シフトの電動化が進み機械式の時代がいつまで続くのかという疑問はありますが、シマノが105に機械式を残してくれたことには感謝しかありません。第4世代のSupersix EVOが40万円を切る価格で手に入ったのも機械式105があったからだと思っています。Di2モデルは55万円と15万円以上高くなってしまうのです。個人的にコンポは機械式にして、その差額でディープリムホイールとエアロフレアハンドルを購入しました。
確かにDi2は魅力的です。変速のストレスはなく、サイコンで使用しているギアが一目で分かるというのは本当に魅力的なのです。多段化が進み13速、14速になっていくとワイヤーの問題もあって機械式では技術の限界が来るとは思っています。私もいずれDi2のお世話になる時が来るだろうという気はしていますが、機械式105が12速化したことで、今は何の不満もありません。
1分1秒を競うレースの世界に生きている訳ではありません。多少重量があっても、正しく変速し故障もほとんどないのであれば、機械式105で十分過ぎると思っています。シマノにはTiagraやSoraといった下位モデルもありますが、私は105以上のコンポをお勧めします。10速ならTiagraでも十分なのかもしれませんが、楽に走るためにはギアは多いにこしたことはないのですから。
加えて下位グレードとはいえ、プロ仕様のDura-Aceの遺伝子は確実に活きているというのは大きな魅力でしょう。UCIのトッププロが使用するDura-AceのDi2は頂点ですが、そのありようが想像できるのです。Tiagra以下のコンポとはそこが大きな違いになると思っています。ロードバイクを本気で楽しみたいなら105以上のモデルがベターだと私が思う最大の理由なのです。100万円を超える最上級モデルには乗れませんが、その雰囲気を感じることは出来ると思っています。
105が7000系なのに対しTiagraは4000系です。Dura-Aceが9000系、Ultegraが8000系ですから、グレードのギャップが大きいのです。これはパーツの部材や変則性能の差になって現れるからです。105とDura-Aceの重量差も大きいのですが、Tiagra以下はさらに重くなるのです。クロスバイクならフロント3枚もあるTiagraやSoraも良いのかもしれません。