爺さんの独り言

雑木林から街中に帰ってきた爺さん

“シメ”が来た

2010年01月08日 | 日記
“シメ" が来た。昨日、爺さんとばあさんが二人で過ごす家の庭に、二年ぶりにシメが来た。シメとは鳥の名前である。北海道で繁殖し、冬の間、本州に来て暖かくなると北海道に帰って行くという。

一昨年の冬、一月の終わり頃、我が家の庭にシメがあらわれた。それから四月の一日まで毎日のように朝やって来て夕方薄暗くなる前、早めに帰って行った。雨の日も風の日も雪の日も。今日も来た、今日も来た、と爺さんとばあさんは楽しく眺めていた。そのシメが死んだ。四月一日の朝、西側の窓の下で。爺さんとばあさんは悲しんだ。”情が移る”とはこんなことを言うのか。穴を掘ってお墓を作った。花を手向けた。

シメは大きな群で本州に渡ってきて、徐々に小さな群となり、最後は一羽ずつ一つのテリトリーで過ごすという。ただ、つがいの雄と雌は隣どうしで過ごすらしい。我が家の庭で死んだシメは雄であった。そのシメが死んだ後、数日して雌のシメが来た。姿が見えなくなった連合いを探しに来たのであろう。その後、やって来るシメの数が増え、最後は十数羽になった。ガレージの屋根の上に集まていた。そしてみんな一緒にいなくなった。

シメがまた来てくれるのではないか、昨年の冬、毎日のように外を眺めながら待っていた。来なかった。散歩の途中でチラリと姿を見たことはあったが。

そのシメが昨日来た。爺さんとばあさんは大興奮であった。
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