楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

『 私の自転車旅物語 2016』-九州の旅-⑦熊本地震に遭遇

2021年08月31日 | 日記

天草から天草五橋を渡って宇土を通り、2016年4月14日の昼過ぎに熊本に着いた。

熊本には妻の親戚のTさんご夫婦が住んでいて、新婚旅行で北海道に来た時以来の35年ぶりの再会が楽しみだった。

 

《熊本 水前寺公園 2016.4.14   15:00頃》

夜まで時間があるので久し振りに水前寺公園に行ってみた。

熊本城に行っていればこの日の夜に発生した大地震で天守閣が壊れる寸前の姿を観ることになった。水前寺公園の池も暫く水が引いていたという。

 

 

Tさんご夫婦に熊本の名物料理をご馳走になった。「馬刺し」「辛子レンコン」「一文字ぐるぐる」だ。

「一文字ぐるぐる」は一文字という小ネギをさっと茹でて、ぐるぐる巻いたものを酢味噌でいただく。どれも米焼酎とピッタリで旨い。

翌日はJRで福岡に移動するだけという安堵感とトカラ列島ら始まった半月の自転車旅のほどよい疲れもあって、かなり呑んで酔ったが間もなく吹っ飛んだ。

 

《天井の蛍光灯の蓋、壁に掛かっていた絵が落ちた 2016.4.14 9:40頃》

 

《給湯室の食器棚から散乱》

 

Tさんご夫婦と一緒にタクシーで宿のYHに帰る時だった。激しい突き上げるような地震を信号待ちの車の中で経験した。

何が起きたのか分からず、タクシーがひっくり返るのではないかと思った。回りの車からは緊急警報の嵐。宿のYH会館に入るとスプリンクラーが誤作動し、ロビーは雨!

部屋は大丈夫だったが、照明のカバー、額縁が落ち、その後も荒れた海の波が防波堤にドーンと当たるような音とともに強い余震が数え切れないほど続いた。

一時は天井が落ちて最早これまでかと覚悟をしたが無事に一晩が明けた。

 

ロビーに階段で降りると近所から避難してきたが人が数名、ソファーで毛布にくるまっていた。 改めて自然の力を目の当たりにした。

 

【熊本地震】2016年4月14日21時26分以降に熊本県と大分県で相次いで発生した地震。震度階級では最も大きい震度7を観測する地震が4月14日夜(前記時刻)および4月16日未明に発生した。

 

《震災直後のJR熊本駅 2016.4.15  9:30頃》

15日はJRで福岡へ向かう予定だったが、熊本駅へ行ってみると天井、ガラスドアが壊れていてJR全面運休の張り紙。都市間バスも全面ストップで外国人団体観光客が駅前を右往左往していた。

 

さて、どうするか。(つづく)

 




『 私の自転車旅物語 2016』-九州の旅-⑥熊本へ

2021年08月28日 | 『私の自転車旅物語』

《2016.4.13》

天草の下田温泉にほど近い海辺に建つゲストハウス『風来坊』で二日間ノンビリして熊本へ向かった。

 

《天草松島 2016.4.14》

《天草五橋 2016.4.14》

 

島原湾沿いに走って天草五橋を渡ったところで宿を探しているとライダーハウスの看板が目に入り泊まることにした。

 

 

居酒屋の裏の一戸建て住宅がライダーハウスになっていて、カラオケセットのある大広間を1,500円で泊めてくれた。携行品を思いっきり広げた。

 

《2016.4.14  》

 

露天から海が一望出来る近くの温泉に浸かり、スーパーで買った弁当とビールの夕食を摂って早めに寝た。

その夜中の23時過ぎに突然パッと蛍光灯がついて目が醒めた。

いろいろ考えると寝つけなかった。

 

翌朝、気になったので蛍光灯のスイッチ紐を引っ張ってみた。

どうやら紐の引き方で豆球がつかずに消灯状態になり、暫くすると蛍光菅が灯ることが分かった。

納得して熊本へ向かったがその夜にあの熊本大地震が発生し、暫く蛍光灯の一件が頭から離れなかった。

 

《2016.4.14  》

上天草を過ぎて宇土の海岸で「長部田海床路」を眺めた。干潮時に普段は海面下ある防波堤と電柱が現れる。漁船は見計らって堤防の先端に接岸し、軽トラックが道路のように行き来していた。

