旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

皆と仲良く

2007年11月13日 | その他
私のいちばん上の子供が一時期、人間関係に悩んでいた事がありました。世の中で言うイジメという奴かもしれませんが、そういう言葉に全てをあてはめるのは私の好みではないので、人間関係の悩みとしておきましょう。

妻からそれとなく相談はされていましたが、当初、私は"集団で人をイジメているショボい側ではなく、イジメられる方だと知ってホッとしたよ"などと、あまり相手にしていませんでした。何とも冷酷な話であります。

しかし、しばらくして、放っておくのもどうかと思い直し、一度、話をしてみる事にしました。ただし、言い分を一方からだけ聞くのも私の好みではないので、逆に私の言い分を一方的に言う事にしました。何とも自分勝手な話です。

どういう状況なのかはよくわかりませんので、私が子供に伝えた事は1点だけ。
"イヤな奴の事は相手にしなければよい"

"学校の先生方やいろいろな所で皆と仲良くしろ"と言われるかもしれないけれど、そんな事は親である自分にだってできない。いや、自分はたいていの人と仲良くなんてできない。だから、もし、学校で『皆と仲良くしろ』という事で批判を受ける事があったら、その点だけは反論して良い。その時は、『自分の父親は、たいてい誰とも仲良くなんてできないと言っていますが、その人間とも、あなたは仲良くできるのか』と言ってよい。"

"それと同時に、別に自分がイヤな相手と、いちいちケンカをする事もない。要するに、できるだけ接点を持たないように適当につきあっておけば良い。"

私の子供は小さい頃から私に厳しくされていたからか、この程度の話で終わった事をポカンと聞いていましたが、それと同時に"え?それでいいの"という顔をしておりました。

大人は言葉をかっこよく飾って子供に押しつけようとします。"皆と仲良くしろ"と。しかし、この言葉の実体は、"ケンカをするな"という程度の事でしょう。子供は言葉をその通りに受け取って、我々にもできない"皆と仲良くする"という事を実現しようと苦悩します。単純に"ケンカはやめましょう"と言ってあげれば良いものを。

それでも、子供に"皆と仲良く"を押しつける人がいるのであれば、一度挑戦してみますか。"ほとんど誰とも仲良くなんてできない"と言い切る私と仲良くできるかどうか。


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