どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『鈴木其一 江戸琳派の旗手@サントリー美術館』なのだ

2016年10月05日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<フレイズ フェイマス ピッツェリア>でランチをしたぼくらわ サントリー美術館に移動して 10月30日まで開催中<鈴木其一 江戸琳派の旗手>を見たのだ



ぼくが気になった作品なのだ

鈴木其一<朝顔図屏風>なのだ


メット(メトロポリタン美術館)所蔵 12年ぶりの展示だそうで ぼくらわ 初めて見れたし 念願が叶ったのだ

六曲一双の屏風なのだ 紺(藍色)の朝顔の花の1つ1つわ 20センチくらいと大きくて 思っていた以上に大きな作品だったのだ

ずっと見ていると 朝顔の蔓わ 何か意志があるかのよう中央に伸びていているような感じがしたし あと 何となくだけど 右隻の方の朝顔の色が明るくて 左隻の朝顔わ 色が深い感じに思えたのが気になったのだ もしかしたら 右隻側に 展示ケースがあったから?かもなのだ

テレビでやっていたけど この作品の構図わ <風神雷神図>との関係もあるかも?って言っていたのだ


鈴木其一<虚空蔵菩薩像>なのだ(※10月10日まで展示なのだ)


紺地の背景に蓮華座に坐す虚空菩薩が描かれいるのだ 背景が紺だから 虚空菩薩の白いお肌がより美しく映えるし 金の装身具も浮き上がっているようにも見えるのだ

描表装も同じく紺で この画像でわ 全部見えないけど カラフルな雲や 散華の花などが 華やかでずっと見ていたくなる作品なのだ


鈴木其一<日出五猿図>なのだ(※10月10日まで展示なのだ)

朱色の初日の出を 墨で描かれた 5匹のテナガザルがみんなで手をつないで丸を作り 日の出を囲んでいる作品なのだ

解説にあったけど 5匹の猿の「五猿」わ 「ご縁」につながる縁起の良い画題だそうなのだ

中央下にいるサルのお尻と尻尾が可愛いのだ 


其一の息子鈴木守一が描いた<白衣観音像>なのだ(※10月10日まで展示なのだ)

本紙の部分に白衣観音を描いている掛軸で 周りの中回しにわ 金泥でお経を 下(地)の部分にわ 白蓮の花が描かれているのだ

作品を見て思ったのわ 白衣観音が持つ器から雫を垂らして 描表装に描かれた白蓮が現れたのかなぁ~ って思ったのだ


やっぱり念願だったメットの<朝顔図屏風>を見れた その一言につきるのだ

<朝顔図屏風>わ 東京会場のみだけど 全会期展示しているし 10月22日わ 六本木アートナイト割引で 500円で見れるそうで ぜひなのだ

他にも素晴らしい作品を見れたし ぼくらにとってわ 年間ベスト10候補に入る素晴らしい展覧会だったのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想なのだ

サントリー美術館 <鈴木其一 江戸琳派の旗手> 10月30日(日)まで

http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2016_4/

作品リスト
http://www.suntory.com/sma/info/visual/fc14bdc6f8c3988c75985ae9e7523f4f.pdf?&__utma=198440237.1618068164.1475323790.1475323790.1475323790.1&__utmb=198440237.4.8.1475323790&__utmc=198440237&__utmx=-&__utmz=198440237.1475323790.1.1.utmcsr=(direct)|utmccn=(direct)|utmcmd=(none)&__utmv=198440237.|25=FOID=aEQKIUOIYiX-LAj4-tkkzAkvpyw=1^26=FOSG=%2261855%22%2C%2263603%22%2C%2263639%22=1&__utmk=70600272




展示構成(※展示順)

序章 江戸琳派の始まり

第一章 抱一門下の秀才

第二章 其一様式の確立

 其一をめぐる諸相

 描表装-視覚トリック

 華麗なる仏画

 能絵の舞姿

第四章 其一派と江戸琳派の展開

 節句掛-季節の心尽くし

第三章 絢爛たる軌跡

私が見に行ったのは1期で、約90点を展示しており、鈴木其一がメインですが、その師匠の酒井抱一や、江戸琳派の絵師の作品が展示しており、全会期だと181点展示するようです。

会場の都合上、四章と三章が逆に展示していました。


気になった作品

6.酒井抱一 白蓮図 ※展示終了


其一の師、酒井抱一の作品。池の中から長く茎が伸び、淡く美しい一輪の白蓮が咲いている。たぶん、白蓮は掛け軸の素地の生かし、輪郭部分のみ白く塗っているような気がした。


32.鈴木其一 群鶴図屏風


解説には、こう書かれています。
『図案化した真鶴に姿を一列に並べた、尾形光琳の「群鶴図屏風」に基づきながら、基一は、真鶴の配置や姿勢に独自の改変を加えている。水面に見える光琳風の波文様に対して、鶴の羽の描写は緻密で、首の曲線や脚の直線が形作るフォルムは変化に富み存在感がある。』

二曲一双の屏風。前にも見たことがある。


41.鈴木其一 三十六歌仙・檜図屏風(※左隻の画像) ※展示終了


八曲一双の屏風。右隻に彩色された三十六歌仙を、左隻に墨のみで描かれた檜を描かれている。

たくさんの檜の若木に、中央にはどっしりとした太い幹が、檜の葉のリズム感がいい。


43.鈴木其一 萩月図襖 ※展示終了

四面の襖絵で、シブい感じが良かった。


49.鈴木其一 水辺家鴨図屏風(※部分画像) ※展示終了


※画像追記 屏風の全体画像


六曲一隻の屏風。アヒルたちが左にある水辺へと行進している様が描かれているが、地面を見ながら餌を探したり、後ろを向き、お尻を向けるものなどがいて面白い。アヒルのくちばしには、歯のようなギザギザが描かれていた。

