2023ラグビーワールドカップ決勝は世界ランク1位の南アフリカが同2位のニュージーランドに12対11で競り勝って2大会連続、大会最多の4回目の優勝を果たした。
両者がW.C決勝で顔を合わすのは1995年以来のことという。
世界ランクトップクラスの戦いのトライはNZの1トライのみ。
南アの得点はペナルティキック4本によるもので、30分以上、1点差を守った。
勝負に〝たら、れば〟は無いが、NZのトライでゴールキックが成功していれば12対13でNZの勝ちという際どい試合だった。
双方の主将がカードを切られたが、頭、首に関わる危険なタックルを厳しく採る傾向にあるようだ。
NZは主将が退場となって14人での戦いを強いられたがハンデを感じさせない〝がっぷり四つ相撲〟のような隙の無い力勝負は流石だ。
南アフリカのボンギ・ムボナンビ(フッカー)が21日の準決勝で対戦したイングランドのFWトム・カリーに人種差別発言をしたのではないかという疑いは、国際統括団体ワールドラグビーによる調査の結果、証拠不十分で処分は無く、ムボナンビは先発出場したが、開始早々、膝を負傷して退場した。
専門職ではない選手が代わりを努めてスクラムを互角に組んでいたのも凄いことだった。
素晴らしい試合ばかりだった。
オーストラリア大会まで元気でいたいものだ。
冬の散歩道
南ア No2 ボンギ・ムボナンビ
21日のラグビーワールドカップ準決勝のイングランド対南アフリカ戦で、南アフリカのフッカー(No2 ボンギ・ムボナンビ)が審判に度々何かを尋ねていたのでジャッジに対する質問ではないかとこのBlogで「ラグビーとレフェリー」と題して書いたが、どうやら人種差別の暴言があったようだ。
フランス、英国、南アフリカなどの報道によると、南アフリカのフッカー、ムボナンビがイングランドのフランカー、トム・カリーに対して人種差別発言をしたらしい。
カリーは、すぐにベン・オキーフ主審に申し出たが特に対処はなかったので、試合後にオキーフ氏に大会側に報告するよう求めたという。
国際統括組織のワールドラグビー(WR)は23日、正式に調査に乗り出すことを明らかにしており、15-16の1点差で南アが勝つという好勝負だっただけに後味の悪い出来事になった。
W杯決勝は28日(日本時間29日)にニュージーランドとの間で行われる。
差別発言が認定された場合、ムボナンビは出場停止処分が下されることになりそうだ。
南アはもう一人のフッカーが大会直前に負傷し、代わりに招集したのはスタンド・オフだった。
フッカーはスクラム最前列中央で、スクラムハーフが入れたボールを足で掻き出す専門職である。
フッキングは誰でも出来る技術ではない。
南アフリカの現メンバーで専門的なフッカーはムボナンビだけになっていた。
欠場となれば、南アフリカの最多4度目の優勝は厳しくなりそうだ。
今朝のラグビーワールドカップ決勝トーナメント。
アイルランドはラスト6分、ニュージーランドの22メートルライン付近からの35次攻撃を重ねたが、ニュージーランドの鉄壁の守りでノーサイドとなった。
その差4点。
アイルランドの逆転劇はならなかった。
81分が経過していた。
部屋の外の明るさに気がついてカーテンを開けた。
決勝戦に匹敵するのではないかと言われるのも頷ける息詰まる好ゲームだった。
攻め込まれてきて、ゴールラインを背にしたディフェンスラインは通常より浅く敷いて早めのタックルで攻撃の芽を摘もうとするため、接触するタックルラインがゲインラインを越えることが殆どだ。
力に差があるとディフェンスラインは簡単に破られて大量得点を許してしまうが、互角になると相手陣の22メートルライン付近からはなかなかトライが取れない。
そのことを見事に示したようなゲームだった。
