宿を探す

知らない町で宿を探したり、食事をしたりするためにホテルやレストランを探すには一つのコツがあります。不思議な事に人間の築きあげる町というのは共通点があって、ある目的を持った施設は同じような場所に集まるものであるようです。そして当然利便性を考えて存在していますから、鉄道の駅や長距離バスのターミナル周辺、バイクや車で移動している人向けにはメインルートから町へ向かう道路の町の入り口付近にこういった設備が存在する傾向となります。

そして1軒見つけると、その周辺に数件の同じような施設が見つかる事がほとんどです。

更なる傾向として、鉄道利用者よりも長距離バス利用者の方が費用の事をシビアに考えている事も万国共通の傾向で、その結果、どちらかというと長距離バスのバスターミナル周辺が安い宿を探しやすい場所であるといえます。一方、鉄道駅のメリットは、自力で探すのが面倒になったら駅のツーリストインフォメーションなどで宿を探してもらうという逃げ道がある事です。これは言葉が通じない事が不安な場合などは少なくとも英語は通じる事が多いですから少し心強いですね。

これらの事から、宿探しはそれほど難しい事ではないという事がわかると思います。結局、鉄道駅にしても長距離バスターミナルにしても、町へ入る道にしても、それぞれの移動手段の利用において、必ず通過する場所ですから、そのあたりを通る時に少し気をつけていれば、一つや二つは見つける事ができるはずです。自分が最初に見つけた所が気に入らなかったり予算オーバーだったりした場合は、その周辺の路地を探してみるか、あるいはその辺りにいる人に聞いてみれば、更に多くの選択肢を見つける事ができるはずです。

ただ空いているかどうかという問題はつきまといますが、それは時の運という奴です。大きなお祭りやコンベンションなどが開かれていると部屋が空いていない事もありますが、そんな時は隣の町まで思い切って移動してしまいましょう。そのような余裕を残すためにも宿探しは早目に取り掛るのがもう一つのコツであると言う事ができます。

そして、宿を見つけてしまえば、食堂もその周辺で見つかります。見つけられそうな雰囲気でなかったら、宿を確保た後であれば、宿の人に教えてもらえばよいわけですから、この点はほぼ苦労する事はありません。

宿探しで余計な苦労をしないためにも、事前に宿を決めていくのが得策だと思う人も多いようですし、そう思っていただいた方が私の仕事は利益が増大するのですが、旅行に行くのならともかく、旅に出るなら、宿を探して苦労する事や、宿を探すためにいろいろな人とコミュニケーションを取ったりする事も旅のうちだとも思います。そこでのコミュニケーションが思わぬ展開に繋がる事も多々ありますし、その程度の苦労を自分に課してみるのも旅の楽しみの一つだと思います。たとえ宿探しに苦労する事になったとしても、あとでそれは良い思い出となるはずです。

それから、忘れてはいけないのは、事前にホテルを予約していったとしても、送迎が付いていない限りはそのホテルは自分で探さなければならない事。地図を持って行っても予約したホテルを探すのに苦労したという話はチラホラ聞く話で、予約したホテルを探している間に違うホテルを沢山見かけて、何のために予約していったのかよくわからなくなったという方もおられます。