西国三十三所の第32番札所である
観音正寺へ向かって
石段を登り始めています。
昨日雨だったので、
この石段の滑ること。
ゆっくり踏み込む登りの足でも
時おりツルっと滑ります。
これは帰りもここ降りるのなら
気を付けないとなあって感じです。
石段を登って行きますと、
桑実寺という表示があります。
ああ、このお寺と観音正寺は
隣接してるのかなあと
思い登ってゆきます。
案内では、今上っている石段の参道は
桑実寺に続く参道で、
入寺料金をお払いいただきます。
という旨のことが書かれています。
ああ、お寺に入るのに料金が必要なんですね。
こんな石段の整備には
お金もかかるだろうしなあ、
仕方ないか。
この道が観音正寺への近道でもあるしなあ
とあきらめて上がってゆきます。
う~ん、有料だけあって花も
きれいに咲いています・・
ドクダミかーい。
いやいやこれも立派な花ですよ。
我が家にもありますが・・・
ようやくやっとここまで
到着したかあと安心して、
小さな山門をくぐると、
かなり驚くようなボリュームで
「キンコーン」とチャイムが鳴ります。
思わずミッションインポッシブル的な
体制をとってしまいましたね。
ああこれが参道利用者が来たぞ
という合図なんでしょうね。
それにしても静かな山の中に
たいそうに響きます。
さっき道案内してくれたおばさんも、
「やっと山門についたのか」
ともしかしたら下で
ホッとしているかもしれません。
近づきつつあったイノシシは
「おお、人が来るぞ」と
山の方に逃げて行ったかもしれませんね。
では社務所を目指して進んでいきましょう。
そこで入場料を払います。
その際に
「え~っと、観音正寺へはどの道ですか」
と聞くと、山の方に入ってゆく道を
教えてくれました。
「距離はどれくらいですか?」
「え~っと、ここまで上ってきた石段で
三分の一くらいですね」
え~、もうすぐじゃなくて、
あと三分の二ですかあ。
ウヒャー、これは大変そうです。
観音正寺へはもっと別のルートで
かなり上まで車で行ける
コースもあるようです。
おりようかと一瞬迷いましたが、
まあせっかくここまで来たのですから、
ゆっくりと心拍数も上がらないように
たらたら行くかとあきらめました。
でも車道があったって高齢者も
こんな道を登るんだろうから
何とかなるやろうって感じです。
小さな山道に入ると、
再び「キンコーン」と鳴り響きます。
もうスパイダーマンなら
クモの巣を飛ばしているでしょうね。
ここも大音量でした。
さらに続いている山道を
相変わらずつるつる滑りながらも
慎重に上がってゆきます。
これはもう下れないですね。
でっかいしりもちを20回くらい
つきそうです。
帰りは遠回りでもいいから、
普通の道を下ってゆきましょう。
それにしても、今日は楽に行こう
と思ってやってきたお寺参りなのに、
半ば命がけで登ってゆきます。
空海さんを垣間見るかも知れません。
こんな時に脳細胞が一本詰まったら
もう大変です。
先ほどからもあの「キンコーン」は
聞こえてきませんから、普段は
人も上がってくるのかどうか
わからないような道です。
観音正寺の本尊である
千手千眼観世音菩薩も
すごい修行を与えてくれましたね。
千手菩薩ではなく千足菩薩って
いないのかなあなんて
考えてしまいました。
道の横には、あと残りの距離を
表す石が立っています、
山道に入ったら5丁の案内が
立っています。
さっきのお寺で4丁でしたから、
最終は12丁迄あるんでしょうね。
ちなみに「丁」というのは距離を表します。
1丁はだいたい109mに当たります。
そう考えたら12丁で
約1300mなんで、
ゆっくりと我慢すれば
到着する距離なんですがね。
続く
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