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ロードバイクのパーツ選びを考える(3)

2024-12-27 12:57:48 | 自転車用品
 例え、Supersix EVO LAB71に乗っていてもタイヤの空気圧が低いとせっかくの高い剛性が低減されてしまうのです。近年のディスクブレーキ化でロードバイクのタイヤは太くなる傾向にあります。パリ~ルーベ等では32Cという太いタイヤを使用する選手がいるほどなのです。

 プロ選手が乗るバイクはほとんどがフラッグシップモデルなので、剛性が高いバイクのはずですが、それに32Cタイヤで3BARくらいの低圧で乗っているのですから、剛性より走りの安定感を求めていることは明らかなのです。にも拘わらずメーカーは毎年のように剛性UPした新型ロードバイクを発表し続けているのです。これは剛性UPという名の軽量化だと思っています。高剛性のカーボンは素材自体が軽いことは勿論、フレームのパイプを薄くすることも出来るので、軽量化に直結するからです。

 ただ、軽い製品が必ずしも自分に合っているとは限りません。CAAD10をフレーム組した時に、軽さを重視して7000系のアルミの3Tのハンドルバーとステムを選びました。これが大失敗だったのです。7000系アルミニウム合金とは、主にZn(亜鉛)とMg(マグネシウム)を添加したAl-Zn-Mg系合金と、それにCu(銅)を加えたAl-Zn-Mg-Cu系合金に大別されます。Al-Zn-Mg-Cu系合金はアルミニウム合金のなかで最も高い強度を持ち、その代表的な物は超々ジュラルミンと呼ばれる7075で、航空機の部品やスポーツ用品に使われています。

 3TのハンドルはERGOSUM PRO、ステムはARX TEAMは共に7075アルミでした。確かに重量は軽いのですがとても硬く、振動吸収性が悪かったのです。荒れた路面が続くと手が痺れ、ブレーキレバーが引けなくなるほどでした。堪らず、6000系アルミのフィジークのCyranoに交換するはめになってしまった苦い経験があるのです。フィジークのCyranoは6000系のアルミでした。6000系アルミニウム合金とは、主にMg(マグネシウム)とSi(シリコン)を添加し、純アルミニウムの強度を増加させたアルミニウム合金です。重量は嵩みますが、ジュラルミンほどの硬さはなく、振動吸収性はそこそこでした。

 この辺りは好みや体力も影響すると思っています。また、フレームがカーボンならハンドルやステムは7000系の軽量アルミでも良いのかもしれません。実際に第4世代のSupersix EVOのHi-Mod以下のモデルにアセンブルされているC1 Conceal Stemは7075アルミですが、アルミフレームの時のような不快さは感じません。逆に、アルミフレームならハンドルを振動吸収性の良いカーボンにするという選択肢もあるでしょう。ただ、カーボンハンドルやステムの費用はアルミ製品に比べかなり高価になるので、選択は慎重にしなければならないパーツだと考えています。特にステムに関しては1g当たりの価格が非常に高いパーツになるため、単に重量だけではなくフレーム素材やハンドルバーの素材との組み合わせも考えて慎重に選ぶことをお勧めします。
 




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