 

この日は距離も短く、昼過ぎに熊本に着いた。暑い日だった。

(つづく)

 

 

 

 


自民党総裁選 

2021年08月27日 | 日記

岸田文雄が9月27日の自民党総裁選に出馬することになり、ひとまず菅義偉の無投票再選は無くなった。

総選挙の結果によって管首相の続投は阻止されることになったが、しぶとく居座ろうとするだろう。

岸田文雄という熟柿作戦型の優柔不断な人物が安倍晋三と袂を分かつことが出来るかどうか、見物だ。

 

いつものことながら〝自民党の新しい顔〟にフォーカスした政局アナリストのご託宣とそれを垂れ流すマスコミ。

自民党を上手く立ち回る人物がこの国のリーダーであるが如き報道が繰り返えされる。

 

〝新しい顔〟なぞあるはずが無い。

 

何故ならこの10年、「アベ、スガ違法政治」を看過してきた連中ばかりなのだから。

自民党総裁選挙に出る人物が何を言おうがそれは国民に向けた約束ではない。

選挙公約ですら簡単に反故にされてしまうのだから惑わされないようにしなくてはならない。

 

〝本命〟の総選挙で各政党が何を言うか。いい加減なことは言えない空気を選挙民が作らなければならないのに国会は開かれない。このコロナ禍の中で異常なことだ。

 

岸田文雄は、会見で「国民の間に『政治が自分たちの声に応えてくれない』という切実な声が満ちあふれている」と指摘した。

アベ・スガ政治を総括し、疑惑解明に乗り出す気があるか。

新しい顔に求められるのはこのことだ。

 

 

 


『 私の自転車旅物語 2016』-九州の旅-⑤天草再訪

2021年08月25日 | 『私の自転車旅物語』

2016年4月10日に長島町の蔵之元港から天草の牛深港へ渡った。

 

 

前年は逆コースで天草を旅した。入江を観ていると溶け込んでしまいそうだ。九州では壱岐、対馬の入江も眺めたが美しい。

 

 

牛深港からR266で15Kmほど北上した辺りに面白い看板があった。店の前に立っていたのがマスターで、指笛を吹くと本当にトビが寄ってきた。

店内に若い頃にロックバンドで叩いていたドラムが置かれていた。

 

“長崎ちゃんぽん”はサッパリ系が多いが、豚肉、魚介類、野菜のスープが濃厚で、「半分食べたらレモン汁で」というのもアイディアだ。

ちゃんぽんとドラムという意外な取り合わせもマスターの型破りの〝作戦〟として納得した。いつかまた食べてみたい“天草ちゃんぽん”だった。

 

 

ちゃんぽんで腹ごしらえしてR389を少し走ると遠くの漁港らしき集落に聳える教会の尖塔が目に入った。

それが激しい弾圧を受けた隠れキリシタンの信仰の地に立つ「崎津教会」だった。

現在の建物は1934年(昭和9年)、フランス人宣教師ハルブ神父の時代に踏み絵が行われた庄屋宅の跡地に再建されたもので、内部は日本式の畳敷きだった。

旅から戻って遠藤周作の『沈黙』を読んだ。

 

 

午後、3時頃だっただろうか、宿の「風来坊」に到着した。

『夕方に戻りますので、ご自由にお休み下さい。』昨年訪ねた時に玄関に置かれていたメモだ。その玄関は薪ストーブを囲む談話コーナーに変わっていた。

ドミトリーのひと部屋もマスターが冬の間、働きに行っていた神戸から運んだアンティークで落ち着きのある談話室に模様替えされていた。

旅人に休んで貰う気遣いが伝わってくる。

 

マスターと奥さんが変わらず若々しく迎えてくれた。高齢化で限界集落になった浜辺の家屋を改修したゲストハウスで洗濯に最適の天気に恵まれ、テントも干してさっぱりした気分で芝生に寝転がり、ハンモックに揺られ、居眠りした。

 

ワーキングホリデーで滞在中の台湾の青年と話をする機会があった。「何をやるかをもう一度考えたい。」ヨーロッパを回り、トマム、京都を経て天草へ来ていた。

台湾の化学系の会社を3年で辞め、日本語を習得したくて来日したという。「先の事はまだ考えていない。でも技術は持っているし、英語と日本語は出来るので仕事はあるでしょう」

あの28才の青年は今どうしているかな。

我が学生時代に出来なかったことだけれど、自転車旅とは訳が違って流石にもう出来ない。笑

(つづく)


 


2021農作業支援 -キャベツ収穫は真っ最中-

2021年08月23日 | 農作業ヘルパーの記
2021.8.20
 
 
キャベツ、キャベツ。
 
 
生食用は流通で傷つかないように外葉を残し、
 
 
加工用は工場で直ぐに刻めるように外葉のみならず青綠色の葉も剥ぐ。
 
 
どちらにしても重い!
 
