НАЧЕКУ

2009年11月20日 23時06分26秒 | 巻八 ショスタコーヴィチが私に語ること
ショスタコーヴィチの交響曲第14番。
「死者の歌」とも称される。
「大地の歌」を究極までシンプルにしたような、
おおよそ「交響曲」らしくない交響曲。歌曲集とどう違うのか。
これが交響曲ならなんでもアリな気もする。まあ、それはどうでもいい。

第5楽章「心して(НАЧЕКУ)」
歌詞は、近親相姦だったりする。うーん。
シロフォンとトムトムが非常に印象的に響く。
諧謔性、と言われるショスタコの面目躍如。好きだ。

改めて、この楽章だけ手持ちのディスク聴き比べをしてみた。
結局アホなので打楽器中心に聴いてしまう。

トムトムが爆発しているのは、
ロジェストヴェンスキー&ソビエト国立文化省響(1985)。
ただ単に力任せの爆演なだけじゃない。
抑えるところは非常に繊細に、
そして叩くところは思いっきり叩く。しびれる。

一方、気色悪いシロフォンならコンドラシン&モスクワフィル(1974)。
非常に広がりのない音質で、
まるで狭い暗室で耳元で叩かれてるが如し。
正直、怖い。悪い夢なら覚めないで欲しいくらいに。

ハイティンク&コンセルトヘボウ(1980)。
原詩での歌唱が話題になるが、
5楽章から6楽章へのアタッカがほんとに切れ目ナシなのがいい。
これに最初慣れてしまったから、
他の一呼吸置いた演奏には違和感を感じてしまったりする。
また、この盤はコンドラシンとは別の意味でシロフォンの存在感がたまらん。
残響たっぷりの広間で、しかもやっぱり暗闇の中で、
木琴の音だけが鋭く聴こえてくるみたいな。だから怖えってばよ。。

ヤンソンス盤は…フツーっちゃフツー?
他が個性的すぎるわ。

---------- キリトリ -----------

…などと、独唱と弦を一切無視した聴き方もアリでしょーか。
なんか、もっといろいろ聴きたくなってきた。
14番の金字塔?たるバルシャイ盤が未聴な時点で阿寒がな。

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