【鳥羽】鳥羽市浦村町の漁業山下栄造さん(55)ら同町の漁業者三人が十八日、同町生浦(おおのうら)湾で今シーズンの養殖ヒジキの収穫を始めた。三年前から市水産研究所などと共同で取り組んでいる。今期は、乾燥状態で約二十キロの収穫が見込めるという。
三人は、山下さんのほか、中山俊さん(33)と山本学さん(29)。市水産研究所の岩尾豊紀博士(37)が協力し、ヒジキの種(受精卵)を育てるところから養殖に取り組んでいる。市によると、受精卵を育てる養殖方法は、天然ヒジキから刈り取った若芽を栽培する養殖方法と比べ、天然ヒジキへの負荷が少なくなる。県内では山下さんのグループだけが、受精卵を使った養殖方法を採用しており、成否が注目されているという。
養殖ヒジキは、ロープに若芽を挟み込む形で沖合の海中に沈められている。この日は、山下さんらが生浦湾の沖合まで船を出し、養殖用のロープを作業船のへりまでたぐり寄せ、一株一メートル前後まで成長したヒジキを手際よく刈り取った。
岩尾さんは出来栄えについて、「天然ヒジキと比べて成長は早いが、収穫までずっと海中に漬けている分、雑草などが付きやすい」と話す。今後は、養殖場所を変えることなどで、雑草が付かない工夫を模索していくという。
山下さんは「養殖のきっかけは国内に流通しているヒジキのほとんどが、外国産と聞いたため。鳥羽では天然が当り前だったので、びっくりした。市場に出すほどの量を作れるかは分からないが、ヒジキは100㌫国産となるよう頑張りたい」と意欲を述べた。
市によると、国内に流通しているヒジキの80―90㌫は中国や韓国などの外国産という。
管理人談話
大変お世話になっています。
やま栄渡船さんの大将が!養殖ヒジキをしていたなんて知らなかったです・・・
最近は鳥羽方面も行ってないので、また遊びに行きたいと思います。