梅雨のような日が続いている。庭のライラックとハナミズキの白さが鮮やかだ。今朝のポタリングは小雨で中止だ。
昨晩の管首相の記者会見をうとうとしながら聞いていた。会見を重ねるにつれ「緊急事態」の緊迫感が薄れ眠気を誘う。原因は抑揚の無い話法ばかりでない。
これまでの対策の具体的な検証が殆ど無く、抽象的な決意ばかりが繰り返される。そして何より新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に止まらない状況で「オリンピック開催の意義」が語られない。
求めても答えられないという諦めにも似た感情が世の中に生まれ、この先の〝国民の協力〟も薄れることが予感された記者会見だった。
開会式まで2ヵ月を切り、国内外から東京オリンピックの開催を疑問視する報道、論説が吹き出している。
日本のメディアはオフィシャルパートーナーの呪縛でオープンで活発な議論の場を提供することをサボッてきた。遅きに失した。
羅針盤も無く、船長もいない船が岸壁を離れている。引き返えさせる方法は残念ながらまだ決定的な態度表明をしていないアメリカの不参加という外圧しかない。
しかし、他に方法は本当に無いものか。
大会を強行して緊急事態に陥った時の経済損失は開催した時の経済効果を上回るという試算が出ている。コロナ感染をどのように見込んでいるのだろうか。
もしまだ無いのであれば、あっても公表していないのであれば、国内の専門家はこの際是非、「オリンピック開催」のファクターを織り込んだ感染者数予測を「開催の有り無し」でどう違うのか数理モデルでよいから示して欲しい。
緊急事態宣言を解除した時の一日の感染者数のレベルに応じた感染予測はこれまでも行われてきて、実態とそれほど大きな乖離は無い印象がある。
インド株、8万人近い海外からの関係者の東京への流入、遅れているワクチン接種・・・。このままオリンピックが〝水船〟になる前に、6月20日が船を引き返す日になるように専門家は最後の警鐘を鳴らす時でないか。
2021.5.29 朝
T農場の田植えが終わって二日間の育苗ハウスの後片付けも終わった。
普段何気なしに見ていた農村地帯のビニールハウス。
屋根を抑えていたゴムロープと骨材とのグリップ材を順次外しながらビニールを手繰ってハウスの横に縦に伸ばすと20m前後の長さになる。
それを4人掛かりで二つ折りにし、四つ折りにし、八つ折りにし、最後に十文字に縛ってフロントローダーで格納庫へ運び込んだ。結構重い。2シーズン使えるという。
側面の立ち上がり部分の帯状の細長いビニールはウェイトとして連結している長い鉄棒とともに取り除く。するとハウスは骨組みだけとなる。
鉄棒はつなぎ目が錆び付いてなかなか抜けなく苦労した。組み立ては逆の順序となり大変なことだ。
田植えは主に苗を運ぶだけれど出来たコメに愛着が湧く。昨年から玄米60Kgを分けて貰っている。適宜、コイン精米機で摺って食べていると農作業の大変さ、一緒に働いた人のことを思い出す。
T農場はこれから緑肥作物の作付けが始まり、6月~7月は大豆の除草が続き、8月に入ると秋蒔き小麦、9月にコメの収穫期を迎える。
Tさんは田植え以外は家族で農作業をこなすので我々〝支援隊〟は災害の無い出来秋を願いつつ「また来春!」ということで別れたが、この後も何処かの畑で再会したい人達だった。
夕方、日が傾き掛けた頃、息子さんは来年に向けて空になったハウスの土をトラクターで耕していた。
2021.5.19 12 棟のハウスは一面緑
2021.5.26 苗は全て搬出され、天井ビニールが取り外されたハウス
2021.5.26 また来年 祈豊作
朝から快晴、気持ちがいい。気温は20℃を超えそうだ。
T農場の田植え作業は17日から始まり、丁度1週間で終わった。3日間手伝った。
昨日から苗を作ったハウスの整理作業が始まった。散水パイプ、地面に敷く網ネット、屋根や側面のビニール被覆の撤去など、細々とした部品、ビニールロープの取り外しをしながら進める。
