旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

情報の海を漂流する

2008年02月19日 | 旅行一般
インターネットというのは非常に便利なツールであって、何らかの情報を探すときの労力はインターネットが無かった時代とは比較にならないほど低減されました。特に旅行については有益な情報が多く入手可能で、渡航直前に現地の渡航中の天気予報を入手することもできますし、宿泊予定のホテルの情報をチェックしたりすることも昔に比べれば楽になりました。

ところが、インターネット情報に特有の問題点というのもあります。いや、情報そのものに問題があるのではなく、使う側の問題ですが、それは皆さんも経験があるのではないかと思われる、”漂流する”という傾向です。

例えば、先ほどあげた渡航先の天気予報をチェックしてみようという場合でも、渡航先の天気予報をチェックしたあと、全然関係ない都市の天気予報もついついチェックしてしまったり、情報の入手が容易なだけについ”漂流”してしまいます。この程度の漂流であれば、それはただ、時間の無駄遣いする程度の話なので、どうぞご自由にという事でもあるのですが、時として、漂流し、その挙句にとんでもないところに漂着してしまう場合もあるので注意が必要です。

漂着する先というのは、これから渡航しようとする国やその国の人々に関する知識を得たような印象をもちながら、実はただ単に先入観を植え付けられてしまうような状況の事です。

漂着しないようにするためには、一番効果的なのは情報収集そのものをしないことですが、それはそれで不安な方向けのアドバイスは、”目的のはっきりしない情報収集はしない”に尽きます。

現地の天候をチェックするための情報収集のようにある程度目的がはっきりしている情報収集であれば、漂流しても、時間を無駄にする程度の漂流で済みます。ところが例えば行き先の国の名前をキーワードに入れて、そこに出てくる情報を次々と辿っていくような無目的な情報収集は漂流の末にとんでもない所へ漂着する可能性が大きい情報収集です。そういう漂流はインターネット上で漂流するのはやめて、現地に行ってから漂流することをお勧めします。


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