フリー句「何故か」の巻

フリー句「何故か」の巻
何故か子供がよく見つける岩に刺さった聖剣　巡紅
王の客間に吟遊詩人　　　　　　　　　ひろあき
魔王をジャンケンで負かした子供騎士　巡紅
月夜にはほうきに乗って遊んだよ　　ひろあき
落ち葉を掃き集め薩摩芋を焼く公園　巡紅
西郷どんの偉容の面影桜島　　　　　ひろあき
抱き合って引き揚げられ月照戻らず　巡紅
お遍路の同行二人の文字を消す　　　ひろあき
馬鹿な男の手をどれだけすり抜けたかとのツイート　巡紅
蝶々がおいでおいでとからかって　　ひろあき
クリオネ、ウサギゴケで一休みが永遠の休み　巡紅
去り際に何か言いたげ花吹雪　　　　ひろあき
いつの世も待てそして希望せよだったと彷徨えるユダヤ人　巡紅
屈せずに命のビザを出す勇気　　　　ひろあき
キング牧師の”I have a dream”スピーチはまだ途上　巡紅
大輪のアンネの薔薇にある祈り　　　ひろあき
清濁を併せ呑んだマザー・テレサの笑み　巡紅
荒地にも芽吹く夢ある種袋　　　　　ひろあき
死んだ土に生きた土混ぜ自前の肥料で育む　巡紅
(死んだ土=バクテリアのいない土、例えば、火星)
豊作の祭の笛の練習をする　　　　　ひろあき
禿山に苗木を一人植え続け再生させた男　巡紅
桜街道日本縦断　　　　　　　　　　ひろあき
※禿山に苗木を植えた人、桜街道と呼ばれるまでに育てた人。そういう人達の人生の捧げ方が心に残ります。