通しで35次の攻撃練習はしないと思う。
双方ともそれだけの体力を持ち合わせているのは驚異的である。
体格の向上もあるが、科学的なトレーニング理論の成果だろう。
決勝トーナメントの8チームに差は無い。
準決勝進出は南半球のアルゼンチンとニュージーランドの2チームが先ず決まった。
反対の塊には北半球のイングランドとフランスがいる。
南北ラグビーの対決も興味深い。
ラグビーの伝統である〝申し合い、果たし合い〟の経験が勝負を左右するかもしれない。
イギリスはかつてニュージーランドのオールブラックスの遠征の時に敗れ、その後協会を挙げて対策を練った歴史がある。
因縁が深い決勝戦になるのではと期待している。
明日29日の午前4時からラグビーワールドカップのサモア戦だ。
負けた方が決勝トーナメント進出を断たれるだろう。
互角、やってみなければ分からない。
ラグビーは如何に「ゲインライン」を突破して陣地を取るかのゲーム。
最終的にボールを相手のインゴールエリアにタッチダウン(トライ)するかだ。
ここまでは大方は理解しているけれど、中継解説で全く取り上げないことで実はラグビーの見所なのは、ゲインラインに加えて、「アタックライン」、「ディフェンスライン」、「タックルライン」という4つの仮想ラインの関係だ。
TV画面で実際に手書きで入れて貰えれば、「あぁナルホド」とラグビーの見方、優劣が分かって楽しいと思うのだが。
ちよっと小面倒くさいけど4つの仮想ラインは次のような関係になる。
■ゲインライン;双方のプレーヤーの接点からサイドのタッチラインに直角に引いたライン
■アタックライン;攻める側がゲインラインに対して、それを突破するために作る斜めのライン
(加速が必要であり、攻撃の変化、自由度を高めるために、通常は〝深い〟ラインになる)
■ディフェンスライン;守る側がゲインラインに対して、それを突破されないように作る斜めのライン(攻めてくるプレーヤーに素早く接近してタックル出来るよう、通常〝浅い〟ラインになる。)
*深い、浅いはゲインラインに対する角度の大小。
■タックルライン;アタックラインとディフェンスラインがぶつかり合うラインで、このラインが攻める側も守る側もゲインラインを越えている所に作ろうと攻防を繰り返す。(優勢か劣勢かが分かる)
*アタックラインとディフェンスラインはボールの奪い合いで攻守がめまぐるしく変わるため、瞬時に作り変えていかなければならない。
中継では基本的な反則が説明され、ボールを持って独走するプレーヤー、キックの上手いプレーヤーなどがフォーカスされるが、実はそこに至るまでの4つのラインの織りなす攻防がラグビーの見所なのである。
セットスクラムとラインアウトの時のアタックラインとディフェンスラインは異なるので、それを見ていると4つのラインの関係が分かり易い。
自軍ゴールライン近くまで攻め込まれた時は、ゲインラインとゴールライン、タックルラインがほぼ一本に重なる関係になるので、意外とトライを取れない。
スクラムの組み直しが繰り返されるので、守る側は消耗するばかりだ。
双方のプレーヤーがもみ合っている時(接触)に4つのラインがどう形成され、変化してゆくか、TVの限られた画面では限界があるが、一度競技場で実際に見てみると理解出来る。
ゲインラインを一番突破し易いのは密集(セットスクラム、ラック、モール)やラインアウトの周辺であり、スクラムハーフやFW陣の肉弾戦が行われる。
キックはボールを相手に取られるリスクがあるが、ゲインラインを大きく越える戦術になる。
ラグビーのオフサイドはレフリーでしか分からない?ので無視してゲインラインをどう突破しようとしているか、それをどう守ろうとしているか楽しむのが一番!
フレーフレーJapan!!
