2021年 3月 京都童心の会 通信句会作品
この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。
特選句の選評をいただけるとありがたいです。
1 ビル街の底ギターと焚火
2 御伽噺の音落とす星祭
3 焚火鳴く泪のかたまり
4 そもさんせっぱ暗闇坂の雪催
5 帽子と再会春一番の交差点
6 終活ノートひらく急須の冬
7 この石は山のおへそよ山笑う
8 春の水呼べば鯉来る亀が来る
9 風光る子分のおもちゃ持ちさんぽ
10 死んでしまえば土一握り四月馬鹿
11 梅の蕾夜を一枚脱いでいる
12 髪伸びる人形もいる雛祭り
13 旅に飽きて家のお茶漬け福は内
14 陽炎や親に内緒のところまで
15 コロナワクチン届く三寒四温かな
16 定年後ゴジラとなって暴れるか
17 由良の戸の鉄橋渡る余寒かな
18 大原女も出て畦焼く火守りにけり
19 口吻の紅愛らしく鱵かな
20 椀種に一結びする鱵かな
21 寿司屋にもチョコ置くバレンタインの日
22 灌漑の堰ほとばしる春の水
23 如月に鱗はねいる調理かな
24 はやばやと施設の玄関雛飾る
25 神奈備の雛を集めて流しけり
26 流し雛潮目に乗りし加太の海
27 春ですよ頭を出したふきのとう
28 艶めいて桜の木肌春を待つ
29 春真近草樹いきいき待ち受けて
30 菜の花と葉ぼたん丸く春を告げ
31 しんしんと寒さ身にしむお水取り
32 何故ねむい船をこぎつつ日向ぼこ
33 生かされる生命力がひそんでる
34 とじこもり足の甲にもぜい肉が
35 息切れる手押し車に追いぬかれ
36 持たされたなれないスマホ四苦八苦
37 白梅やヒヨドリ二羽の新体操
38 風光る手に手を取って走り出す
39 時の航路目覚めればまた新たな日
40 石積みの崩れた家にマリア像
41 夫婦岩独りバイクの朝日かな
42 小浜港星座巡りてサビキ釣り
43 名残雪老いても解る同級生
44 浅い夢坂の上初恋の人
45 音残し飛行機雲が虹跨ぐ
46 小春日和編み物をする女学生
47 廃校や早咲き桜人集め
48 引きこもるウインドウはや春物に
49 春浅き黄色の目立つ土手続き
50 紅梅や削れば木肌血の走る
51 襖に手梅香ほほえみ迎えけり
52 茎立ちの水菜に待てず蝶の舞う
53 鐘つらね三二一の土佐水木
54 花便りマスクマスクも浮き気分
55 袖折りてツーランク大晴着の子
56 春めくや親顔負けの受け応え
57 ひよどりめ莟のうちに食い散らす
58 椿つらつら葉を持ち上げて柄かたち
59 春うら上着重たくなりにけり
60 増す陽気空気出たがる葱の青
61 小春日や故郷の匂ひの宅急便
62 干し大根もう漬頃とゆるびけり
63 儘ならぬ釦かけいる朝寒し
64 山続く広沢の池水ぬるむ
65 水仙の花解き幾日かわりなく
66 コロナ禍にかかわりもなく梅ひらく
67 春寒や命の重さ老いて知る
68 煙雨の日鴉も啼かず風もなし
69 蚊トンボが舞い舞いコンコ雨近し
70 お隣の金柑数えて去年と同じ
71 さわさわとユーカリそよぐ冬弱日
72 冬の日の日溜まり嬉し煙草が旨い
73 柔らかなひと雨待ちのチューリップ苗
74 お隣の梅がほっこり一二輪
75 コロナ禍で戸外で遊ぶ子らの声なし
76 飛びて舞い春告げ鳥や見惚れてや
77 道端にぺんぺん草よ春告げし
78 ひなまつり今年も来たり顔合わせ
79 春一番風が吹きしてさわやかさ
80 春うれひ新たな道を友よ去り
81 たんぽぽや野道に咲きて母想い
82 桜だより人も小鳥も待ちわびて
83 野鳥たちベランダに並ぶ二羽三羽
84 心動く餌やりたいが見るだけに
85 緑なす散歩はマスクハコベ畑
86 卒業式各教室で黙って聞く
87 娘夫婦仕事で祖母(わたし)がお迎えし
88 夕飯の赤飯をセットする電気釜
89 鴨は鴨で春を愉しむ
90 ここですよ沈丁花の香る
91 モスグリーンに衣替え屋根も春
92 鴉が天辺で今日は何人と問いかける
93 コロナ長雨に溶けて普段はそこまで
94 マスク越し味も会話も新時代
95 歩いて歩いて千歩ごとに汗と消え
96 ハートの白チョコから孫の顔
97 一段と滑らか今日のガトウショコラ
98 白い富士の向う黄砂の恐怖が迫る
99 酔芙蓉女子の尻尾を握りしめ
100 書家の声大きく響け棗の実
101 氷湖には目玉焼きを敷き詰めて
102 鴨嘴リールがあってレールない
103 前回に作った椅子が丈夫です
緊急事態宣言が解除になり、少しほっとしています。3月21日、久しぶりに句会です。
午後2時より。阪急長岡天神東口 喫茶アーバンにて
