ツアー・ダウンアンダーの2日目もサム・ウェルスフォードの連勝となりました。スタート直後の落車に巻き込まれながらも、チームメイト達の懸命なアシストを受けての見事な勝利でした。

一方、同じ落車に巻き込まれたジョナサン・ナルバエスは精彩を欠き、総合順位を11位まで落としてしまいました。この2日間を見る限りUAEチーム・エミュレーツはすっかり影を潜めてしまっている感じがしています。新しいバイクになって時間が無かったことも影響しているのでしょうか?ポガチャル仕様で作り上げられたエアロロードY1Rsですが、この2日間はほとんど目立った活躍がありません。バイクの問題なのか選手のコンディションの問題なのかは不明です。

連勝と好調さをアピールしているウェルスフォードですが、どうやらSRAM REDのフロントシングルを使用していました。チェーンリングは56Tのようです。リアも10Tというギアが使用され、それがあの強烈なスプリントに活かされているに違いありません。

ワールドチームではSRAMのコンポーネントを使用しているのは4チームしかありません。リドル・トレック、ヴィスマ・リースアバイク、モビスターにレッドブルです。ワールドツアーでは圧倒的なシェアを誇るシマノのDura-Aceですが、フロントチェーンリングは最大で54Tなのです。グランツールやクラシックレースでは圧倒的に強かったDura-Aceですが、このレースに限ってはSRAMに軍配が上がっているのです。第1ステージは2位がヴィスマでしたからSRAMのワンツーでした。

SRAM REDのフロントシングルは昨年のツール・ド・フランスでヨナス・ヴィンゲゴーが終盤の山岳ステージで46Tを使用していましたが、ポガチャルに完敗しています。確かにフロントシングルは変速によるチェーントラブルが無くなるというメリットがあります。距離が長く登りの距離が延びればフロントWのメリットは出て来るのですが、ダウンアンダーのように総距離も登坂距離も短いレースではフロントシングルのSRAMに優位性があるのかもしれません。

ただ、新型SRAM RED AXSにはチェーントラブルが多発しているという問題も抱えているのです。その影響もあってフロントシングルで使っているチームや選手もいるのでしょう。シマノも11速時代はフロント56Tもあったのですが、12速化してからは最大ギアが54Tになっているのです。選手からの要望も多いので、シマノも56Tや58Tというビッグギアが使えるモデルを発売せざるを得ない状況になっているのです。

UAEなど資金に余裕のあるチームは独自で専用のフロントチェーンリングを使用しています。サードパーティー製で純正品でないのですが、ポガチャルはその組み合わせでトリプルクラウンを達成しているのですから、大きな問題はないのでしょう。ただ、全てのチームがそれができる訳ではありません。ここまでのトップ4の内3チームがSRAMのコンポを使用しているのは偶然なのでしょうか?