解説にあったが、光琳や抱一の先行作品に着想を得て描かれたそうです。


50.鈴木其一 芒野図屏風 ※展示終了


二曲一隻の屏風。


51.鈴木其一 木蓮小禽図 ※展示終了

解説には、こう書かれていました。
『輪郭を用いない付立てぼかしなどの水墨技法を用いて、紫木蓮(しもくれん)の美しさが引き出されている。』

色彩は地味ですが、ダイナミックに咲く、紫木蓮のインパクトがすごい。小禽は、葉と同系色なので初見では気づかず・・・。


61.鈴木其一 昇龍図 ※展示終了


暗雲を裂くかのように天に向かう龍。稲光をまとった腕の躍動感がいい。


63.鈴木其一 群禽図 ※展示終了

双幅の掛け軸で、2つの画面合わせて円を描くような枝の中にフクロウ(ミミズク)や、鳥たちが描かれている。左右で26羽描かれているそうです。


67.鈴木其一 朝顔図屏風


左隻の画像


右隻の画像


解説には、こう書かれています。
『あたかも朝顔を空中に浮遊させるがごとくそれぞれの蔓を自在に伸ばし、大輪の花をたわわに咲かせている。尾形光琳の「燕子花図屏風」(根津美術館)の色彩をふまえた本図は、自らの絵師と根幹を鮮明に意識するなかで生まれた、琳派ならではの屏風である。』

この作品は、巡回先での展示はなく東京会場のみ(サントリー美術館)のみでの展示だそうです。


73.鈴木其一 藤花図 ※展示終了


こちらは細見美術館の青系の藤花図で、もう展示終了していますが、今だと、no.72の個人像の作品が展示しており、図録を見たのですが、そちらは赤系(紫系)の藤の花だそうです。


75.鈴木其一 向日葵図 ※展示終了

畠山記念館所蔵で、前から見たかった作品。1本の太い茎からまっすぐ伸び、大輪の花を咲かせており、種の部分も茶色でなく黄色で色に統一感がある。

葉っぱはらせん状に付いているそうです。


81.鈴木其一 暁桜・夜桜図 ※10月10日まで展示


82.鈴木其一 雨中菜花楓図 ※10月10日まで展示

双幅の掛軸で、右幅に菜の花を、左幅に楓を描き、菜の花は春だから真上からしとしとと降る優しい雨を描き、秋の楓は、紅葉を散らすかのような風に吹かれ斜めにあたる雨が降っている。

菜の花の方には、雨宿りをするモンシロチョウを、楓の方には、風雨に耐えるミノムシも描かれていた。


105.鈴木其一 富士千鳥筑波白鷺図屏風(※右隻の画像) ※展示終了


二曲一双の屏風で、画像でもわかるように、右隻には、金地の背景に富士山と旋回する千鳥の群れと青々とした松を、左隻は銀地の背景に青々とした筑波山に、3羽の白鷺と水墨の林を描き、対照的でカッコいい作品でした。


111.鈴木守一 楓桜紅葉図 ※10月10日まで展示


120.池田孤邨 蓬萊・百亀・百鶴図 ※10月10日まで展示

三福対で中図に会場にそびえる蓬莱山と初日の出、右幅におびただしい亀、左幅に鶴の群れを描き、新年を祝う掛け軸だそうです。


158.鈴木守一 白衣観音像 ※10月10日まで展示

解説には、こう書かれています。
『本絵部分に白衣観音を描き、周囲の表装部分には、お経を模して、金泥により観音経を緻密に示す。下方には白蓮が大きく描かれ、軸の前には生けたかのような錯覚をもたらす。蓮の葉の上には銀泥で露が描かれ、上の葉から下へとこぼれ落ちる様子が表現される。』


160.鈴木其一 歳首の図 ※展示終了


166.鈴木其一 紅葉狩図凧 ※10月10日まで展示


解説には、こう書かれています。
能「紅葉狩」に登場する鬼がつける般若の面(おもて)を大きく中央に描き、その背後に鬼が手にする打杖を斜めに配する。背景は色鮮やかな紅葉と八重桜によって埋め尽くされるが、同じく般若面が用いられる能や歌舞伎の「道成寺物」のイメージを重ねたものと思われる。』

凧に描かれた作品って、あんまり見たことがないような・・・?


183.鈴木其一 夏宵月に水鶏図 ※展示終了


187.鈴木其一 三十六歌仙図 ※展示終了


掛け軸の上下(天地)の部分に描表装を施し、極彩色の扇面流しと流水文。現代の感覚で見ると、色彩も似ているし扇は国旗のように思えた。

感想は書いてないですが、気になったno.160、no.183も描表装の作品でした。


私が見に行った時は展示してなかったのですが、今だとこちらの2点も展示しています。

風神雷神図襖



夏秋渓流図屏風



2011年に酒井抱一の展覧会で見たものもありましたが、その展覧会の際に鈴木其一の展覧会も見たいと思っていたので、基一の作品をまとめて見れて良かった。

展示替えも結構あって、まだ半分くらいしか見てないので、もう1度見に行こうと思っていますし、オススメの展覧会だと思いますよ。

今回の目玉、<朝顔図屏風>は東京会場のみなので、この1点を見るためだけに、旅行するのもアリだと思います!!


巡回情報

姫路市立美術館 11月12日(土)~12月25日(日)

細見美術館 2017年1月3日(火)~2月19日(日)


今回も素晴らしい作品を見れましたし、美味しいものを食べることが出来て大満足でした。

ありがとうございます。