2023.11.28
何故か我が家の冬の漬物は私が作ることになっている。
と言ってもニシン漬けと沢庵漬けだけだが。
両方とも私が好きだからである。
妻はあまり食べない。
ニシン漬けは身欠きニシンを米の研ぎ汁で戻し、大根、キャベツ、ニンジン、生姜、唐辛子と一緒に糀と塩でつけ込む。
これに比べて、沢庵はヌカと塩だけで実にシンプルだ。
北国の越冬用としてよく考えられている。
母親が漬け込む姿の記憶をよりもどし、どちらも10月下旬に漬ける。
今年は秋が長く暖かかったので天気の様子を見ている間にニシン漬けのタイミングを逸してしまい沢庵漬けだけになった。
発酵食品はその年の天候に左右される生き物だ。
さて今年はどうか、と樽を開ける楽しみも格別だ。
いつもどおりに10月半ばに大根15本を干して10月28日に漬けた。
一ヶ月が経ったので食べてみた。
酸っぱ~い!!
塩分を少なくしているがそればかりではなさそうだ。
11月に入っても気温が下がらず、発酵が進み過ぎたのかもしれない。
これから積雪なのに、季節は飛んで3月頃の味だ。
発酵食品は本当に微妙なものである。
日本酒の仕込みが始まる季節になった。
今年の春のNHKの朝ドラで、主人公の実家の蔵元で看板酒の「峰の月」を樽ごと腐らして全滅してしまったことを想い出した。
さて今年はどんな冬になるか。