間口5mくらいで奥行きが15mほどもあるだろうか、1棟で1.5ヘクタール分の苗が作られる。全部で12棟のハウスは鉄の骨組みだけを残して来年を迎える。
建てて片付けての毎年の同じ作業の繰り返しであり、農家の人の粘り強さを感じる。
恵庭の農業はコメ、麦、大豆、ビート、馬鈴薯、野菜の輪作なので農作業はバライティーに富んでいる。
機械化がは進んでも大豆、馬鈴薯、野菜の除草、収穫は手作業に頼らざるを得ない。専従者のいる法人経営でもこれらの作業は外部労働力を織り込んだ作付けになっている。
休憩の時に個人経営の農家の人と話しをしていると、農作業支援に来てくれる人がいなくなると経営は続けられないという声を聞く。
A.I、GPSによる精密農業が進歩しても野菜、果菜類の収穫は人海戦術しかないだろう。人口減少、高齢化は農業の現場にジワジワ影響を及ぼしている。
霞が関で何かジョイント政策は考えられているのだろうか。
コロナ、オリンピックで地道な政治、行政がどこかへ飛んで行っているような昨今だ。
《2020.5.21 のハナミズキ》 今年も同じように咲いている
桜が終わって、庭のハナミズキが満開になった。
5月17日と22日。ピンクから白に変わる。花のように見えるのは顎ガク。
ライラック。“リラ(フランスの呼び名)冷え”とは良く言ったもので、
山の雪が消えても空気は冷たい季節に咲き始め、初夏へと季節が変わる。2021.5.24
帯広に勤務していた時の住宅に咲いていたすずらん。持ってきて33年が経った。在来種なので小ぶりだけれど香は強い。2021.5.24
シラネアオイ(5/13)
オオバナノエンレイソウ(5/13)
一番下の白い花は隣のおばさんから貰った山野草(5/17)
名前は分からない。
何んだろう。
時々行く『恵庭温泉ラ・フォーレ』の営業時間が21時から20時までに短縮され、土日祝日は休業になった。レストランも閉鎖されている。
レストランのメニューは豊富で格安だ。週末は家族連れで賑わっていた。ビールを提供しているから閉鎖ということになったのだろうか。
買い物以外に街に出掛けることも無いので強い自粛要請が出ていることを肌で感じる。街の食堂はどうなっているのだろう。
『恵庭温泉ラ・フォーレ』は銭湯料金の440円で広いモール系の露天風呂と綺麗なサウナを提供している。
緊急事態宣言期間は長引きそうなので利用者は〝不便程度〟で済むが経営者には死活問題と思う。
ウイルスは体内ばかりでなく日常の平凡な寛ぎにも侵入してくるから厄介だ。
これまで感染防止対策は「歓楽街」「飲食」そして聞き慣れない「人流」と集中ポイントがキャッチフレーズのように変遷してきたが感染は拡大するばかりだ。
対策の効果の検証はされていない。
緊急事態宣言は沖縄県に併せて6月20日まで続くのだろう。オリンピックのエントリー期限は6月下旬のはずだから政府のモノサシはオリンピックのスケジュールしか無い。
この先のことは誰も分からない。しかし、モグラ叩きのような対策からとにかく脱却するための方針と具体的な対策を示す政権が必要だ。
ワクチンによる集団免疫が出来るまでは時間がかかる。1年以上も前から言われている「PCR検査」「陽性者隔離」「医療供給」の態勢を強化し、効果が不明な「過剰自粛」は見直しが必要ではないか。
このままでは〝コロナ疲れ〟が蓄積するばかりだ。
聴きたい演奏会があって2ヵ月前に取っていた福岡行きの格安航空券をキャンセルした。
北海道も福岡もコロナウイルス感染拡大の緊急事態が宣言され、万が一子供の家族にウイルスを感染させたり、こちらがインド株をもらったりした時のことを考えると仕方の無いことだ。
この機会にと思っていた北九州の小旅行もいつの日かの楽しみに取っておくことにしよう。
ところで東京オリンピックが中止になった時、数年も前から楽しみしていた“観客”はどう感じるのだろうか。