【写真】
キヤップを被ったJapanメンバー。
今は国際試合の出場数がキャップ数になっているが、初期の頃のイギリスでは4ヵ国対抗戦(イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド)に出場する選手に、チームジャージーの端切れで作った小さなキャップが記念として送られた。
日本12点、イングランド34点。
ワールドカップ2戦目のノーサイドの笛が鳴って、リーチ・マイケルがゴールポストを背に、崩れるように座り込んだ。
紳士の彼があのような姿を見せるのは本当に珍しいことではないか。
疲労ばかりでは無いと思った。
いくらやっても勝てない。
それもノートライに抑えられて。
その壁の前にへたり込んだように見えた。
自分でも何度も体験したことなので心身の痛みが伝わってきた。
レベルが追いついていると思って挑戦しても相手はまたその先を行っている。
追い越すことは本当に厳しく、難しく、時間がかかる。
次のサモア戦は絶対に落とせない。
彼らの破壊力は相当なモノだ。
今朝のイングランド戦で、後半直後にバックスのセンター付近から左サイドにパスキックが出て、ウイングがキャッチして飛び込んだトライがあった。
日本が伝統的に得意とする戦法のお株を奪われた。
サモア戦では肉弾戦に巻き込まれずに早くボール出しをして、バックスの華麗なパスキック技を見せて欲しい。
Rugby World Cup フランス大会が開かれている。
日本はチリに1勝し、18日のイングランド戦に繋げられるか。
ラグビー発祥の強豪国で前回は準優勝、日本は勝ったことが無い。
大学でラグビーをやっていた頃、イングランドが来日した。
当時の白地に真っ赤な薔薇のエンブレムを胸に付けたジャージーは鮮烈だった。
日本は6-0で破れたがノートライに抑えたのは奇跡的なことだった。
或いは本気?でなかったのかもしれないが。。。
ラグビーは英国ラグビー校のフットボールの試合で夢中になったエリス少年がついついボールを抱えて走ってしまったのが始まりと言われている。
〝母なるフットボール〟から生まれた。
最近のラグビーは密集の周辺で細かくパスを繋ぐ〝ハンドボール〟の様相だが、今回のイングランドはどうなのだろう。
キックを多用するフットボールかラインパスを重視するハンドボールか。
司令塔のスタンドオフ(No10)の選手は初戦で「ドロップゴール」を2本決めている。
ボールを一度地面に落として、跳ね返ったところを蹴る「ドロップキック」でH型のクロスバーをクリアすると3点が入る。
難しいキックで、相手ゴールポストの正面辺りで相手ディフェンスと距離がある状態の時に狙う。
スタンドオフはキック力のあるフットボール派かもしれない。
最近はあまり見られなくなったドロップゴール。
試合の流れを引き寄せる時、ダメ押しで相手を突き放す時、一発逆転を狙う時に使われる。
18日はどんな展開になっているだろう。
望ましいのはスタンドオフの動きを封じること。
スクラム最後列の左右のフランカー(No6,No7)が、相手スクラムハーフからスタンドオフにボールがパスされる時に早いタックルでプレッシャーをかけられるかどうかにかかっている。
【2019 日本日本大会の時のBlogから】
Rugby 今昔 - その2 無くなったプレー、「有り」になったプレー - - - 楕円と円 By I.SATO (goo.ne.jp)
卵の生産出荷が通常のレベルに戻った。
キャンプ場の近くのコンビニにも並んでいた。
北海道産に拘る〝セイコマート〟なので千歳産だ。
鳥インフルの発生地の千歳も生産出荷が通常レベルに戻りつつあるのは安心だ。
10個入りパッケージだった。
多いけれど、せっせと感謝しつつキャンプメシで食べた。
ジンギスカンライス卵とじ 7/21 晩めし
朝のパンと目玉焼き 7/22
卵入り焼きそば
お祭り屋台メニューだ。 7/22 昼
今朝も目玉焼き。残り3個は流石に飽きたけど、感謝。
