東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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第13回国立病院機構関東信越部会の研修を終えて

2018年05月15日 | 活動報告
今回は東京都渋谷区代々木にある国立オリンピック記念青少年総合センターで「第13回 国立病院理学療法協議会・作業療法協議会関東信越部会」の研修会を行ったのでご報告します。
国立オリンピック記念青少年総合センターへは、東埼玉病院のある蓮田駅から向かうと新宿駅で乗り換え、小田急小田原線の参宮橋駅で下車し、改札を出た先を線路に沿って10分程度徒歩で行くと到着できる場所です。
会場は広く、国立病院機構関係以外の方もたくさん来ており、参宮橋駅下車後は人波に乗るだけでも目的地へ着けるといった様子でした。また、都心から僅かに(新宿駅から3駅だけ)離れているだけですが、駅の東側には明治神宮や代々木公園があるので、緑が多く癒される環境です。
そんな恵まれた環境の中、ゴールデンウィークの初日にも関わらず、本日は新人研修会と銘を打ち、勉強会が開催されました。
今回は特別講演として公益財団法人結核予防会・複十字病院呼吸ケアリハビリテーションセンター部長の千住秀明先生と慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室特任助教の春山幸志郎先生を向かえ、会場は立ち見が出るなど終始大盛況でした。
午前中は千住秀明先生より「呼吸器疾患に対してのクリニカルリーズニング」の特別講演を、午後は春山幸志郎先生より「小脳とリハビリテーションについて」の特別講演をそれぞれしていただきました。
千住秀明先生の熱演では、「呼吸器疾患のクリニカルリーズニング」の講演のみでなく、自身が培ってきた経験である臨床現場と教育現場とのギャップの説明やそのギャップを埋めるためにしたこと、また日本でのリハビリテーションの立場の向上など、これまでの医療従事に対する取り組みや姿勢についてまでも講演いただきました。
最後の言葉である後輩への期待でも、理学療法・作業療法の立場がコ・メディカルではなくメディカルになるように勤めるのはこれからの世代だという激励と様々な事に対して臆さずに前へ進んでほしいと言った願いで講演の幕が閉じました。
春山幸志郎先生からは、新人だけでなく臨床に勤しむ療法士にとっても基礎に立ち返ることが出来る「小脳とリハビリテーション」についての講演を頂き、小脳の基礎解剖や生理的・神経的繋がりから講演は始まり、深い臨床思考と科学的根拠に基づいた理学療法評価方法や治療方法の検討についてのお話を頂きました。
講演の最後では、小脳リハビリテーションの治療方法についての話があり、昔から教科書に載っている治療手技だけでなく、基礎的な理論的な背景を基に「患者さんの症状に合わせたオリジナリティのある治療方法も提供してはどうか」ということや「患者さんのために色々考え行っていくことが重要である」といった、患者さん想いの春山幸志郎先生らしい言葉で特別講演が終焉となりました。
やはり、二人の講演に通じるのは、分野は違えど「すべては患者さんのために」といった想いで、これは全てのセラピストに通ずる想いではないでしょうか。
日頃の忙しい業務に流されず、セラピストを目指した時の志そのままに、学んだ経験を患者様へ還元していきたいですね。
最後に「後輩は先輩の背中を見て成長するものです」という言葉に続き、治療や業務だけでなく、日々の何気ない行動や言動に対しても気をつけて生活していくことで、よりよい職場環境となり、病院としての質も上がるというお話が冒頭の来賓挨拶の中でありました。
本日講演を行ってくれた先輩のように、患者さんのために、そして後へ続く人達のために、そんな志で仕事や活動が行えるように、これからも勤めて行きたいですね。


G6(PT)

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