ヤスの雑草日記(ヤスの創る癒しの場)

私の人生の総括集です。みなさんと共有出来ることがあれば幸いです。

○おかしなことが議論されているなあ。

2011-04-24 12:04:58 | Weblog
○おかしなことが議論されているなあ。
 菅直人の諮問機関が「復興構想会議」なのだそうな。被災地の知事たちの提言が、また例のごとくに、新聞ではコンテキスト抜きの発言の切りぬきのように書かれていたので、留保つきで、僕の考えを書き綴ることにする。いろいろ言いたきことはあるが、これはおかしいということに絞って書く。
 大きな疑問符をつけて読んだのは、宮城県知事の村井さんの提言。インフラの復興と整備については、当然のことなのでいいけれど、あれー?と思ったのは、村井さんが提言している財源の問題。村井さんは、「災害対策税」というものを提案したのである。問題は、その内容である。災害対策税とは何か?「恒久的で?全国民、全地域が対象となる災害対策のための間接税?」(疑問符は、長野がつけた)とある。これと合わせて復興国債の発行と県ごとの災害復興基金の創設。後者は当然のことだろう。でも前者に関しては、危険極まりないと僕は思う。まずひっかかったのは、間接税だということ。これはおかしい。村井さん、あなたは、被災者の立場に立っているのか?と言いたい。被災して明日の見通しも立たない人にもこれでは負担がのしかかる。菅直人が消費税引き上げを福祉税という位置づけを外して、復興のために引き上げるなどと云っているのことに拍車がかかる。そもそも菅直人という人には、信念も思想もない。一旦間接税を引き上げたら、あとは無目的に国家財政が苦しいというだけの理由で、間接税をどんどん引き上げるだろう。
 災害対策にかかる費用は、恒久的であってはならないのである。あくまで限定的、臨時的措置が望ましい。税金に関わることだ。こういう税制のあり方が定着すると、際限がなくなるのは目に見えている。村井さんはたぶん、資産をたくさんお持ちの豊かな人なんだろう、と思う。
 災害に遭った人々にとって、最も重要なのは、現状復帰である。とりあえずはもとの状態にもどしてあげることだ。無利子・無担保で現状復帰できるだけの資金を貸し付けること。被災者がすべて善人であるとは限らない。借りた金を持ち逃げすることだってあるだろう。しかし、そういうことは織り込み済みでなすべき措置だ。まずは金余りの銀行や金融機関に対して、政府として臨時の法的措置を講じて、貯め込んだ金を吐き出させればよい。その上で、不足した財源確保には、あくまで期限を切った、直接税の増税によって乗り切るべきだ、と思う。
 間接税の最高税率の国は、デンマークの30%だ。しかし、この30%は、医療費はすべて無料。教育費は幼稚園から大学まで無料。福祉に関わるものもすべて無料。だから、デンマークの国民は、老後のことなど心配する必要もなく、無理な貯蓄も必要ない。いまの日本の国政を握る人々に、こういうことを可能にする意思があるか?絶対にない。だから、それが災害復旧のための、という文言がついていたにしても、恒久的というのは、いつしか、災害復旧の、という前提がとれて、間接税率が高いのがあたりまえになる。当然のことだが、デンマークのような福祉・教育に対する保障などは見込めない。泣きを見るのは国民だ。村井さん、そういうことに責任をもって、「復興構想会議」に臨んでほしい。いま、あなた方被災地の指導者の発言にはみんなが耳をかす精神的土壌があるだけに、くれぐれも軽はずみな発言だけは控えてもらいたいものだ。シロウトの提言として書き遺す。

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