欠片に見えたりしている。
親父が死んだんだから次は私だ。
お袋のことは気にならない。
「いい歳して、これと言った何もなしえちゃいない今」
と言うカラフルな玉に満たされた私をめがけて、
もう一人の純粋無垢(?!)で無意識な白球が、薄ら笑いを浮かべて虎視眈々と普段着の私を狙っている。
「あ~、せめて父の百ヵ日法要までは、このモチベーションで」
と、仏にすがることは覚えていた。