
今週のJAの農作業支援は28〜29日にビートの収穫作業に出掛ける予定であったが、作業が進んで28日の1日で終わった
ビートは日本語で〝てん菜〟であり、「ビートたけし」の芸名の由来となったのではないか、と聞いたことがあるが真偽のほどは分からない。
畑の四隅に植わっているビートをあらかじめ手で抜いて搬出しておかなければ収穫機械が入れない。その作業だった。何度かやっているのでスムーズに出来た。
白いカブの根元をナタのような専用刃物で切って、トラクターで搬出するための大きな袋に詰める時に切断面を舐めてみた。砂糖の原料だけあって甘い。
ビートは北海道の畑作農業の基幹作物であり、ビート糖は国内の砂糖の約4割を占め、製糖工場は地域の雇用や経済を支える重要な役割を果たしている。
現役の頃、この時期は仕事でよく帯広の製糖工場を訪れた。
ビートは洗って裁断されて湯煎され、カルシウム材によってシュウ酸などの不純物が結晶化して除かれ、糖液が出来上がる。
糖液は煮詰められ、乾燥と同時に遠心分離機にかけられて真っ白い砂糖が出来上がる。
初雪の便りが聞かれる今頃、冷えた空に工場の煙突から真っ白い水蒸気が立ち登り始める。青い空に雪と白い水蒸気の煙は北海道の冬の風物詩である。
昼夜操業が終わる2月末頃、畑の周りも春めいてくる。
自分の今年の農作業支援はこれで無事、終わった。
5月の田植から半年、今年も時間の経つのが早かった。