5食で10個。
食べ物は簡単に需給が逼迫することを身をもって体験する機会になった卵不足である。
今日の最高気温は20℃だった。
明日は28℃位に一気に上がりそうだ。
久し振りのRugbyTV観戦だった。
相手はフランス。若手中心で蒸し暑い日本でも後半は世界ランク2位の底力で突き放した。
「Rugbyに番狂わせは無い。」ことをあらためて見せつけた。
9日の第2戦がまた楽しみだ。
フランスが世界戦レベルの一本目をどの程度出してくるか、日本はキック攻撃を思い切って使うかどうか。
キックはボールの落下地点までの走力が備わっていないと相手にボールを渡してしまう危険性が高いので、フランスのようにどこからでも攻撃を仕掛けてくるチームには使いにくい。
会場の豊田市は気温は33℃、ピークを過ぎながらも熱闘するリーチ・マイケル(札幌出身)の姿を観ていて、学生時代の帯広の8月の夏合宿を思い出した。
寮から1Kmくらい離れた農場近くの合宿所にフトンを背負って移動し、連日30℃前後の雲一つ無い十勝晴の空の下で1週間、早朝と昼間の2回の練習に明け暮れていた。
顔に塩の結晶がざらざらと着き、練習が終わると水道の蛇口に部員が列を作った。
水は1リットルは軽く飲んだだろう。
合宿が終わった日は開放感とともに、これで大抵のことには耐えられるという自信が湧いた。
TVを観ていて、最近は試合中に給水が認められていることを知った。
フロントロー(スクラム第1列)のリザーブにフロントローがいなくなったら一度退場したフロントローが再び復帰出来ることも知った。専門職なので他のポジションのプレーヤーには務まらない。
危険防止のためにいろいろなルール改正が行われている。
炎天下で3時間近く、水も飲まずに随分危険なことをやっていたものだとつくづく思う。
無事であったことに感謝である。
正月は久し振りにラグビー大学選手権準決勝の明治大VS東海大をTV観戦した。
明大相撲部出身の北島監督の〝押す〟の時代に、今では大会のカテゴリーは違うが東海大と対戦したオールドプレーヤーとしてはどちらも応援だった。
最後は明大が振り切ったが互角。東海大は後半に追いついて逆転してからのダメ押しが無く、防いだ明治が試合運びで1枚上手だった。
最近はレフリーの声が集音マイクから流れてくる。
FWの密集で「そのブレーを続けたら次は反則をとるよ」といった警告やホールドされているプレーヤーに「ボールを早く放せ」といった指導的な指示も行っている。
オフサイドに位置しているプレーヤーに注意喚起することさえもある。
レフリーから言われて、分かっているけど出来ないことが多々ある。
危険なプレー、不正なブレーのチェックだけをして貰って十分と思っていた世代から見れば過剰とも思える親切なレフェリングになってきた。
暮れのOBの集まりで、大昔のあるレフリングのことがいつものように話題になった。
「(スクラムを組む時に)畜大さん、相手は弱いですから加減してください」
「(双方倒れ込んだ密集で)こんなに綺麗にボールが出てくるはずがない」
これは危険なプレーのチェックなのか、不正なプレーのチェックなのか。
はたまた〝教育的〟指導なのか・・・。
ラグビーでは力の差がありすぎる試合は危険防止から普通は組まれないが大会の予選ではあり得る。
「手加減して」と言われてもそのようなトレーニングはしていないし、相手に失礼である。ラグビースクールの試合でないのだから時のレフリーは実に難しい指示をしたものだ。
ラグビーではプレーヤーでも何の反則なのか分からないことがある。ましてや観衆は分からない。特にFWの密集では見えないプレーも多く、「この場面でこんな形でボールは出ない」と断定した件のレフリーの自信に今になって感心する。
これから暫く冬のスポーツ、ラグビーの試合が続く。時代とともに変わるレフリングも楽しみたい。
当事者のWの名誉のため。
「テクニックであり、断じて手を使っていない!」
一同爆笑となる。