「仕方の無いこと」と諦めるか、何としても会場で生のプレーを観たいと思うのか。自分には分からないが、心底楽しめないことは気が進まないというのが生き物の行動様式ではないか。ましてや「金銭」だけが目的のようになっているオリンピックである。
JOCの山口香理事が20日の共同通信との記者会見で「平和構築の基本は対話であり、それを拒否する五輪に意義はない。もう時機を逸した。やめることすら出来ない状況に追い込まれている」と述べた。
ニッチモサッチモ行かないとは将にこのことだ。政治の退化がこれからも様々な形で現れ、国民に被害を及ぼすことをこの度のオリンピックは示している。
百歩譲って日本国内の安全・安心が確保されたとしても「世界の人の健康と命」をさらに脅かすことになるかもしれないという不安が拭えない。最後まで開催に反対である。
ひよっとして、管首相はオリンピック関係者からさえ感染者が出なければ国内・海外の感染拡大があっても大会開催が原因との「エビデンスは無い」と逃げ切るつもりではないか。
ハナミズキ 2021.5.21 白くなった
T農場の田植えが18日から始まった。
去年と同じスタートだ。自然のサイクルは大きく変わっていない。
JAから連絡があって取り敢えず17日、昨日(5/19)と今日は手伝いだ。
コロナ禍の影響でコメの消費量が減っているらしい。昨年は約20ヘクタールの作付けだったが、今年は18ヘクタールだそうだ。
苗床のビニールハウス12棟からポットで15センチほどに育った新緑の苗を運び出し、8条植えの移植機で次々に植えてゆく。
応援4人のうち陸、空の自衛隊OBさんが2人いた。
差し障りの無い程度に昔の職場の話しをしながら作業が進む。
いつも精巧に出来た田植機に感心する。
二日間で4割程度が終わった。
昨日は薄曇りで風が強かった。
今日は晴の予想、気温も20℃を超えそうだ。ハウスの中の作業は真夏の暑さになる。
《ポット苗マットを搬出するために地面から剥がす 2021.5.17》
《2021.5.19》
朝の自転車散歩で走る漁川の堤防にヨモギが出る。
寒い日が続いた連休の頃に成長していた。ついつい遅くなったけれど、先の方の軟らかい新芽を摘んできてヨモギ餅を作ってみた。
去年の春は、新型コロナウイルス感染が広まって“ステイホーム”が呼びかけられ、スーパーの棚からお菓子作りの材料が消えた。
子供と一緒にケーキなどを作る家庭が増えたのが原因だった。母親がヨモギ餅作りに使っていた「白玉粉」もご多分に漏れず3軒目でようやくに入った。
というわけで、今年は「切り餅」を使う方法にしてみた。
レシピに「餅50gに水50CC」とあったが、今の餅は水分が多いので軟らかくなり過ぎた。お湯を加えながら調整するのが良さそうだ。
重曹を少し加えてヨモギを茹でる。量はテキトーだ。ふた掴みくらいあった。
茹で上がったヨモギを水で冷やしてよく絞って包丁で叩く。
溶けた餅にヨモギを加えて混ぜ込む。
きな粉をまぶして適当な大きさにし、餡子を添えて出来上がり。
餅が軟らかく餡子を包むことが出来なかった。
いつもは餡子を作って貰うが今年は出来合いのものを購入した。
手抜きだったが、ヨモギの香り十分。いける。
2021.5.17
今年もハナミズキが咲いた。
去年は5月15日なので3~4日遅いのは低温が続いていたせいかな。
北海道ではなかなか咲かないと言われるハナミズキ。似ているヤマボウシはよく見かける。
苗木を買った植木屋によると、気温、陽当たり、風の流れ等ちょっとした加減で咲いたり、咲かなかったりするデリケートな花木とのことだった。
我が家のハナミズキが夜が明けたら突然白く咲いていてビックリしたのは2015年のことだった。植えてから20年が経っていた。
あまり注意して観ていなかったので妻と大騒ぎになった。
以来、毎年、花は多かったり少なかったりするが桜の次ぎに楽しませてくれている。
去年はピンク色が濃かったが今年はクリーム色だ。間もなくライラックが咲いて初夏の訪れだ。陽も長くなって一番好きな季節だ。