その後、早咲きの桜が見られますかね。
この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。
特選句の選評をいただけるとありがたいです。
1 ビル街の底ギターと焚火
2 御伽噺の音落とす星祭
3 焚火鳴く泪のかたまり
4 そもさんせっぱ暗闇坂の雪催
5 帽子と再会春一番の交差点
6 終活ノートひらく急須の冬
7 この石は山のおへそよ山笑う
8 春の水呼べば鯉来る亀が来る
9 風光る子分のおもちゃ持ちさんぽ
10 死んでしまえば土一握り四月馬鹿
11 梅の蕾夜を一枚脱いでいる
12 髪伸びる人形もいる雛祭り
13 旅に飽きて家のお茶漬け福は内
14 陽炎や親に内緒のところまで
15 コロナワクチン届く三寒四温かな
16 定年後ゴジラとなって暴れるか
17 由良の戸の鉄橋渡る余寒かな
18 大原女も出て畦焼く火守りにけり
19 口吻の紅愛らしく鱵かな
20 椀種に一結びする鱵かな
21 寿司屋にもチョコ置くバレンタインの日
22 灌漑の堰ほとばしる春の水
23 如月に鱗はねいる調理かな
24 はやばやと施設の玄関雛飾る
25 神奈備の雛を集めて流しけり
26 流し雛潮目に乗りし加太の海
27 春ですよ頭を出したふきのとう
28 艶めいて桜の木肌春を待つ
29 春真近草樹いきいき待ち受けて
30 菜の花と葉ぼたん丸く春を告げ
31 しんしんと寒さ身にしむお水取り
32 何故ねむい船をこぎつつ日向ぼこ
33 生かされる生命力がひそんでる
34 とじこもり足の甲にもぜい肉が
35 息切れる手押し車に追いぬかれ
36 持たされたなれないスマホ四苦八苦
37 白梅やヒヨドリ二羽の新体操
38 風光る手に手を取って走り出す
39 時の航路目覚めればまた新たな日
40 石積みの崩れた家にマリア像
41 夫婦岩独りバイクの朝日かな
42 小浜港星座巡りてサビキ釣り
43 名残雪老いても解る同級生
44 浅い夢坂の上初恋の人
45 音残し飛行機雲が虹跨ぐ
46 小春日和編み物をする女学生
47 廃校や早咲き桜人集め
48 引きこもるウインドウはや春物に
49 春浅き黄色の目立つ土手続き
50 紅梅や削れば木肌血の走る
51 襖に手梅香ほほえみ迎えけり
52 茎立ちの水菜に待てず蝶の舞う
53 鐘つらね三二一の土佐水木
54 花便りマスクマスクも浮き気分
55 袖折りてツーランク大晴着の子
56 春めくや親顔負けの受け応え
57 ひよどりめ莟のうちに食い散らす
58 椿つらつら葉を持ち上げて柄かたち
59 春うら上着重たくなりにけり
60 増す陽気空気出たがる葱の青
61 小春日や故郷の匂ひの宅急便
62 干し大根もう漬頃とゆるびけり
63 儘ならぬ釦かけいる朝寒し
64 山続く広沢の池水ぬるむ
65 水仙の花解き幾日かわりなく
66 コロナ禍にかかわりもなく梅ひらく
67 春寒や命の重さ老いて知る
68 煙雨の日鴉も啼かず風もなし
69 蚊トンボが舞い舞いコンコ雨近し
70 お隣の金柑数えて去年と同じ
71 さわさわとユーカリそよぐ冬弱日
72 冬の日の日溜まり嬉し煙草が旨い
73 柔らかなひと雨待ちのチューリップ苗
74 お隣の梅がほっこり一二輪
75 コロナ禍で戸外で遊ぶ子らの声なし
76 飛びて舞い春告げ鳥や見惚れてや
77 道端にぺんぺん草よ春告げし
78 ひなまつり今年も来たり顔合わせ
79 春一番風が吹きしてさわやかさ
80 春うれひ新たな道を友よ去り
81 たんぽぽや野道に咲きて母想い
82 桜だより人も小鳥も待ちわびて
83 野鳥たちベランダに並ぶ二羽三羽
84 心動く餌やりたいが見るだけに
85 緑なす散歩はマスクハコベ畑
86 卒業式各教室で黙って聞く
87 娘夫婦仕事で祖母(わたし)がお迎えし
88 夕飯の赤飯をセットする電気釜
89 鴨は鴨で春を愉しむ
90 ここですよ沈丁花の香る
91 モスグリーンに衣替え屋根も春
92 鴉が天辺で今日は何人と問いかける
93 コロナ長雨に溶けて普段はそこまで
94 マスク越し味も会話も新時代
95 歩いて歩いて千歩ごとに汗と消え
96 ハートの白チョコから孫の顔
97 一段と滑らか今日のガトウショコラ
98 白い富士の向う黄砂の恐怖が迫る
99 酔芙蓉女子の尻尾を握りしめ
100 書家の声大きく響け棗の実
101 氷湖には目玉焼きを敷き詰めて
102 鴨嘴リールがあってレールない
103 前回に作った椅子が丈夫です
緊急事態宣言が解除になり、少しほっとしています。3月21日、久しぶりに句会です。
午後2時より。阪急長岡天神東口 喫茶アーバンにて
その後、早咲きの桜が見られますかね。