 
今週もやるかぁ。
 
 
 
 
さて、このキャベツはどちらか。
 
正解は加工用。
 
お好み焼きや惣菜の材料になる。
 
 
 
 

お知らせ -九州交響楽団定期演奏会ライブ配信について-

2021年08月22日 | 日記

福岡県も20日から4回目の緊急事態宣言対象地域となりました。

そのような中、九州交響楽団は万全の感染防止対策と会場定員50パーセント、開催時間21時までとして主催公演を予定通り行い、9月2日の定期演奏会からは5回、有料ユーチューブライブ放映を開始するとのことです。

 

【インターネットライブ配信】ネットチケット(視聴券)の販売について || 公益財団法人 九州交響楽団 -The Kyushu Symphony Orchestra- (kyukyo.or.jp)

 

息子が管楽器奏者(オーボエ;木管楽器)ですが、自称・北海道広報部員?として、宜しければ視聴券(2,000円)のご購入を宜しくお願いします。

 

管楽器奏者(木管、金管)はオーケストラ中段の指揮者のほぼ正面に座っています。9月2日の定期演奏会では「バルトーク/「管弦楽のための協奏曲」などが演奏されます。

 

日程

2021/09/02 19:00

価額

2,000円(税込み)

場所

福岡サンパレス ホテル&ホール

出演

指揮:カーチュン・ウォン 、ヴァイオリン: 金川 真弓

 昨年の第389回定期演奏会に引き続き、熱烈な人気を誇るカーチュン・ウォンが登場!当団がかねてよりカーチュンとの共演を計画していたバルトークの「管弦楽のための協奏曲」をお届けします。カデンツァ的なソロや掛け合いが聴きどころで、オーケストラの力量が問われる大作です。ブラームスの「ヴァイオリン協奏曲」では、ドイツを拠点に活躍する新進気鋭のヴァイオリニスト、金川真弓が九響初登場。聴きごたえ満載のブラームスとバルトークの世界にご期待ください。
 
 
 
 
「目からウロコのクラッシック講座」(中村滋延・九大名誉教授)の開催案内より
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

『 私の自転車旅物語 2016』-九州の旅-④天草再訪

2021年08月20日 | 『私の自転車旅物語』

 

《枕崎カツオ加工場 2016.4.8  8:20》

猛烈な低気圧に見舞われた開聞岳山麓キャンプ場の〝炊事場避難テント〟から脱出して、鰹の遠洋一本釣りの基地である枕崎で加工場を見学した。

カツオを開いて茹でる湯気とレンズの水滴で霧が掛かったような写真になっている。

携帯電話の防水機能が経年低下して、カメラレンズに水滴が入ってしまった。DOCOMOの営業所に飛び込み応急措置をして貰って、結局は後に新しい物に交換することになった。

 

枕崎漁港の食堂で朝飯を摂った。8:00を過ぎていて営業は終わっていた。赤道付近から船が帰ってくるとのこと。漁師の朝は早い。

自転車旅をしていることを料理さんに話すと特別に朝定食を用意してくださった。"地飯"の鰹のハラス焼きを味わった。鰹の旨味と脂が濃厚でエネルギーに転換された。なかなか食べれない一品だ。

 

その後、串木野市、阿久根市の道の駅、野球場の傍などに野営し、黒之瀬戸大橋を渡って長島町まで走った。

 

 

途中、場所は忘れたが古墳公園に寄った。朝鮮半島と土地の豪族との古い時代からの関わりがあるという。

 

 

長島町の蔵之元港からフェリーで天草の牛深港へ。自転車旅をしている佐賀大学の学生さんが撮してくれた。

 

