京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

十年

2021-03-12 08:05:38 | 俳句
十年
           金澤ひろあき
 東日本東北大震災から十年が経ちました。まだ傷は癒えていないような気がします。
 何よりも、原発事故という未曾有の事態が起こりました。事故機の廃炉の見通しも不明です。放射能に汚染された水が、毎日たまっています。当初は、地下水まるごと冷凍にすると言いましたが、できていません。処理ができないので、海に放出することも検討されています。
 放出されたものが、そのまま海で薄まるという確証はないのです。かつて水俣の海で、放出された有機水銀が魚介類に蓄積され、それらを食べた人達が水俣病で苦しみました。
 同じことが、今度は世界の海で起こらないでしょうか。
 人間は誤ることもあります。苦しい中で、もがくこともあります。ただ、人間はそういった失敗や苦しみの中で学ぶことができる。それが人間の価値だと思うのです。
 まだ、大震災の影響と考えられる余震もまだ続いています。南海トラフの危険も言われています。地震は止めたり変えることはできませんが、人間は変わることができます。
 十年前罹災した友のことを思い出しながら、こんなことを考えていました。
  三月十日確かに生きていたしるし    ひろあき

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