父の四十九日を前に田舎へ帰ってきた。
人生の大先輩が漏らした矛盾に、笑いたいけど笑えなかった。
医者には外出を控えるよう勧められ、
家人からは時間を選んで運動を続けるように勧められる・・・と。
医者も無責任なら家人も無責任だと怒っていらした。
医者なら田舎暮らしの実情を知っているだろうに、
マニュアル通りの事勿れ診断。
過疎化しているんだから、
年寄りが動かなきゃ、役所なんか待ってられない。
猿も鹿も猪も、毛皮で身を包んでいながら奴等は、熱中症とは縁がないみたいなんだ。
家の女連中と来たら、
兎に角視野に入るのが嫌なのかと言いたくなるほど外出を勧める。
その心配顔も見飽きて来た。
ワシ等は早朝から野良仕事を兼ねて十分運動はしとる。
まちと違ってスポーツジムなんて空間もない。
昔とは違う言うけど、夏暑いんわ昔からや。
普通に過ごしたいだけなのに、それがなかなかやわ。