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11月27日
昨日の失態を繰り返すことはなく、7時には起きだして中庭でこのホテルの名物、セルフサービスの無料コーヒーを飲みながら昨日の記録をまとめているとお客様も起きだしてきました。今日のコースはそれほど長いわけではないので時間にも気持ちにも余裕があります。昨日とは大きな違い。
しばらくコーヒーを飲みながら雑談。旅先での雑談は話が尽きることもありません。ただ気がかりなのは乾季であるにも関わらず空が雲に覆われていること。そういえばファーンでは雨に降られることが多いのですが、今までは朝には止んでいたと思います。
ファーンでの最近のお決まりは出発してすぐにバス停に立ち寄っておかゆの屋台で朝食をとる事です。何倍もコーヒーや紅茶を飲みながら空模様を眺めます。今にも雨が降りそうだった空が少し明るくなったようなので出発することにしました。といってもホテルからバスターミナルまでは数分の距離です。
屋台で注文を済ませて席に着いた途端、突然”バラバラ”と大きな音を立てながらすさまじい豪雨となりました。”スコール”です。1時間くらいで止むだろうと話ながら慌てることもなく食事をとっていたのですが、結局2時間待っても止む気配はありません。あきらめて出発しようとしたらまた雨脚が強まってきました。
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一旦、バザールへ撤退。そこに売られている揚げ物を買ってお粥にプラスの腹ごしらえをしながら30分ほど眺めていたらまた雨脚が弱まったので出発することにしました。
この旅では雨が降ったら雨宿りが基本なので雨具を持っていません。特に今回は乾季なので完全に不必要と考えていたのですが毎日困難が立ちはだかるのが今回の旅の特徴となりました。
-飲みすぎ=これは毎回か?
-パンク
-雨
-道路工事
これらが全て1回の旅の間に発生したのは今回が初めて。そういう意味では体験の量が多い幸運な旅だともいえます。
まだ路面が濡れているので長ズボンが一着しかない私は膝まで裾を上げて走ります。こんな時、スーパーカブのレッグシールドはいい仕事してくれます。スポーツバイクではフロントタイヤが上げた飛沫で膝から下が泥はねだらけになりますが、カブなら大丈夫。
ファーンを出発してからほぼ雨は上がっていたのですが、チェンダオへ向かう途中の峠を抜けると路面も濡れておらず、どうやら雨のエリアを抜け出せたかと思った矢先、またパラパラと雨が降ってきました。雨宿りを考えたのですがこのまま突っ切らないと走る気がなくなりそうなので濡れながらしばらく走ります。熱帯とはいえ濡れた体に山の空気が冷たくて全身に力が入ります。
幸い、雨が降っているエリアはごく狭い地域ですぐに抜け出すことができました。チェンダオの洞窟を見学している頃には日も差してきたのです。
チェンダオの町で昼食をとり、ガソリンを給油したのは14時頃。ここからは一気にチェンマイを目指します。今回は人数が少ないので移動を始めるといつもよりペースは速い。
チェンマイに近づくにつれて道路は信号も多くなり、ところどころ渋滞してもいます。周囲のミニバスの乗客の多くが大きなバックパックを持った欧米人だったり、観光客の多さも目につきます。
チェンマイへ入る道で迷うこともなく無事ゲストハウスへ帰着。濡れた路面のところを走ったので泥はねを顔に浴びていたようで、ゲストハウスで顔が汚れていると指摘されました。時間もあるのでシャワーを浴びてからバイクを返しに行くことにしました。
交代でシャワーを浴びているとゲストハウスの女将、ケイさんが、今日のこれからの予定を尋ねます。特に決めていないと伝えると
”今日はスープを作るからみんなで食べましょう”
とのこと。少し意味が分からなかったのですがしばらく話して”スープ”とは”タイスキ”の事のようです。
