予定もないのに、久しぶりに第一次定時で会社を後にした。
思っていた以上に心も身体もいつもより軽い感じがした。
仕事に関する暗いニュースに、やや明るいニュース。
客観視などできないけれど、整理することはできる。
不十分に思えたり、検討違いに見えたりしていても
出会う人達の助けがあって、なんとか今ここにこうして立っている。
費用対効果なんて言う非人間的価値観
に埋もれてしまっている星屑を、
ひとつひとつ丁寧に拾い歩くと
孤独の船に向かって叩き寄せて来た様々な波でさえ、
嵐の前の静けさを前に、
祈りに変えていける気もしてくる。
いつもと違って、つかまり立って揺られ帰る。
さっきまで、蓄え切れない光を零していた雲は
既に黄昏消えていた。