「乍恐奉申上返答口上控え」第二頁。上の七~八行目
解読 奥孫九郎と申仁谷口より霞ヶ谷詰迄田畑
山林不残先祖より持傳致所持罷有候処
読み 奥孫九郎と申す仁、谷口より霞ヶ谷詰め迄田畑
山林残らず先祖より持ち伝え所持致し罷り有り候処、
解説 「奥孫九郎と申仁」・・・「仁」は『じん』。奥孫九郎と言う人が。苗字が有ると言う事は、大庄屋又はそれに準ずる人物と言うことになります。 「谷口より」・・・谷の入り口から。 「霞ヶ谷詰」・・・「詰め」は端『はし』。「詰」は難しい字です。 「迄」・・・異体字の「迄」はこの様な書き方も有ります。 「山林不残」・・・山林残らず。この付近の田畑から山林まで残らずすべて。 「持傳」・・・「傳」は「伝」の旧字体。 「致」も難解。次の「所持」も読むのは困難ですが、慣れてきます。下から返って「所持致し」。 次の「罷有」も読むのは困難。回数を重ねましょう。 次の点は「候」で、最後の「m」は「処」の崩しです。「m」は「故」と読んだり、「処」と読んだり、「様」と読んだり臨機応変に文意から読みましょう。
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