日本のスキヤキから派生したといわれるタイスキ(タイの人はスッキーとか言います。)は実はどちらかというとシャブシャブか水炊きに近い鍋料理です。
バイクを返却して、とりあえずビールでお客様と無事帰着の祝杯。メーサイでの記憶喪失以来、自分が信用できなくなっている私は意識してゆっくりグラスを運びます。そのうちケイさんがタイスキの準備をはじめ、たまたま通りかかった同宿のフランス人、うら若きアリスさんを誘い、到着した時からの”飲み友達”、オランダ人女性のユーガさんを誘い、ゲストハウス出入りのガイド、チャーさんを誘い、みんなで鍋をつつきながら、タイの焼酎で乾杯を繰り返しますが、やはりここは慎重にならざるを得ません。
そのうちアリスさんの友人、クロエさんも加わり、タイ、仏、蘭、日、4か国の人間で鍋をつつくという稀有な体験をすることができました。アリスさんはコミュニケーションを勉強している大学生でジャーナリストを目指しているとの事。今日はとてもいい経験だと思っているとの事。21歳という年齢を聞いて、自分がフランスに行った頃、この人物はまだ生まれていなかったのだと不思議な気持ちを感じました。
パンクその他、多くのトラブルに見舞われた今回の旅ですがもう一つの今回の特典。毎晩のようにいろんな町の人、いろんな国の人達とお酒を飲んで雑談して楽しめたこと。これぞ旅のだいご味だと思います。
お客様がゲストハウスの主人プーさんに”うちのガイドはメーサイで飲みすぎて記憶を失ったんだよ”と言いつけて笑っています。私とチャー氏は”チョックディー(カンパイ)”とグラスを打ち合わせ、そのたびに”アンタライ(危ないね)”と言いながらグラスを口に運びます。アリスさんとクロエさんが”サンテ~(仏語カンパイ)”と加わり、ヨーガさんとケイさんもグラスを上げて笑いあいます。
まさにこういう体験を皆さんに提供したくて始めた企画がスーパーカブで旅するタイ北部だった事、それがいい形で結実している事に満足感を覚えながらタイで最後の夜は更けていったのでありました。
昨日の失態を繰り返すことはなく、7時には起きだして中庭でこのホテルの名物、セルフサービスの無料コーヒーを飲みながら昨日の記録をまとめているとお客様も起きだしてきました。今日のコースはそれほど長いわけではないので時間にも気持ちにも余裕があります。昨日とは大きな違い。
しばらくコーヒーを飲みながら雑談。旅先での雑談は話が尽きることもありません。ただ気がかりなのは乾季であるにも関わらず空が雲に覆われていること。そういえばファーンでは雨に降られることが多いのですが、今までは朝には止んでいたと思います。
ファーンでの最近のお決まりは出発してすぐにバス停に立ち寄っておかゆの屋台で朝食をとる事です。何倍もコーヒーや紅茶を飲みながら空模様を眺めます。今にも雨が降りそうだった空が少し明るくなったようなので出発することにしました。といってもホテルからバスターミナルまでは数分の距離です。
屋台で注文を済ませて席に着いた途端、突然”バラバラ”と大きな音を立てながらすさまじい豪雨となりました。”スコール”です。1時間くらいで止むだろうと話ながら慌てることもなく食事をとっていたのですが、結局2時間待っても止む気配はありません。あきらめて出発しようとしたらまた雨脚が強まってきました。
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一旦、バザールへ撤退。そこに売られている揚げ物を買ってお粥にプラスの腹ごしらえをしながら30分ほど眺めていたらまた雨脚が弱まったので出発することにしました。
この旅では雨が降ったら雨宿りが基本なので雨具を持っていません。特に今回は乾季なので完全に不必要と考えていたのですが毎日困難が立ちはだかるのが今回の旅の特徴となりました。
-飲みすぎ=これは毎回か?