このコースは前年に福岡~平戸~佐世保~長崎~天草~熊本の反対回りのルートで走っていて、天草の島々と深い入江の美しい佇まいが気に入っていた。

宿のツーリストホテルの『風来坊』の再訪も大きな目的だった。(つづく)

 

 

 


『 私の自転車旅物語 2016』-九州の旅- ③開聞岳山麓で停滞

2021年08月19日 | 『私の自転車旅物語』

今年7月~8月に竜飛崎、男鹿半島を巡って新潟まで旅したので『 私の自転車旅物語 2016』-九州の旅-を中断していた。

トカラ列島の中之島でトカラ馬に会って鹿児島に戻り、指宿を経て開聞岳山麓のキャンプ場で台風崩れの猛烈な低気圧に見舞われたところまで書いていた。

 

 

《開聞岳山麓キャンプ場の炊事場 2016.4.5》

 

猛烈な風が開聞岳を巻くように吹いていて夕方に真っ暗な炊事場にテントを移した。

 

翌日の4月6日も停滞して本を読んだりして過ごしていると日本一周中の若者3人がやって来た。

3人は別々のルートを回っていて、その夜は元中華料理職人の若者が作ったチャーハンとビールで小さな宴会をした。

 

《2016.4.6》

嵐の去った翌朝、3人は「我々は8月の靑森のねぶたで集合します!旅が終わったら再就職先を探します!」と屈託のない笑顔でそれぞれが次の目的地に向かった。

見送って何故かホッとした。

 

 

キャンプサイトの桜の花は猛烈な風にも散らずに咲いていた。「パッと散る」というのは違うのではないか。

もう一日滞留して近くにあるらしい鹿児島大学のトカラ馬保存牧場に行くことにしたが分からず戻ってきた。 (つづく)

 

 

 

 

 


強情さだけが際立ってきた

2021年08月18日 | 日記

菅義偉首相は17日の記者会見で、あらかじめ用意した原稿を棒読みしているとの記者の指摘に対し「正確で速やかな情報発信は、国民の生命・財産を守るために極めて重要だ」と反論した。

大雨の被害が出た地域の避難所での新型コロナウイルス対策を巡り「緊急時は首相の分かりやすいメッセージが求められている。どのように伝えていくか」との質問に答えた。

と共同電は伝えている。(

 

どこが反論なのだろう。当たり前の一般論を喋っているだけで、「答えなかった」が正しいだろう。それとも哀れみの情か。

これから総裁選のタイムテーブルが進むにつれて報道の〝論点ずらし〟にも要注意だ。〝窮鼠に嚼まれる〟ことに怯えて。

 

それにしても線状降水帯による大雨被害が二波に亘って起きている時に「国民の生命と財産を守るのが私の責任」と繰り返している菅リーダーは国民に向けて国の対応状況を知らせただろうか。最近はTVも観なくなったので見落としていたかもしれないが。

かつては真新しい作業服を着て素早い対応をアピールしていたような気もする。そんな意欲も無くなってきたか。いつまで付き合わされるのだろう。

 

国会は開かず、閉会中審査には出席せず、まともな会見もせず。兎に角、非は認めない。

分かっていたことだけれど強情さだけが際だってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 

 


久し振りの農作業

2021年08月17日 | 農作業ヘルパーの記

自転車旅に半月出ていて、今週はNさん宅で1ヵ月振りに農作業だ。

一昨年、農作業支援を始めた年に道に迷って電話したことがあった。

途中まで向かえに来てくれたことを話すと「1年前のこともよう覚えておらん」と真っ黒い顔を綻ばせた。

 

昨日は加工用キャベツの収獲と箱詰めだった。今日も続きだ。

自転車とは身体の使い方が違ってあちこち痛い。笑

 

加工用キャベツは惣菜用、お好み焼きなどの業務用とのことだ。今年は一部に葉の先が枯れる病気が出たとのことで、球体の中が筋状に茶色く変色したものがある。

工場では機械で刻まれるので異物混入にならないよう包丁で除去しながらの作業になる。

“消費者”の目が光っている。

 

暫くぶりに会った人もいた。こちらが竜飛崎から日本海沿岸を走っている時に、猛暑の中、馬鈴薯の収穫などをしていたそうで農作業は自然のタイムスケジュールで待ったなしで進む。

 

明日は休み。予報も雨だ。