-パンク
-雨
-道路工事
これらが全て1回の旅の間に発生したのは今回が初めて。そういう意味では体験の量が多い幸運な旅だともいえます。
まだ路面が濡れているので長ズボンが一着しかない私は膝まで裾を上げて走ります。こんな時、スーパーカブのレッグシールドはいい仕事してくれます。スポーツバイクではフロントタイヤが上げた飛沫で膝から下が泥はねだらけになりますが、カブなら大丈夫。
ファーンを出発してからほぼ雨は上がっていたのですが、チェンダオへ向かう途中の峠を抜けると路面も濡れておらず、どうやら雨のエリアを抜け出せたかと思った矢先、またパラパラと雨が降ってきました。雨宿りを考えたのですがこのまま突っ切らないと走る気がなくなりそうなので濡れながらしばらく走ります。熱帯とはいえ濡れた体に山の空気が冷たくて全身に力が入ります。
幸い、雨が降っているエリアはごく狭い地域ですぐに抜け出すことができました。チェンダオの洞窟を見学している頃には日も差してきたのです。
チェンダオの町で昼食をとり、ガソリンを給油したのは14時頃。ここからは一気にチェンマイを目指します。今回は人数が少ないので移動を始めるといつもよりペースは速い。
チェンマイに近づくにつれて道路は信号も多くなり、ところどころ渋滞してもいます。周囲のミニバスの乗客の多くが大きなバックパックを持った欧米人だったり、観光客の多さも目につきます。
チェンマイへ入る道で迷うこともなく無事ゲストハウスへ帰着。濡れた路面のところを走ったので泥はねを顔に浴びていたようで、ゲストハウスで顔が汚れていると指摘されました。時間もあるのでシャワーを浴びてからバイクを返しに行くことにしました。
交代でシャワーを浴びているとゲストハウスの女将、ケイさんが、今日のこれからの予定を尋ねます。特に決めていないと伝えると
”今日はスープを作るからみんなで食べましょう”
とのこと。少し意味が分からなかったのですがしばらく話して”スープ”とは”タイスキ”の事のようです。
日本のスキヤキから派生したといわれるタイスキ(タイの人はスッキーとか言います。)は実はどちらかというとシャブシャブか水炊きに近い鍋料理です。
バイクを返却して、とりあえずビールでお客様と無事帰着の祝杯。メーサイでの記憶喪失以来、自分が信用できなくなっている私は意識してゆっくりグラスを運びます。そのうちケイさんがタイスキの準備をはじめ、たまたま通りかかった同宿のフランス人、うら若きアリスさんを誘い、到着した時からの”飲み友達”、オランダ人女性のユーガさんを誘い、ゲストハウス出入りのガイド、チャーさんを誘い、みんなで鍋をつつきながら、タイの焼酎で乾杯を繰り返しますが、やはりここは慎重にならざるを得ません。
そのうちアリスさんの友人、クロエさんも加わり、タイ、仏、蘭、日、4か国の人間で鍋をつつくという稀有な体験をすることができました。アリスさんはコミュニケーションを勉強している大学生でジャーナリストを目指しているとの事。今日はとてもいい経験だと思っているとの事。21歳という年齢を聞いて、自分がフランスに行った頃、この人物はまだ生まれていなかったのだと不思議な気持ちを感じました。
パンクその他、多くのトラブルに見舞われた今回の旅ですがもう一つの今回の特典。毎晩のようにいろんな町の人、いろんな国の人達とお酒を飲んで雑談して楽しめたこと。これぞ旅のだいご味だと思います。
お客様がゲストハウスの主人プーさんに”うちのガイドはメーサイで飲みすぎて記憶を失ったんだよ”と言いつけて笑っています。私とチャー氏は”チョックディー(カンパイ)”とグラスを打ち合わせ、そのたびに”アンタライ(危ないね)”と言いながらグラスを口に運びます。アリスさんとクロエさんが”サンテ~(仏語カンパイ)”と加わり、ヨーガさんとケイさんもグラスを上げて笑いあいます。
まさにこういう体験を皆さんに提供したくて始めた企画がスーパーカブで旅するタイ北部だった事、それがいい形で結実している事に満足感を覚えながらタイで最後の夜は更けていったのでありました。
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